飼い主が与えるものを飼い主が望むように犬が食べないとき、
シツケの一環として食べなくても一定時間を経たら食器を下げろ、という話をわりとよく聞きます。
なんてゆーか、理由のわからない大出血をしていたり白目をむいてグッタリしていたり、
はたまた四六時中キャインキャインと悲鳴をあげ続けていたりなどの明らかな異変がないなら、
どういうわけかいつもの食事(とくにドライフード)に飽きたのだと多くの犬飼いさんが思っちゃうようで。
あまり心配のいらない一過性の食欲不振まで重病に直結させるような脅しではないのだけれども、
ワガママ由来の食べムラだと決め付ける前にちょっと妄想してみよう、のコーナー。(コーナー?)
Q 犬は2〜3日食べなくても大丈夫か?
A ぜんぜん大丈夫じゃないです。以上。
なに言ってんですか。
お腹が空くに決まってんじゃないですか。
空腹状態ほど面白くない感情ってなかなかないでしょが。
自分はタマ取られたくないから去勢は虐待だのとぼけたこと言うヒマあったらこれ擬人化しようよ。
そりゃ小鳥のように1日最低一食口にしないと死んじゃうみたいなことは通常ありませんから、
ワタクシやアナタら飼い主である人間と同じく、3日くらいものを食べなくても即死しませんよ確かに。
目に見えて衰弱して息も絶え絶えになるかどうか、の意味なら2〜3日の絶食でも大丈夫なだけ。
極端な子犬や老犬や病犬でないふだん健康な犬ならば日頃の食事で蓄積した栄養分にて生命活動が維持されるとゆー、
ごく当たり前のシステムが自動的に作動するのはヒトも犬も一緒な話で。
システム作動は基礎代謝 −呼吸するとか心臓が動くなど生きてるのに必要な基本のエネルギー−
が正常であってこそで、
ヒトの例だと20代男子の基礎代謝量は体重の24倍、体重63キロの男性なら1,510キロカロリー程度で、
体重53キロくらいの40代女子は21.7倍、1,150キロカロリー程度だそう。
ちょ!だまって寝てていっせんキロカロリー超も使うのかよワタクシ!じゃあもっと食べてもいいな。
犬の基礎代謝量は運動量や季節の他、個々の体格差、犬種差も個別に考慮するのでややこしいが、
一日に必要な摂取カロリー ÷ BCS係数 = 基礎代謝量 の計算式を基本にするといい感じらしい。
BCS係数とはbody condition scoreの略で10段階にわける方法と5段階の2種類があるそうな。
5段階のBCS1は痩せすぎ、BCS3が理想的・普通、BCS5が肥満、のように評価する。
ドッグフード袋の成分表示欄を参考に、犬がふだん1日に摂っている熱量をざっとつかみ、
All AboutのこのページのBCS係数を入れてみると、(BCSの表はみんな自力で検索してネ)
http://allabout.co.jp/pet/pfqa/25382.htm
ざっくり計算した結果、ヒトの倍率と然程変わりがない感じ。
快適な環境でゆったりした気持ちで一日中横たわっていても基礎的なカロリーは消費してて、
その消費を止めることはできない。生きてるなら。
外から栄養を摂れないなら中に貯めてあるものを崩しながら生きる。
食べない日が何日続いても生きてる限りカロリーは消費される。
3日も食べないだなんて無茶なダイエット、してはイケナイってみんな知ってるだろうに。
細かい数字とかまで気にしなくても体に良くない、体に無理な負担がかかるのではと。
犬が数日食べないのもたいそう負担がかかるだろうて。
犬が自力でトイレに立ったり水を飲んだり玄関チャイムに吠えたりシッポを振ったりする以前の、
毎日そこそこ元気に生きるためにカラダを動けるようにしとくのが基礎代謝量。
3日間水以外ロクに口にしない気持ちってたいていの人が知ってたり想像できると思われ。
元気な犬がワガママだけでエサを食べないんだと言うのは個人の勝手だけどさ、
そして犬自身は平気そうに見えることがあるかもしんないけどね、
不味いなら美味いものを、食べにくいなら食べやすいものを、食べ慣れないなら慣らすことを、
できるのも選ぶのも原因を探るのも方法を犬に教えるのも飼い主さんだけなんだから。がんばって。
先頃亡くなられたやなせたかしさんが作詞された作品のひとつ「生きてるパンをつくろう」の一節
しかしたべずには生きられない
ひもじいことはがまんできない
どんなちいさな虫だってたべずにいれば死んでしまう
どんなえらい人だってたべずにいれば死んでしまう 死んでしまう 死んでしまう
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2013年10月現在 新飼い主募集中 当ブログ内の記事 北陸わんの里親探し
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ふっと思い出したのは、下痢の時の水分摂取量を減らす、というアドバイス。
人間の場合、下痢の時は水分を普段よりも多く摂りなさいと言われているのに。
今は知らないけど、10年前によく見たの。
不思議でならなかったんだよねえ…
ちっ。ダメかよ。でももう明日のアップルパイの前にランチの約束しちゃったよ。
あー、水も制限しろってのは今もたまにあるね。素人アドバイス的なもので。
便に余分な水分が含まれて下痢になるのであるからして元を絶とう、みたいな気持ちなんだろうね。
慣れない状況で軽くパニくってる時って物事をじっくり考えられず、
他人の教えを素直すぎるくらい聞き入れちゃう時ってあるよね。藁にも縋る思いって感じね。
いつだかどこかの家に幼児がいたころ、嘔吐と下痢がひどい時あってさ、
小児科が開くまであと1時間くらいで、嘔吐の合間にポカリを飲ませてたんだけどね。
何をどう勘違いしたのか「吐いた分を補うために牛乳を飲む(と元気よくなる)」
とたまたまその日の朝刊で目にした母親が幼児に牛乳飲ませたらしいよ。
ご想像のとおりだろうけど、下痢と嘔吐が瞬時に悪化してね。
幼児は咽て涙目で母親も違う意味で涙目で病院に駆け込んだって。
牛乳飲ませてひどく吐いたなんて言ったら医者に叱られちゃうからさ、
それは言わずに「ひどい風邪が流行ってるんでしょうか」なんて心配顔で聞いたくらいにして。
あ、朝刊のその記事は「病が快復してからの体力づくりのために」と小見出しがあったのを後から気づいたんだって。
(拓、ごめん。あの時のことは心から反省しています。キミ記憶ないだろうけど。母より
メモ;嘔吐の合間に乳製品は×。アレルギーがなくても。)
でも、そういう経験も最終的には犬に生かすようになるあきこさんてばステキ。
当時アドバイスしてた人が、ぶりぃだあから聞いた話だとかってのは、その時かなり驚いたことさ。ふふ。