「避妊去勢は不自然だからしない」に1件のコメントをいただきました。
誠心誠意お答えいたします。
・避妊去勢が全く何の影響もないということはないと思います。性ホルモンは犬の成長には不要なのでしょうか。
仰るとおりだと思います。
と言いますのは避妊去勢が犬のからだに全く何の影響もないということはないからです。
誰もが知るホルモン分泌の1点だけでも何らかの影響があるだろうことは当然予想できます。
当ブログではバカの一つ覚え的に登場する「外国の論文」は手放しでは信用できませんが、
ふつうに日本語で「思春期 性ホルモン」あたりで検索すればなんとなくメカニズムがわかる気がします。成長と性ホルモンの関わりが。
生物としての基本システムはヒトも犬もそんなに変わらないですからね。
それから当ブログではこれまでに一度も「去勢避妊は安全だ」的な発言はありません。
ワタクシはそんなふうに考えるわけがないから口が曲がっても言いません。
と言うかそんな説はほかでも見たことがありません。
あちこち調べて(勉強して)愛犬の不妊手術を決断された飼い主さんは、
不妊手術に伴ういくつかのデメリットより多数のメリットをとったということなんですよ。
ワタクシの能力ではうまく短くまとめられないのですがこういうことです。伝わるといいな。
まず。外科手術で臓器を切除することは「人工的」なことですよね。
自然か不自然かの自然ではなく自然か人工かのほうの自然。
それぞれ違う意味合いなのに犬の不妊手術の話をすると、なぜか皆さんごっちゃになるんです。
混ぜこぜにしないで考えられる人はいますが少ないです(ワタクシの経験からの印象)。
愛犬の不妊手術を納得済みで済ませているかたもぜひ今一度考えてみてください。
納得済みではあるけれど健康な臓器を取るのは本来は不自然とちらりと思っていませんか?
犬のお悩み相談サイトのようなところを見ていたらそう思えちゃって。
本当は「人工的」なことをしたのに心のどこかに「不自然さ」への罪悪感がある、的な。
この部分が最大の落とし穴になっているとワタクシには感じられます。
第2に、犬という生き物があまりにもヒトに近すぎて錯覚を起こしがちです。
種族として近いわけじゃなく心を寄り添わせ共感してくれる動物だから、
あと単に号令と行動を組み合わせて覚えるのが得意なものだから言葉も通じる相手という錯覚。
要は世界で一番擬人化されやすい生き物が犬で、つい擬人化してしまう飼い主さんがものっすごく多いんです。
(余談ですがワタクシなんてこれまでの人生でたぶん300回以上「擬人化」って書いてます。
「それ擬人化になっちゃってますよ」とか「してはいけない擬人化とするべき擬人化は〜」とか)
擬人化してませんというかたに簡単なテスト「不妊手術をちょっとでも不自然と思うか?」
つまり犬が繁殖期のある動物だということをないがしろにしているわけです。
別種の生き物なのにそこを見ていない。
人間である自分を基準にものごとを考えるのは別にいいんです。
それをそっくりそのまま別種の生き物に当てはめるのは間違いでしょ?ってだけで。
繁殖期が明確な動物の特徴は、毎繁殖期ごとに子を産み育てることです。
何でもいいからご自分の知る野生動物で想像してみてください。
ツバメは元気でいれば毎年同じ巣を使いたがるんでしたよね。
奈良の鹿の子ジカはそのほとんどが毎年の初夏に産まれます。
ツキノワグマは3〜4年に1回交尾出産をしますが子グマが巣立つまで3年かかるからです。
イヌ科動物のキタキツネは厳寒の2月が結婚の季節、雪が解けだす春に毎年子ギツネを産みます。
同じくイヌ科のホンドタヌキも毎年子育てをするのが自然です。
もっと犬に近いオオカミやジャッカルやコヨーテの繁殖生理も調べてみてください。
環境が整っていさえすれば性成熟後は死ぬまで毎年繁殖をおこなうのがわかります。
犬は人間と暮らすようになって生活環境が安定したとたんに繁殖回数が増えました。
繁殖回数つまり発情期が増えるのは野生動物を家畜化するときの最大の特徴です。
交尾をせず出産につながらない発情期
自然下の野生動物にも稀にそういうことが起きます。
自然災害で生育環境が侵されたりエサが足りなくて個体の成長に影響するとか、
あとだいたい土地の開発が関わる人間の愚かな生態系の破壊とかで。
または病気などですね。発情しなかったり来た発情が不発なのは。
家畜化によって安定した食住環境を人間から与えられた動物のひとつが犬なんです。
家畜呼ばわりするなとか関係ない話はしないでくださいよ?
わかります?繁殖期のある動物が繁殖期に繁殖できないことの不自然さが?
天変地異とか未知の病原菌とかそういう特殊な事情以外で、
「ある発情期は繁殖して別なときは繁殖を休む」動物って、いますか?
いないでしょ?それか知らないでしょ?
それから交尾と出産と子育てを成功させるための行動。
発情期に相手を見つけるために性成熟直前から放浪するのが自然です。
他犬にマウンティングして抑えつけ自分の地位を確保しておくのが自然。
犬がいないからって飼い主の足にまたがる犬はものすごく不自然ですね。
クッションやぬいぐるみへのマウンティングを許す飼い主さんの不自然さは恐ろしいくらいです。あり得ないほど不自然。犬じゃないなんて。
それで、どうして発情期に交尾をさせないよう阻止するんですか?
妊娠出産をいつの発情期にさせるか人間が決めるのが自然ですか?
無責任な繁殖なんかさせないという飼い主さんもいますが空で終わる発情期ほど不自然なことは自然界にはありませんよ?
出産って言葉使ってますが子育てはオスも参加するのが自然です。
そのために親犬と人間から社会化されているのが自然の姿。
性成熟前後からトイレの失敗が目立っても自然。マーキングは重要な繁殖戦略手段。
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まだまだ止まらないけれどほんとに終わらないからこのへんにします。
× 避妊去勢は不自然だ
○ 避妊去勢は人工的だ
× 避妊去勢は不自然だからしない、発情は無視
○ 発情期のある動物は発情期のたびに妊娠出産を繰り返すのが自然
はぁ。伝わった?それともやっぱ無理?感想コメントをぜひお聞かせください。
つづく
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「感想コメントをぜひお聞かせください。」というのでリクエストにお答えして感想を言います。
まず、申しあげたように、本来の理由に該当する項目がなかったので「避妊去勢は不自然だからしない」に入れたまでで「不自然さ」の定義云々には興味がありません。(私が項目を作ったわけではありませんので、あきこさんの解釈で結構です)
それと、「どういう意見を持つか」は人それぞれですよね。個人の自由。ただ気をつけなければならないのは、自分が正しいと信じる意見を世の中でも正解と思い込んではイケマセン。だと思いますよ。」と言う一方で、「飼い犬の不妊手術は、してあげなければかわいそう。は世の中の正解ですがね。」とあくまでも避妊去勢にこだわる理由は何ですか。このブログは、あきこさんのブログですから避妊去勢が絶対的に正しいとの主張を展開するのは構わないのですが、「お気軽にコメントくださいまし。」とコメントを誘っておいて、自分と意見が違うと猛然と反対、いや、わざと曲解したり中傷したり茶化したり侮辱したりするのを読むのは気持ちの良いものではありません。(あきこさんのファンでも眉をひそめている方はいると思いますよ)
例を挙げます。(決して揚げ足を取るつもりはありませんので、失礼の段、ご容赦ください)
「不妊手術に伴ういくつかのデメリットより多数のメリットをとったということなんですよ。」ですが、何を根拠にデメリットが「いくつか」でメリットが「多数」なのですか。全く逆だと感じでいる人もいると思いますが、あえて「いくつか」と「多数」言葉を入れているところに違和感を覚えます。
事実誤認(あるいは、自分の主張を補強するため故意に事実をねじ曲げている)も散見されます。オオカミの例を出していますが、オオカミの群れ(パック)では、基本的に最上位のメス一頭(アルファ・メス)のみが交尾・出産を認められます。あぶれたメスたちはアルファ・メスの子どもの面倒を代わる代わる見るのが一般的です。(かように、実際、空で終わる発情期が自然界にもあります) また、「出産って言葉使ってますが子育てはオスも参加するのが自然です。」と述べていますが、自然界ではオスが子育てに参加する方が稀です。(それとも、自然、不自然の文脈でオスが子育てに参加する方当たり前と言う意味ですか)
「正しい情報というHNのかた」に対する態度は目に余ります。いわく「中身をよく読んでいない模様が痛々しかった」とは何を根拠にそう断言するのですか。「どうしてろくに読めもしない外国の論文」と決めつけていますが、どうしてこの方が「ろくに読めない」と分かるのですか。
また、「単純な話、犬の避妊去勢がそんなに悪いものなら全世界で長い間実施されていることをどう考えているのか。」と問いかけていますが、少なくとも私の知る限りでは、北欧では避妊去勢は一般的ではありません。「全世界で長い間実施されている」と断言する根拠を示す必要があります。
「Long-Term Health Risks and Benefits Associated with Spay/Neuter in Dogs」というペーパーに目をやれば、あきこさんが問題にしていた、避妊去勢による甲状腺機能低下症(Hypothyroidism)は十数個挙げられているデメリットの一つに過ぎません。しかも、ペーパーでは避妊去勢犬の甲状腺機能低下症の発症率は「疫学的に」未避妊去勢犬の3倍であったという結果を示しているだけで、理由については性ホルモンの免疫系への影響ではないかと研究者が述べているに留めています。あきこさんは「しかし甲状腺機能低下因子の有無は不妊手術に直接関わらない、です。」と述べて、論点を巧みに遺伝的側面にズラしてペーパーの信頼性を低下させようとしています。(ペーパーは遺伝的側面に言及していません)
ペーパーは避妊去勢のリスクを疫学的分析によって示しているだけです。(いわゆる、メタボの人の糖尿病発症率は、そうでない人の3倍であるとかいう類のもの) 著者はペーパーの中で「避妊去勢はメリット・デメリット両方で犬の健康に関係がある。また、私たちがこの問題について、未だにどれくらい本当に理解していないかということも示している。」と述べ、疫学的な統計的分析結果は結果としてあるものの、その因果関係や発生メカニズムは不明であること示唆しています。このペーパーを「アメリカやらカナダやらのごくごく少数派の論文」と断言するのは勝手(根拠を示せと言うのも疲れました。なぜこんな言い方ができるのか理解に苦しみます)ですが、一つの情報として利用することは有意義であると私は考えます。
長すぎて目が滑って読めない(笑
適度な改行しないのはどうしてなのかぜひ教えて。
斜め読みの結果「オオカミ」のとこだけなんとか読みました。あなたまたもや間違ってます(爆
発情そのものの抑制がされるんだよ?
あとパックは血縁。だから前年以前の子が「ヘルパー」。
あとね、たしかに笑いをとってナンボだと書きましたが、一人二役ごっこは苦笑しか出ないよ?
別人のふりする必要ないと思うし他人のわたしを別人ごっこ遊びに付き合わせるのは失礼にあたるよ?
また明日ねー。
あきこさん、自分にとって都合の悪い部分は「長すぎて目が滑って読め」ませんか。建設的な返事を期待したのですが残念です。
「別人のふりする必要ないと思うし他人のわたしを別人ごっこ遊びに付き合わせるのは失礼にあたるよ?」とのことですが、冒頭申しあげたとおり、アンケートとコメントは形式が違うので二つの名前になっただけです。私が、あきこさんに、「別人ごっこ遊びに付き合わせる」ようなことをしましたか。アンケートの感想コメントをぜひ聞かせろと言うから自分の意見を述べただけですし、2014年2月22日の「避妊去勢の弊害???」に「アンチ避妊去勢」の名前で記事にコメントしたときは、自分主張を展開することも、記事に反論したり批判したりしたこともなかったはずです。
あきこさんは、また、事実を歪曲し論点をずらして、私を失礼な人間と誹謗するわけですか。あなたという人間がよく分かりました。これでは「愛犬問題」のパナ爺氏と同類ですね。もう少し話の分かる方だとおもっていましたが、バカらしくて何も話す気になれません。
もう書き込みはしません。返事も不要です。あきこさん言うところの「別人ごっこ遊びに付き合う」必要はありませんよ。
返事が不要かどうかはあなたが決められることじゃない。
メスの避妊手術のデメリット
・太りやすくなる(結局は飼い主の管理能力の問題なのでデメリットなのか疑問が残る)
・尿失禁(エストロゲン反応性など誤解が多い問題なので要注意)
・子孫ができなくなる
これの他にデメリットあるの?というのが私の正直な感想です。
メリットの羅列は今更?という感がありますが
社会的な意味合い、個体に直結すること、オマケ、の順で
・殺処分に影響する可能性のある総量規制問題にプラス
・乱繁殖の防止
・発情臭による他人の飼い犬への迷惑がかからなくなる
・動物愛護管理法の基準を順守できる
・個体の発情関連ストレスの低減
・トイレの失敗と言われるマーキングの緩和
・同性犬(や人間家族や同居猫など他動物も)との発情に起因するいがみ合いの緩和
・偽妊娠がなくなる(偽妊娠は心身にストレスがかかるので)
・卵巣と子宮を切除するならその部位の病気発生はゼロになる
・乳腺腫瘍は発生率を下げられることがある
・散歩(運動)などの外出の制限がなくなる
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自分がいかに不愉快な想いをしたかをどうして何の関わりもない私のブログで発表してるのかが意味不明だけど、それ以上にまずは無礼な登場の謝罪があってしかるべきじゃないの?って言ってるの。<ごっこ遊び
「長すぎて目が滑って読め」ませんは言葉通りの本心です。
本当に文章が長いわりに改行がされておらず読みにくい。だから読む気が起きず斜めに眺めて「オオカミ」の言葉にだけ反応できたのでその前後だけ我慢して読んだと申し上げています。
60代という年代で段落がない文章を読みにくいと思わないのですか?と逆にお聞きしたいです。
世の中には都合が悪くなると言葉を濁して自分のミスを隠してやり過ごそうとする人がいますよね。
私は今回のあなたのこれまでのコメントを見てあなたこそがそれだと感じています。
もう来ないだのもう書かないだのはそのテの人々の決まり文句ですから。
そもそもあなたは私から見るととんでもなく無礼で失礼で身勝手な振る舞いをされて自分の行動だけ認めてもらいたがっています。
友人どころか知り合いでもない赤の他人のブログにはじめましてでもこんにちはでもなく突然「どう読む?」と書き込んで返信をもらっておいて、
本文とは無関係な追伸に長々と食いついて文句たらたら。己の無礼さは棚上げで他人(私)の文章の書きかたを非難してくる(本題は触れもしない)。
そんなわけでメリットデメリットに関することも含め飼い犬を未不妊でいさせると選択した人は、やっぱりこれまで思っていたとおり浅慮な人が多いなと実例を紹介してもらったような気持ちです。
お気遣いはありがたいですがこの場で始まった話題はこの場で進めるのが最善だと私は考えるので、本当にありがたいですがここで。
アンチ避妊去勢さんの2017年09月26日 17:00のコメント
>北欧では避妊去勢は一般的ではありません。「全世界で長い間実施されている」と断言する根拠を示す必要があります
私はスエーデンのケネルクラブのごく一部の情報くらいしか知りませんが、避妊去勢をした犬は通常のドッグショーに出陳できないというルールが存在します。
https://www.skk.se/
英語で読めますので「Show regulations」というタイトルのpdfを上記サイト内で検索してください。
10ページと11ページです。
一般家庭で飼う犬への避妊去勢が一般的ではないことは「全世界で長い間実施されている」とイコールにならないしする必要もないことだと考えています。
>あきこさんが問題にしていた、避妊去勢による甲状腺機能低下症
私の指摘部分がどこなのかが読めないのでしょう。
後ろ向き研究はつまり避妊去勢が一般的なアメリカでは、飼い犬に避妊去勢を受けさせない飼い主は獣医療そのものも受けさせない可能性を指しています。
我が国の例でわかりやすく言うと昔ながらの飼育法。犬は外につないで飼うもので子犬が産まれたら貰い手のつかない分は保健所へ方式。
そして本犬も病気になったら保健所へ。都市部に比べ地方ほどその理由での飼育放棄が多い(多かった)のは事実ですからそれを思い浮かべながらコメントした記憶があります(ぼんやりと
だから飼い犬の具合が悪くて動物病院に検査しに来る飼い主が飼っている犬だけを対象に「「疫学的に」未避妊去勢犬の3倍であったという結果」の数字です。
気を使って言っても参考にさせていただきます程度にしかならないし、避妊去勢の弊害の例にあげるべきではないと考えています。
>論点を巧みに遺伝的側面にズラしてペーパーの信頼性を低下させようと
>ペーパーは遺伝的側面に言及していません
匿名希望さんの書かれているとおりです。
アメリカにもカナダにも何が遺伝性疾患なのか考えようとしなかったり知らない獣医師がそりゃいますよ。
我が国より割合的に少ないでしょうけど(笑)、私フェイスブックがきっかけで犬の遺伝のあれこれのネットサークル(英語の)にいくつか参加していますが、頓珍漢な獣医さんみたいな人って別にふつうにいますよ。
ベットってただのハンドルまたはニックネームだろ?的な。本名はベンジャミン?とか想像してたまに笑ってます。
匿名希望さんのおかげで後から別のかたが読んだら誤解を招きそうな箇所の補足説明ができました。ありがとうございますね。次回はご遠慮なさらず公開で(笑