昨日の記事の続きでございます。
言うほど病気は予防できないから にもご意見をもらってました。ありがとうございます。
・甲状腺の病気になってる子が多いから
え?で?
もしかして甲状腺の病気の原因にストレスや麻酔、薬剤の副反応がヒトにあるから的な意味なのかしら。
まさかホルモンつながりとか、そんなんじゃなきゃいいんだけど。
各種甲状腺疾患を持つ犬がいることと不妊手術で予防できる病気の話に一体なんの関わりが!?
(犬を正面から見て「うーん」てしてもらったところ。蛇腹が気管を、2つの赤い丸が甲状腺の位置を示しています)
甲状腺てのはこの何とも言えない図説のとおり、のどにあるホルモンを分泌する器官です。
甲状腺なんたら的な犬の病気は遺伝性疾患も含めてたくさんあるけれどそのうちのどれも
不妊手術が直接の原因となった例はなさげ
な印象をワタクシは受けておりました。はい。
・ホルモンバランスが崩れる。
出た。
なんのホルモンバランスがどう崩れるの?
これ心配してる方けっこういますよね。
とりあえずそもそものメカニズムがまるで違うので崩れが心配な方はヒトの女性の更年期障害からおさらいしてみて。
ヒトの女性のいわゆる更年期のトラブルは下垂体がいつも通りに卵巣にホルモンを出せと卵巣に指令を出すが、
卵巣からはもうホルモンが充分に出ない、なぜならば卵巣はもう役目を終えたいから。
けど、出せと命じる(卵胞刺激)ホルモンはそんな卵巣の泣き言は聞いてくれず命令を止めない。
それがヒトの「ホルモンバランスの崩れ」。
対してふつうメス犬は一般的に、年齢的な機能の衰えで日にちに開きはあっても閉経しないから
出血が始まる発情前期は 6〜18日間程度で 平均10日間、
排卵直前からの発情期は 7〜12日間程度で 平均8日間、
(妊娠の有無に関わらず)妊娠・分娩・授乳の期間にあたる発情後期 60〜80日間程度、
心身ともに安定した非(無)発情期 50〜100日間程度
の性周期を一生繰り返す。
閉経が存在しない、そういう作りじゃない、なのでヒトの例をあてはめること自体最初から無理がある、
ヒトの更年期障害は心理的な面も少なからず作用している(犬にあてはまらんだろが)、
更年期症状に苦しむ不妊処置済みの犬を見たことも聞いたこともないワタクシの三十余年の経験、
などの理由からホルモンバランスが崩れる説は信憑性ナシ、と結論します。
ワタクシ自身が複数の更年期症状と数年付き合い続けているせいか最近余計にそう実感。
本日たまたま誕生日なワタクシですが更年期障害とはまだまだ縁が切れなさそうです(泣
・病気はなるときにはなるしならない時にはならない。
この場合の病気とはメスならおもに子宮蓄膿症や乳腺腫瘍、オスは肛門周囲腺腫と前立腺の肥大と会陰ヘルニア、
あたりが(早期)不妊手術で防げる病気、あるいは発症後の治療で不妊手術もおこなうなどで有名どころ。
何度か書いてますがこれらは遺伝的な体質の問題が背景におおいにあると考えられるから、
当たるも八卦当たらぬも八卦みたいな捉え方は少々疑問が。
飼い主の立場としてはどう考えてもご自由に、なんだけど、
たとえば「この犬は乳腺腫瘍を発症するリスクが高いのでなるべく早めに避妊手術を」とか
「うちの犬の系統は会陰ヘルニアが出ていないからその理由で去勢を考えているなら必要ない」、
が本来の姿というか誰であっても繁殖するなら最低限それが必要だろというか。
性ホルモン由来の犬の病気は、近所の犬とかネットで知った犬の様子は見本にも手本にもならないと、
それをわかったうえでのケセラセラ飼育法ならば別に個人の自由なんですけどね。
そういう違いや事情があるなんて知らなかった、と思う方の参考になればさいわいです。
ハッピーバースデー、とぅーみー。
そんなわけで第2弾の3につづく。
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2013年10月現在 新飼い主募集中 当ブログ内の記事 北陸わんの里親探し
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