2018年07月05日

犬/ハイブリダイゼーションの可不可

こんちはー!
(半年もの無言ブランクを明るい挨拶一つでごまかしてみた)

お篭り中にいただいたコメントをネタに記事を捧げてみましょう。
katzewaonさん、ネタ提供ありがとうございまーす。
これは当ブログ過去記事の続編になりますかね。↓です。
2017年10月08日 知床で全身真っ黒キタキツネ
http://kotavi2002.seesaa.net/article/454032557.html


さて、タイトルのハイブリダイゼーションは
hybridization のカタカナ訳で、広義では交雑です。
この単語、今は遺伝子学の実験用語的に扱われることが多いそうですが、
うん十年前にワタクシが最初に覚えた意味合いはハイブリッドメイティング、
遺伝的にとても近い異種間の交雑そのものを指すもので、
つまりイヌ×オオカミ、オオカミ×コヨーテ、などの交配のことです。

この話題はわりと騙くらかされている人々をネット上でたくさん見かけますが、
犬とキツネの間に子は生まれませんよ?大丈夫ですか?
「稀に生まれるらしい」「そういう噂がある」「数少ないが証拠らしきものが存在する」
とか思ってるなら今すぐ改めたほうがいいと思います。
だって、あり得ないでしょ。ふつうに常識で。

ネッシーやイエティやツチノコと同じレベルのお話ですよ。火星人はタコだ、みたいな。
証拠写真(笑)や現代の目撃談も昔の文献も、あるっちゃある。あれらと一緒。
だからドクス(ドッグ×フォックス、の意味の呼び名だそう)の存在を信じる人がいるのは、
あー、しかたない、と言うか、まあしゃーないのかもしれません。
科学的根拠なんかよりも自分の夢や希望を大切にするんでしょうからね。
こう、なんてか、、ロマンを追いかけちゃう系の、ドリーマーさんね。
もし心から信じているのならばそうとしか思えません。


犬とのハイブリダイゼーションが可能な種かどうかは下の図で覚えるとわかりやすそうです。
日本語版は文字だけだったので絵付きの英語版から。種はキンイロジャッカル以下のみ。
Wiki cani-P.tree.jpg
画像出典 英語Wiki 「Phylogenetic tree of the extant wolf-like canids」

※オオカミには亜種がいっぱいいます
※アメリカアカオオカミも交雑可能です
※ディンゴの分類は犬なのであえて説明もしません
※ヒツジ×ヤギのギープ(geep、sheep–goat chimera)のようなキメラは別問題です
※調べたい人用ワード コイドッグ・Coydog、スリモヴドッグ・Sulimov dog
※これまで各種オオカミ犬をガンガン作ったアメリカでは現在では州法で制限も


●オオカミ Canis lupus
Yellowstone_Wolves.jpg
画像出典 英語Wiki イエローストーンの群れ


●コヨーテ Canis latrans
2009-Coyote-Yosemite.jpg
画像出典 英語Wiki ヨセミテのコヨーテ


●キンイロジャッカル Canis aureus
Golden_jackal_Corbett.jpg
画像出典 Wiki


●セミエンジャッカル Canis simensis
別名 エチオピアウルフ、アビシニアジャッカル、etc
IMG_20180613_145819.jpg
画像出典 平成4年発行・週刊朝日百科 動物たちの地球 045号 


一番最後の画像はワタクシの手持ちの動物図鑑系で比較的新しいものから紹介しています。
「平成4年」が「比較的新しい」のはスルーしてくれてかまいませんが、(笑
軽く読める感じのネット情報ではセミエンジャッカルと呼ぶサイトがほとんどなかったので、
参考のため本棚から引っ張り出しましてスマホで撮影しました。
このように昔からあるカタカナ呼び名で、ワタクシには染み付いとります。はい。


で、念押し 結論。
ドクスなんかいません。無理。不可。
近頃何かと話題のフェイクニュースですらありませんから。
犬がキツネの子を生むくらいなら先にネコとの子が多数いなきゃおかしい、的な与太話。
知らないことを調べて知って知識に換えたいとき、ネットはチョー簡単便利だけども、
あまりにも低レベルなうっかり勘違いを身に着けてしまう可能性が高いのが玉にキズ。







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posted by あきこ at 22:00 | Comment(7) | 犬猫以外の動物話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
更新、ありがとうございます(。uωu)♪
ずーーーっと待っておりました。
私はヨーキーを家族にもってますが、胸が白いです。
何かあるのかは私にはわからないけれど、大切に共に歩んでいこうと思っています。
更新、ありがとうございます♡
Posted by まちまる at 2018年07月10日 23:26
●まちまるさん●
こんちはー!

えーー?それマジで仰ってます?感激です。待ってたと声かけてくださるかたが友人たち以外に複数いるなんて・・・・・じーん。

ところで。
たいていのヨーキーならば、サイズはプチトマト単位にしましょうか。
胸の白が白毛のかたまりという意味だとしますと、プチトマト1個分くらいの分量が一般的なミスカラーの範囲と言えそうです。

犬種問わず白色でないはずの場所に白毛が生えていると、“アルビノ”や“(ダブル)マール”などと結びつけて考えがちですよね。
よくわからないけど、なんか病的な。主症状は目が見えない&耳が聞こえない、っと聞いた気がする。でも違う症状が後から出る犬もいるらしい、とか?

コメントからはまちまるさんはそういうご心配がちらっとあるのかなと思えたので書いてみましたが的外れだったらごめんなさい。
ヨーキーで胸の白毛がなんらかの病気とイコールになる確率はたぶん5%以下とかです。
90%以上は病気に直結しない“単にミスカラー”だと思えますよ。毛色が白色でない犬種の胸の白毛は別に病気のサインではないのですよ。

なにかございましたら返信くださいね。ご遠慮なく。
Posted by あきこ at 2018年07月16日 19:27
こんばんは❗
ご丁寧にありがとうございます。
図々しく、ご相談させて下さい。
ヨーキーでは全体的に薄めの色の子です。
胸の毛も薄めのタンですが、肌の色が一部抜けて白いんです。 ヒトの親指大の大きさです。 色素が全く無いみたいな感じです。 鼻は縦に真ん中の色が薄く、黒の中に縦に薄いグレーの線があるというか… 時期によったらその部分がピンクに近くなります。 

我が家の子ではないのですが、2歳のマルチーズの女の子が、1年前から髄膜脳炎と闘っています。 薬でコントロールしていて最近までまずまずだったのですが、とても大きな発作を起こし、色々な事を考えなければいけないようになりました。  悲しいです。

とりとめのない事をダラダラと書いてしまいました。
猛暑が続いてます。 お身体、いたわって下さいね❤
Posted by まちまる at 2018年07月21日 03:33
●まちまるさん●

なるほど、そうですか。
お話くださった内容からは、毛色の問題はあんまり関係ないかもしれないな、っという感想をもちました。
もし他の病気の治療中などがなくて、毛の量自体が少なめで全体的に薄めの色という印象になっているのだとしたら、
ヨーキーでしたら甲状腺機能やクッシングなどが有名だと思いますが、いわゆるホルモンバランスのトラブルをよく聞きます。
体型が5キロ以下程度の極小型犬は、通常のホルモン性の被毛トラブルの特徴の左右対称の症状がわかりにくいケースがわりとあるようです。
脱毛まではいかない、毛の伸びが若干遅い気がする、毛が細い、毛艶が少ない、、くらいの。

それとは別でお鼻はウインターノーズではないですか?
小さい写真も含めて上から3枚目のコみたいなタイプ
http://www.thedogsavenue.com/yorkshire-terrier/

こっちの画像のほうがわかりやすいかな
http://granny54.tumblr.com/post/103771057346


お知り合いのマル子ちゃんは、本犬が辛いのはもちろんですが、助けてやることができない飼い主さんのお苦しみを思うと、、、、、。かわいそうに。
パグ脳炎という呼び名で知られている壊死性髄膜脳炎は、初期の頃からマルチーズも発症犬がよくみられる遺伝病ですよね。
そして脅すわけではありませんが日本の人気犬種がいつもそうなように独自に悪化の進化をするのでパグとマルチーズの他ヨーキーにも頻繁に現れてしまっているようです。

パグでは遺伝子検査が数年前にようやくできるようになりましたが(外国で)、マルチーズやヨーキーだと検査が存在しないので、
先日UPした記事の埼玉県獣医師会の助言に従えばこれからもどんどん生まれてきて、ショップの店頭に並んだりぶりぃだーさんが売りまくるわけですよ。
壊死性髄膜脳炎を発症して苦しみぬくマルチーズとヨーキーとちわわとパピヨンとポメとシーズーとペキニーズとフレブルの子犬を。


せっかくご心配いただいたのに、暑さでわたしの脳がうだってしまったようです。愚痴を聞いてくださってありがとうございます。
マル子ちゃんの苦しみがすこしでも穏やかでありますように。
Posted by あきこ at 2018年07月21日 14:43
詳しくありがとうございます❗
薄毛で毛伸びがとっても悪いです。艶は毎日の獣毛ブラシでのブラッシングが効いてるのか、ツヤツヤピカ子です✨  妹に迎えた子はボーボー伸びてます。  鼻は写真とそっくりです。  色々とありがとうございます(。uωu)♪

マル子ちゃん、暫くぶりに食べてくれました。 介助なので、それが良い事なのか、しない方が良いのかわかりませんが、残された時間が穏やかな優しいものであるように祈ります。  今日、先生からはもう…と言われました。  最低限の薬だけで、ご飯も水分も強制せず見守ってあげてと。。。  まだ2歳、その半分は壮絶な闘病です。  たまりません
Posted by まちまる at 2018年07月24日 19:34
●まちまるさん●

犬のホルモンのトラブルは、本調子に届かないホルモンをお薬でコントロールできることも多いので、わたしは無差別に「できれば一度きちんと検査して把握するといい」って勧めちゃうんですよ。
癖なんです。無差別とかお行儀悪くてごめんなさいね(笑

ウインターノーズは、一度理解してしまうと何てことないけど、そんな話を初めて聞く飼い主さんは「色素の異常?」と心配されがちです。
なのでウインターノーズっていう呼び名と、お鼻の写真がセットになってネット検索で簡単にわかればイイですよね。
ってことで機会があればまちまるさんもヨーキーちゃんの画像を添えて「このコみたいなお鼻はウインターノーズらしいですよ」っと発信できるともっとイイと思います。

それから、ウインターノーズは病気とは違うけれど色素の遺伝子の問題なので、その写真に血統情報もプラスされると完璧なんですよ。
血統情報は、もし親犬がわかってるなら「なんとパパ犬が黒鼻でママ犬はピンク鼻だったー」的なほのぼの内容と、
マル子ちゃんが闘っている敵の正体が、同じくらい重要ですし、その情報を生かすのは人間にしかできませんし、犬たちのために生かすべきだとわたしは思います。

わたしの友人軍団やmixiで繁殖コミュに協力してくれる人々も含んだ「私たち」は、ずっとそんなことを話したり広めたりしてるんですよ。
Posted by あきこ at 2018年07月27日 11:35
このブログ内で血統情報を生かすべく協力をいただいた例は1つだけなんですが、ご興味のあるかたはちょっと見てみてください。
http://kotavi2002.seesaa.net/article/181037152.html

血統書の名義変更をしていないとしても自分の飼い犬の血統書の公開に一切支障はありません。
畜犬登録の飼い主が法的な飼い主、が基本ですから。
だから飼い主さんが自分のブログとかのネット上で愛犬自慢しながら血統書を公開する方法は、ひっじょーに普通で正しいことです。
誰に咎められるものでもないし、もしそうならわたしにチクッてくれれば飼い主さんの代わりにバトります(笑

血統書公開なんてこれも本当は飼い主の仕事じゃないんですけどねー。
犬たちの幸せな未来のために、一人一人ができる小さなお手伝いです。
一見良さげだけどツッコミには耐えられないあやふやな署名に署名するよりよっぽど建設的です。

誰にともなくアツく語りました。札幌は今はまだ涼しいので、ノってます(笑
Posted by あきこ at 2018年07月27日 11:51
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