2013年11月19日

マールはメルル座


パソコンで日本語に翻訳するとたいてい「メルル」とカタカナに訳されるんですが、
マール柄(ダップル柄)のマールは英語でMerleと書きます。
ついでにバラすと犬の毛色のセーブルは「クロテン」、タンは「日焼け」みたく直訳?されることが多く、
そんなでも読み慣れると「羊飼いのクロテンと日焼け」「カチカチ音の因子が示唆された」
みたいな(ある意味)難解な簡易翻訳変換後の文章でも言わんとすることがピーンときたりします。
んなことに慣れる前に英文を読みゃいいだろってね。はぁーい。

ダブルマールの見分け方の練習の話。
オーストラリアンシェパード、愛称オゥシーはこんな犬。
file0001456128581.jpg


フリーサイトから拝借した写真です。
黒い毛色部分の毛艶が良すぎてマールのグラデーションに感じるかもですがこれはふつうのブラック。
※フリーサイトでは毛色の名称は書き添えられていなく今までのは(きっと今後も)ワタクシ判断ですが。
この毛色はオゥシーではブラックあるいはブラックトライ、単にトライなどと呼びます。
ほぼ同じ遺伝子配列のコリーやコーギーやアメコカはトライ、ちわわはブラタン&ホワイト、
微妙に違うけど3色で構成されるパピヨンやワイアやビーグルもトライカラー。

オゥシーの毛色の「犬種標準」「スタンダード」は、本国アメリカ(主にAKC)が決めた基準に沿うものでして、
JKCでは以下のように約束事があります。(日本語ですが多少変えてよりわかりやすい言葉にしています)

白色の襟回りの生え際は皮膚の部分においてキ甲(首と背中の境)の先端を越えない。
首、胸、脚、マズルの下側、ブレーズ、膝の水平線から10センチまでのホワイトは許される。
頭部の白毛は有色より割合的に多くてはならず、目の周りは色素で完全に囲われている。
体に白毛だけがたくさん散った模様は失格。


『なんでそこまでたかが色にこだわるんだ?失格って格下扱いかよorzこれだから血統厨は・・』
と感じてしまうこともあるかもしれませんが、
実はこれは犬の健康度を心配してのルールなんです。
この色部分はダブルマールを誕生させないようにしようよ、という意味。

めんどくさいワンポイント-----マニア向け
これはつまり、オゥシーの毛色遺伝子でこの規定に直結する因子の話としては、
SシリーズはSとsiの2種類が犬種内に存在しているがspとswは持たない、
そしてMシリーズはMとmの両方があるが当然ダブルマールは避けるべきである、ってことになります。

SとはSシリーズの対立遺伝子の中で唯一優性形質を持ち、表現型は白斑が無い
siとはSシリーズの対立遺伝子のうち優性Sに次いで最優性に働く劣性因子で、
アイリッシュスポッティングと呼び表現型はホモ接合でマズル・襟首回りから胸・四肢の先と内側に白班、
Sとのヘテロ接合ではsi/siより小さな範囲の白斑出現、sp,swとのヘテロ接合ではsi/siより大きな範囲の白斑。
-----

マールの興味深い点は、けっこう昔から存在していた毛色(千年単位とかそんな感じで)、
アイリッシュスポッティング因子を犬種内に持つ牧羊犬種に多い(ヤバイ白毛との判別)、
おそらく自然環境下(牧場内)で保護色の役割を果たす、のではるか昔から受け継がれている、
似たような理由で鳥猟犬種はローン柄を発展させたのだろう(藪なんかだと暗い色アリの斑はマジ保護色)、
不健全すぎるダブルマールが出やすいか障害が重すぎない個体が出やすいかに犬種差の傾向は?、
耳に色がないと難聴のリスクが高まるがヒトと同じように犬も難聴に種類や段階があるだろうから、
シングルマールの半数が視聴覚障害を持つという説はあながち間違いでもなかろ、ってあたり。


そんなこんなで前置きが長いですがやっと本題です。こちらをご覧ください。ケータイとかでは見れないのかな。ごめんね。
http://homepage.usask.ca/~schmutz/merle.html
エイーゴのお得意な方は文章をサクサク読み進め、そうでない方は画像のみご注目。
上からオゥシー、ダックス、その右隣にグレデン、雑誌の表紙のダブルマールのシェルティ、
eレッドマールちわわ、eレッドダップルダックスが2頭、ダブルマールのオゥシー、その次です。
全部で17枚のダブルマールの写真が固まっているオゥシーの中にシングルマールが1頭だけいます。
さてそれはどの子でしょう?のクイズです。
ワタクシはトーゼンこんだけ偉そうでウルサイんですから一目でわかりましたよん。

ページの下段に答えが載っていますがこのような撮影条件の異なる小さい写真でも、
シングルマール(ふつうのマール)とダブルマールの違いはありありと現れています。
一度で答えがわからなかったマール・ダップルの繁殖経験者・繁殖者がもしいらっしゃったら、
犬種に関わらずマール・ダップルの繁殖をする資格は無かった可能性がお高いですよ。

上記のサイトのクイズで正解できなかったマール・ダップルの繁殖経験者・繁殖者はこっちもどうぞ。
http://www.amazingaussies.com/
アメージングオゥシーズ − リーサルホワイトレスキューオブアリゾナさんのトップページです。
このページの中ほどから下にかけても、コンテンツの中にもたくさん写真があります。
全身真っ白でもなく目も見えてそうなダブルマールが何頭もいますので心ゆくまでお勉強を。


エムエムカワイソ エムエムコワイー ドンドットット ドンドットット ・・・
満月の晩にジャンベを叩きながらこんな歌詞で低ぅぅく歌っちゃいそうです。
ファイヤーポイダンスを踊りながら暗闇から出てきてどなたか付き合ってくれませんか。
エムエムイヤイヤ エムエムツライー ドンドットット ドンドットット ・・・




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posted by あきこ at 01:49| Comment(4) | TrackBack(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あきこさん

チャイクレの遺伝子の話、ありがとうございます。
オーシィのクイズ‥よくわからなくて英文で答えを見てしまいました(笑)

見た目で判断しようとしたら全然わかりませんでした。
見方を変えたら正解がおのずと出てくるのですね。

遺伝子のお話面白いです。
あきこさんの話で本ができてしまいそうですね。
Posted by melodyまま at 2013年11月19日 18:21
●melodyままさん●

いいえーどういたしましてー。

そうですね、見方を変えると言うよりは見所を絞るといいかもしれません。
ホモ接合のアイリッシュスポッティング(si)は犬種による大きな違いがないとまず知って、
そうしたらsi/siとはどこからどこまで白毛にするのかを、その個体にあてはめていくんです。
マール無し犬種の一般的な傾向と例外(ミスカラーとされるもの)の実物を数多く見るのも練習になりそうです。

と、文字だけで書いても読んでもわかりにくいものですよね。
だから人様とお話する時は写真が必要になってきまして、
私のカメラの腕前では一生本を出せそうにないんです(笑
Posted by あきこ at 2013年11月19日 22:40
やっぱり私はここですか……?(笑)

マールを知れば知るほど、その存在の必要性が判らなくなります。
犬がもともと持っていた毛色遺伝子とはいえ、自然界で耳が遠いことの不利さを考えると、ローンで充分じゃんと、思ってしまう。
以前はキレイだと思っていたブルーマールも(シェルティのブルーマールの、マール面積が大きいのは確かに華やかですし)、最近は気味悪く感じてしまう。
シェルティなんて目の色素が薄いせいか、瞳にマールが入ると薄いブルーになるのも、なんだかキモチワルイ。
犬には罪はないし、飼っている人には悪いとは思うけど、ほとんど、生理的な嫌悪感に近い。
なんでそんな、なんらかの障害と隣り合わせの毛色がもてはやされなければならないんだろう?
人は、多少聴力が落ちても、自然界で生きていくんじゃないし、問題ないんでしょ?で、本当に済ませられるんだろうか(済ませられちゃうんだろうな…)
不思議でならない…
Posted by さくらぼうず at 2013年12月01日 15:55
●心の友よ●

あー、それ考えたことある。ふつうの飼い犬でも聴覚の欠点はわからないくらいだから、
やっぱ人間以外の動物は、カバー力みたいなのがすごいんだと思う。
牧羊犬は牧場内で仕事をこなせばOKなんで動体視力が優れてれば、
聞き取れない音が少しあってもそんなに不利にならない気がしない?

笑えるくらい桁違いな可聴域(一例)。

ヒト 20ヘルツ前後 〜 せいぜい20,000ヘルツ
イヌ 15ヘルツ 〜 軽く60,000ヘルツ超え
ネコ 40ヘルツ 〜 イヌを超える65,000ヘルツとか
ちなみにコウモリは上限が400,000ヘルツくらいだってさ。キーン。

ダブルマールがあまりにも不健康で気の毒すぎるのと、
マール×マールがメンデルの法則どおりなことを思えば、
人間が選択繁殖してきたのだから今後もそうするしかないわけで、
マールかどうかに関わらず正しいことを知る以外に道はなくて。

私もマールはどの犬種もまったく美しいとも珍しいとも思えない。
けど、マールを減らそうとか失くそうとは、それも思えないんだよねぇ。
間違うのはいっつも人間だね。
Posted by あきこ at 2013年12月03日 01:21
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