2014年01月22日

毛色遺伝子の優先度


たまに思い出すようにしないと次から次へと忘れてしまうお年頃なので毛色話題。
犬の毛色遺伝子は今現在以下の12種類が基本になっとります。
「アグーチ」とか「ブラウン」てのは遺伝子座の名称、それと対立遺伝子、
その後の言葉は各遺伝子座の働きの説明(現時点でのワタクシの解釈)です。

1.A  アグーチ 1.ay 2.aw 3.at 4.a  ユーメラニンとフェオメラニンの分布域を決定
2.B  ブラウン 1.B 2.b  ユーメラニンの色調を黒かレバーかに決める
3.C  チンチラ 1.C 2.cch 3.ca  フェオメラニンの補完と希釈 ※原因遺伝子は未定
4.D  ダイリューション 1.D 2.d  ユーメラニンの希釈
5.E  エクステンション 1.EM 2.EG 3.E 4.e  拡張と制限
6.G  グレーイング 1.G 2.g フ ェオメラニンをグレーに変化させる(進行性) ※原因遺伝子は未定
7.H  ハルクイン 1.H 2.h  今のところグレートデンのみ特殊作用、ホモ接合は致死
8.K  優性ブラック 1.KB 2.kbr 3.ky  1と2はAシリーズの決定に優性
9.M  マール 1.M 2.m  ランダムに全身のメラニンに作用
10.R  ローン 1.R 2.r  霜降り状の細かい斑点
11.S  スポッティング 1.S 2.si 3.sp 4.sw  白毛の割合を決定
12.T  ティッキング  1.T 2.t  ローンと同じグループかもしれない

その昔リトル博士が毛色の解明をしていた頃、優性度合いはAから順と考えられていたのですが、
エクステンションの中身と優性ブラックの正体がある程度わかった現在では、
Eがおそらく最強(最強って)、その次に影響力が高いのがK、MとSはちょっと別物として一旦横に置いて、
E−K−A−B−C−Dの順で1頭ずつの犬の毛色が決まるんじゃないかなーと思われます。
このわかりにくい説明をフリーサイトからの写真でさらに混乱させてみましょう(鬼か)。

犬の毛色自体を決定するAシリーズに存在すると考えられている対立遺伝子は4つとも劣性ですが、
その中にも優性度があって上に書いたとおりay−aw−at−aの順で影響力が強い→弱い、です。

たぶん左から1番目と5番目がat/at、3番目と6番目がay/at、2番目と4番目がay/ay
at-ay Shelties.jpg


aw/aw
awaw husky.jpg


Aシリーズでユーメラニン(黒)とフェオメラニン(茶)の分布域を決める、
aはフェオメラニン0、ユーメラニン100、
atはタンポイント部分がユーメラニン残りはフェオメラニン、
awは1本の毛にユーメラニンとフェオメラニンが分布する(たいてい毛先にユーメラニン)、
ayはほぼフェオメラニン、てな感じで捉えてOKです。

その犬がAシリーズの対立遺伝子のうち何と何を持つかで黒と茶の配分が決まりました。
そたら次にAシリーズで配分されたユーメラニンをどうするかBシリーズで決めます。
Bシリーズはユーメラニンだけ担当してるので茶色い部分はそのままです。
なのでチョコラブならこうなります。

b/b
liver lab.jpg


Cシリーズはリトル博士からの流れによるとCがそのまま、cchはフェオメラニンを薄くし、caはアルビノ。
いろいろと解明されたら中身について語ることにしてDシリーズ。
Aで配分されてBで黒かチョコにされたユーメラニンを希釈するかしないか決めます。
このDシリーズは油断するとすぐ弱っちくなるようで、日本で生まれるブルー系の犬が、
よく毛吹きがイマイチだったりハゲちゃったり皮膚も弱かったりしますね。
だからかはわからんけど、Dシリーズはユーメラニンを薄めたりしないD/D固定の犬種が多いのか、
Dとdが混在する犬種ではdは傍流になりやすいのかもしれません。

d/d
blue staffy.jpg


さてここでKシリーズの登場です。
なんてったって優性ブラックなのですから、今まであれこれと決めたシリーズに対しても優性なのです。
本当はAシリーズがay/ayなので茶色い犬になるはずがKB1つで黒い犬になるというそこそこの強さ。
優性ブラックKシリーズの対立遺伝子KBは優性なので1つだけで能力を発揮できます。

KB/*
KB Newfoundland.jpg


「*」と書いたのは、「なんなのかわからない」という意味で、Kシリーズ以外でもこう書きます。
KシリーズにはKBのほかにkbrとkyがあって、kbrは劣性の対立遺伝子でブリンドル、
kyは最劣性で、他のシリーズの邪魔をしないという性質を持っています。つまり作用せず。
1頭の犬が持つKシリーズの1つがKBであれば、もう1つがkbrでもkyでも真っ黒犬になり、
kbr2つならブリンドル、kbr1つとky1つでもブリンドル、ky2つで初めて「邪魔をしない」になります。
逆に言うと1頭のブリンドルの犬のKシリーズはkbr/kbrなのかkbr/kyなのかわからないということ。

kbr/*
kbr Greyhound.jpg


kbrともう1つが何なのかを知るには、この犬の両親犬やこの犬の子から確定できることはあるけど、
最劣性のホモ接合でなければふつうは1頭の犬の毛色を見ただけでは正確にはわからないもの。
たとえばフレンチブルドッグはブリンドルが基準カラーの1つですが、
ブリンドルの両親から生まれた同胎の犬たちが全頭ブリンドルだったとしても、
それだけでその犬たちが全部kbr/kbr決定とはいえないってことです。

ky/ky
fawn boxer.jpg


kbr/*
blindle boxer.jpg


ボクサーはフレブルよりさらにブリンドルとブリンドルじゃないのがはっきりしてて、
色調の濃淡はあれど基本の毛色はブリンドルとフォーンだけなので(白は別で)、
kbrの捉え方のモデルさんにおピッタリなはず。

・ブリンドルはフォーンに対して優性
・フォーン×フォーンは100%フォーンが生まれる
・ブリンドル×ブリンドルからはフォーンも生まれる
・ボクサーではブリンドルを優性B、フォーンを劣性bと表してのパンネットスクエアが知られている

つまり、
・kbrはkyに対して優性(ボクサーのKシリーズはkbrとkyだけ、KBを種内から除外して固定された犬種)
・父犬がky/kyで母犬もky/kyなら生まれる子犬はすべてky/ky
・ブリンドルとはkbr/*なので、両親のどちらかか両方が「*」がkbrであればブリンドルしか生まないが、
両親とも「*」がkyなら子に継ぐのはkbr/kbrとkbr/kyとky/kyの3通り
・先人ブリーダーが毛色遺伝子の正体の科学的な判明前に仕組みを正しく理解して繁殖に役立てていた 

なのですねぇ。
勉強熱心な先人ブリーダーはどの犬種にもいるみたいで、
犬種ごとの独特な呼び名があちこちについてるのからもわかります。
(シェルティなんて「ヘテロセーブル×ピュアセーブル」ですよ!?ふつう意味わからんて(笑))
ところでそろそろ飽きてきちゃいそうな長さになってまいりました。
写真を探しながら記事を書いてるんでかれこれ2時間くらい経ってましてワタクシも飽きてきてます。
眠いことだし最強Eシリーズとその他については続くことにしましょう。

つづく。





***********************************
***********************************
2014年1月現在 新飼い主募集中  当ブログ内の記事  北陸わんの里親探し
hokuriku
バナーをクリックすると北陸わんに飛びます
***********************************
***********************************



そらくんがんばれ月間 赤い糸はどこにつながってるのかな〜?
banner (2).gif
にんきブログランキング


「ツイート」の右となりの「ブックマーク」をクリックするとmixiやその他ソーシャルボタンが出ます。
posted by あきこ at 01:41 | Comment(14) | TrackBack(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする