2013年09月27日

毛色遺伝Aシリーズ 2013年度バージョン

こたさんにこにこ


        にっこにこだよねこのこたさん。あーかわいい

ワタクシがかつて毛色の遺伝に興味を持った当時はリトル博士の研究結果が主流で、
そのリトル博士が犬の毛色の研究をしていたのがワタクシの生まれるはるか以前と知り衝撃を受けまして。
ぶっちゃけ第一次世界大戦前後ですのでそりゃびっくりします。

Clarence Cook "C.C." Little (October 6, 1888 – December 22, 1971)
アメリカの遺伝学者がん研究者でもある博士は近代医療の発展に非常に重要な役割を果たし続けている
近交系マウスを確立・育成したことでも有名だそうで、ついでにドッグショーのジャッジもこなしていたそう。
そんなリトル博士はAgouti Alleles、Aシリーズの対立遺伝子を6個くらいと予想していて、
現在はその時から減ったものと増えたものとで4個が主流になってきています。

ay アグーチイエロー、とりあえず茶(フェオメラニン)の勝ち・所により黒(ユーメラニン)が出るでしょう、
的な。
フォーン、クリアーレッド。黄ラブやフォーンのグレデン、セーブルのシェルティーあたり。
ボクサーのフォーンの茶の部分。顔黒と白ポイントはまた別な話で。
ボクサーとデンのフォーンの色合いが違うのもまた今度。

aw アグーチワイルド、野生型。黒と茶が1本の毛に混じる(縞々)、みたいなこと。
セーブル、胡麻毛。四国犬、ハスキーやマラミューなんか。

at アグーチタンポイント、麻呂眉とマズルから頬と胸と四肢の内側と先が茶、あとは黒。
毛色遺伝子を考える時、その犬は大きくて毛が短いのがわかりやすいし想像しやすい。
よって at のモデル犬はドーベルマン、そしてロットワイラー。なんて見やすい犬たち!

a アグーチレセッシブブラック、退行する黒とか呼ばれちゃってる真っ黒一色。
リトル博士はとくに言及していなかった模様、1970年代頃からGシェパやホファヴァルトのプロたちが、
「これ真っ黒だけど退行してんじゃね?」「あっ、遺伝だろかね」(あくまでも妄想)
などと話し出し徐々にわかってきた。らしい。
Gシェパの他スキッパーキ、プーリー、そしてサモエドが有名どころ。
サモエドなんてほぼ真っ白だのにね。鼻が一生涯真っ黒じゃないことに重要なヒントが!

ところで余談だが初めてインプットされたインパクトのある言葉というのはどうにも上書きしきれずあとあと残るなとたまに思う。
ワタクシは最初にシッパーキと覚えてしまったのだが(昔の犬種図鑑にはカタカナでそう書いてあった)、
脳内でシッパーキと浮かぶが入力する時はスキッパーキにちゃんと変換。ふふん。
あと入力ウィペットは脳内ホイペットや入力シュナウザー脳内シュナウツァーなどがある。ほんとに余談。

で、記事トップ写真のマイスイート小太郎はリトル博士が asa アグーチサドルと名付けた毛色なのだが、
つい最近の研究ではAシリーズはatatのアグーチタンポイントのホモ接合と、また別の遺伝子座の遺伝子が関与しているらしいことが判明。
犬の24番染色体に存在する自己抗原RNA結合たんぱく質(ハムスターのプディングに相当?)は
「+ / + または+ /  DUPのRALY遺伝子型」とありワタクシはなんのこっちゃ、な段階ですが、
(DUPはもしかしたらduplication=重複とか二重の意)
とりあえずRALY遺伝子はプラス・プラスとプラス・プラスじゃないとプラスじゃない・プラスじゃない、
の3種類があるんだと仮定でき、タンポイント因子を2つ持っていて尚且つRALY遺伝子が1個以上プラスだとサドルだよと。
さらに言えばそのサドルは ay 1個以上のいわゆるフォーンと e/e (いつか解説 eレッド・ピュアレッド)
に対して劣性であるよと。
さらにさらにAシリーズの4つの対立遺伝子はみんな揃って劣性なのだわよと。

99のグループ(頭数ではないみたい)のブラタンとサドルのバセットハウンドとペンコギをモデルに考えたそうだが
もしやパグルもちらっと参考にしただろうなーと思ったり。ってかワタクシなら間違いなく参考にする。
当ブログ内で過去に吠えたパグとビーグルの1代雑種・俗称パグル
(Puggle 注アリクイの赤ちゃんじゃないほう)は、
たいていパグのフォーンよりやや濃い目のフォーン1色で上毛がまばらに黒く時々とくに先端に白がちょこっと、
みたいなふうでサドル持ちはたぶんほとんどいないだろうから。

現段階での結論。サドルはブラタン因子に相互作用するブラタンの変形である。
1代雑種の話題もそのうちまた触れよう。そうしよう。

あ、これらはオックスフォード大学ジャーナルの遺伝学会の雑誌に詳細があります。
Symposium Issue: Fifth International Conference on Advances in Canine and Feline Genomics and Inherited Diseases, Baltimore, Maryland, 22-25 September 2010
興味深い記事がありすぎてしょっちゅう泣きながら読んでます。




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posted by あきこ at 23:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2013年09月25日

犬にタマネギとトリの骨

小難しい獣医学用語の披露とちきゅうにやさしいいぬのはなし
犬に与えてはいけないもの、と言えばタマネギとトリの骨が有名どころ。

タマネギ中毒・ネギ中毒とは、
●ネギ類に含まれるいくつかの物質によって赤血球が破壊されることで貧血、血色尿素、脾腫などが起きること。
赤血球内にメトモグロビンが形成される過程で発生した活性酸素によってヘモグロビン中のグロビンが不可逆的変性を起こしハインツ小体を形成する。
ハインツ小体が形成された赤血球は脾臓でマクロファージに貪食される。●

ハインツ小体
●赤血球内のヘモグロビンが酸化されるとジスルフィド結合が形成されて、それがヘモグロビン分子の何箇所かを結合させ、立体構造が変化し沈殿する沈殿物。
超生体染色(ニューメチレンブルー染色など)で青い顆粒状小体に染まる特有の像が観察される。
ハインツ小体を持つ赤血球は網内系で貪食されやすい。●

ハインツ小体性貧血
●ハインツ小体を持った赤血球が出現する貧血。
酸化作用のある薬物や毒素により赤血球内で血色素が変性しハインツ小体が形成される。
ハインツ小体を有する赤血球は変形性を失い、骨髄内で直ちに崩壊するか、脾洞で抑留され異常な赤血球膜の部分をちぎり取られた後断片化赤血球となり、網内系マクロファージに貪食され溶血性貧血を起こす。●

以上、●から●で囲った部分は1997年潟Cンターズー発行の『小動物看護用語辞典』よりほぼ引用。
ワタクシの頭ではとうてい記憶できないので覚書を兼ねて引用させていただいております。
さらに参考サイトを3つご紹介。いつものNCBI。つまりエイーゴ。(ここ泣くところ)
最初は1985年の研究Experimental onion-induced hemolytic anemia in dogs.
お次は1992年、なんと日本人!しかも北大(当時)の先生!この前出教授という方は貧血の研究を(も)数多くされている模様。
そしてヤモトさん、となっているがこれはもしかしてあの犬ライソゾーム疾患の権威、大和教授では?
Susceptibility to onion-induced hemolysis in dogs with hereditary high erythrocyte reduced glutathione and potassium concentrations.
それから2008年モノAn experimental study of hemolysis induced by onion (Allium cepa) poisoning in dogs.

ふう。なんと小難しい。
これらを泣きながら読んでみたワタクシは、体重キロあたり30グラムの実験投与を受けた小型犬の例などから、
犬はネギ中毒を起こすが発症にはかなり個体差がありそれは遺伝的背景に左右されているのではないか、的に解釈。
体重20キロの小太郎の場合は600グラムくらいを一度に食べちゃうと重い貧血症状が出てもおかしくない、っと。
600グラム。それは1箱分のカレールー(10皿分だっけ)の材料欄の「タマネギ(中)3個」ほどかしら。
いえ、このように溶血性貧血の様子が判明している・先人が解明してくれたものに逆らう気はさすがにないんだけども、
まあだからって親犬にタマネギ一気食いさせて中毒起こしたら繁殖ラインから外すとかはまったく必要ない話で。


それからトリの骨。
こっちは皆さんご存知のように割れて尖って内臓を傷つけるからダメなのよという説ですね。
ワタクシは、ああそーゆーことも時にはあるかもね、と考えておりまして。
良い子は真似しちゃいけません風味。

独り占めもしくは100歩譲って山分け希望の犬


油ものが辛くなってきたお年頃なワタクシは、ほんの時々、ケンタッキーが食べたくなりまして、
まさにそれが今晩だったわけですが3ピース分の骨は小太郎が片付けてくれて地球に優しいことこのうえないというお話でした。
さらにケンタッキーのフライドチキンのようにヒトにも犬にも限りなくおいしいニオイの食べ物は、
(味もおいしいです)病後や老後など、いったん落ちた食欲の増進に役立ち体力の回復アイテムにもなる、
ワタクシの大好きな一石二鳥。
体が弱った時に食べなれないものを食べさせてお腹を壊したら元も子もないので元気なうちから時々練習、みたいなね。



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posted by あきこ at 22:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 犬の食べ物の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2013年09月19日

持っているかもしれパンツ

写真素材足成・Kazuya Inohさんの撮影


※写真は本文とは関係ありません※
水つながり(怒られそうだが)
※※フリーの写真素材屋さん、写真素材 足成さんよりお借りしました※※

グーグルさんの迷翻訳話題を絡めつつなお話です。
毎度お世話になっときながら文句を言うんじゃねぇよと叱られそうですが、
ちょっとこれは一人じめしちゃいけないかな、なんて。

犬の遺伝性疾患って、フツーに犬と暮らしてるだけではわけわかんない分野なので、
わかんないからこそとんでもなく怖いことのように思えちゃいますよね。
ネットでは気の毒極まりない遺伝病話題がいっぱいだし時々マスコミも煽るしね。
命に別状のない遺伝性疾患は実は思うより多くあるんですが。といったん安心させると見せかけて、
今日は Hydrops foetalis がメインです。
いわゆる致死的なものなので苦手な方はご注意を。
それと毎回きっちり書いていませんが当ブログ記事はすべて in Canis lupus familiaris に限った話ですのでよろしく。

この遺伝性疾患は、なんとワタクシが生まれる前から犬を含む家畜動物に見られ研究されているようで、
実際に目で見た経験の無いワタクシはおもにカンザス大学の故ライポルト博士の研究結果から学ばせていただきました。
ブルドッグと牛や羊の症例報告みたいな文書や画像を根性で探して根性で読んでみたり。
(根性の一例 ; 病名の後に canis とか pdf をつけて検索)
そんでもってシドニー大学のいつもの紹介ページの一文です。

There are usually heart abnormalities associated with the condition and pups will be lethargic, will pant easily after movement and may have a rapid, irregular pulse.

エイーゴが上手でないワタクシは、これだけじゃ所々しかわからんわけです。
なのでグーグルさんに手伝ってもらうんですが、↓

条件と子犬に関連付けられた心臓の異常が無気力になり、通常あり、意志簡単に移動後、迅速な、不整脈を持っているかもしれパンツ。

かもしれパンツ。持っているかもしれパンツて。パンツはどこから。pant?
笑いはしなかったんですけどね、こういう、どよーんとしちゃう方面の調べモノをしている時にね、
持っているかもしれパンツで腕を組んで首を傾けてんんんー??っと唸るとね、
なんというか、まあ、気分転換になりました。

Hydrops foetalis の訳と病状 ----- 胎児水腫
胎児水腫とは胎児がさまざまな原因で、いわゆる「水ぶくれ」状態になっている。
具体的には胎児の皮膚がむくみ、さらにおなかや胸のなか、あるいは心臓の周囲に液体がたまっている状態。
ほとんどの胎児水腫の胎児は心不全状態なため予後不良。多くは子宮内で死亡するか、生後早期に死亡。
以上、gooヘルスケアさんhttp://health.goo.ne.jp/medical/search/10392100.htmlより抜粋引用

アメリカ他ではパピヨン、アメコカ、ボステリあたりがリスクを持つ犬種と認識されているようです。
口蓋裂や咽頭の低形成または機能不全の合併も見られている、です。
たぶん一部分っていうか部分的に症状が出る場合もあると考えられます。
通常の新生児より小さい状態での死産はこの状態かどうか見極めが難しいだろうし、
出産に至る前に死亡すると犬ではよく「吸収される」ので見極めどころじゃない。
交尾後3〜4週目の超音波画像診断と実際の出生頭数の不一致や産子数が平均より下回る場合なんかは、
実は死産そのものよりも大きなサインが現れていることもある。のに。



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posted by あきこ at 01:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする