2018年08月03日

犬のシリアスブリーダーとは

犬のブリーダーを動愛法が認めた専門の動物取扱業者だと考えているなら、
繁殖させた子犬を売るのが仕事のブリーダーならば基本的にほぼ全員が、
そもそも業者自身が自分を良い繁殖者だとしか言わないものです。
良くない点まで良いのだと業者自身がウソをつく場面もあるけれど、
実際は悪気無く知識無くやらかしてしまう方が多い印象をワタクシは持っています。

飼い主さんの方はブリーダーやショップの人は専門的なプロだと思うから、
知識が全然足りずにまともなシリアスブリーディングができていない、
なんてことに最初は気付けなくて当然なのです。ふつう夢にも思いません。

だからどちらの事情も知る人々が、すべては気の毒な犬たちの増加を防ぎたくて、
ブリーダーの見分け方、ブリーディングの見極め方、なんて表現で、
ブリーダーの種類というかランク分けを各々説明したり語ったりしています。

つまり最初からこの問題は業者側の言い分に一部でも説得されるようじゃダメなんですよ。
プロがそう言うから間違いないはず、という前提こそが間違いってか諸悪の根源。
両方の言い分を公平に〜とかも一見正当そうに思えてもまるで意味がないことなのです。
買い手側になる一般飼い主の皆さん、だまされないでください。
見極めるのに、見極められる側の都合を重視した主張に納得してどうするの。

似通った名称と趣旨の業者の集まりは定期的に発生していて、こちらはもう何件めでしょうね。
シリアスブリーダー専門日本ブリーダーガイド
ツッコミどころはたくさんありますがとりあえず重要なのはこれ
『シリアスブリーダーは、一般的には“ブリーダー”で通っていますが、 全国に約2万犬舎あるブリーダーのなかで5%未満しか存在しないと言われています。』
根拠がないとしか言えない数字なのですが、この道のプロが書くならそうに違いない!
みたいな勢いでいつもの無許可リライト軍団がアホ面さらして並んでてため息しか出ない。。

引用先のまとめサイトの日付から『約2万犬舎』はH25年度の第一種動取事業所数(販売)21,715を指していると考えるのが妥当そうですが2万の5パーって千ですよね。1,000?
いっせんにん弱?1千近い犬舎?
いないいないいるわけないそんな大量に犬の

シリアスブリーダーがこの国に??ここ日本よ?

それ犬を出す・ショーで見かけるショー鰤の総数くらいだし。




失礼。驚いて取り乱しました。ケタが違うっつの。なんなら2つ。
これって本当に自称シリアスでーす、の証明みたいになってませんかね?心配だわ。
ワタクシの友人知人内ではシリアスホビーは5人いるかいないかですが、
どなたも自分をシリアスブリーダーだと自慢するような真似はしませんし、
そんなネーミングのサークルに参加して交配犬やら里親系?放棄はあり得ない。


売り手は原則として動物取扱業者、それで利益を得たい側。
買い手は一般飼い主。犬を飼うために買う側。の一般論です。
視点をどこに置くかでずいぶん違うのは誰でもわかることではありますが、
売り手側の我欲による身勝手さと買い手側の愛護精神の高ぶりが衝突すると、
いつまで経っても相容れず、犬たちにとって受難の時代はまだまだ続くということです。

飼い主さんは動物愛護に敏感だと犬で利益を得たい業者が憎々しく思えるかもですが、
誰だってお金がなければ生活できませんからまずは落ち着いて。
「営利目的」を必要以上に毛嫌いしないで、冷静に受け止めてみましょ。


シリアスブリーディングとは

近年の先進諸国での犬の繁殖は、芸術と科学の融合という表現がわかりやすいです。
ここで言う芸術は当然人間の基準での美醜といった上辺の話ではありません。
語り尽くせないくらい犬種によってさまざまな例が存在しますが、
誤解を恐れずに簡潔に書くなら犬の健全な魂は健全な肉体に宿るということと、
すでに広くなされている犬の繁殖に、その時点での高水準の科学的な根拠を取り入れて、
生き物のDNAの継承に対し、より真摯に責任を自覚するブリーディング姿勢、です。


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正しくは、1回の繁殖をシリアスなブリーディングかどうか評価すべき。
そうであってもそれだけでその繁殖者がシリアスブリーダー決定でもない。
次回の組み合わせや別の所有犬の繁殖の評価を個別に判断すべきだから。
都合の良い検査結果の看板犬を前面に出して宣伝していても、
他の在舎犬の血縁の度合いや病気の種類によっては無関係にもなるし、
ARの遺伝子検査以外は当然1頭ずつ必要(関節や内臓や血液や他多数)。
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調べればたくさん実例が出てくるでしょうがワタクシが今パッと用意できるのはこの本
犬の行動学 (中公文庫)
犬の行動学 (中公文庫)

優れた観察力と緻密な描写でローレンツ博士をも感心させたトルムラー、の著書です。
舞台は旧西ドイツ。 第五章 純血種としての犬 より以下一部引用します。
『遺伝疾患と闘うには

1973年、ドルトムントで開催された世界犬学会議で、表題の件に関してギーセン大学飼育遺伝衛生病理学研究所のゲオルグ・ウィルヘルム・リーク教授による非常に興味深い発表を拝聴しました。
この報告はおそらく、多数の犬の愛好家、繁殖所管理者たちの髪を逆立てたに違いありません。しかし、まったくのところ、この報告によって、犬を真面目に考えようとするなら、今まで考えていたよりはるかに沢山の責任感、知識、仕事が必要なのだ、と突然人々は知ることになったのです。

犬における遺伝疾患との闘いに勝利をおさめるためには、犬の繁殖に多少ともかかわっている者は次の九項目を常に念頭におかねばならない、とこの報告は述べています。』
九項目の詳細は書籍にて各自ご確認ください。ヒントを申し上げると2018年の現在と基本は同じです。まとめ部分を再掲しますね。
その時点での高水準の科学的な根拠を取り入れて、より真摯に繁殖に向き合う。
遺伝子検査のあるなしじゃないんですよ。少なくとも前世紀から世界で推奨される意識は。


日本の繁殖者もちゃんとその時代欧米諸国と交流も取引もやってはいたので方法を知らなかったわけではないのです。
ついでに独自路線の大量生産業者も当時から並行してて、そっちがメインになっただけです。

それと、もう1例。アメリカでOFAが設立されたのが1966年、これはHPを見ればわかります。
https://www.ofa.org/
遺伝性疾患の股関節形成不全をなんとか減らそうという趣旨でスタートしてまる51年ですよ。
今も犬の遺伝病のデータベースの本家本元として質の高い有益な情報を発信し続けています。

誰に勧められずとも犬種を想って繁殖に向き合えば目に映る健康不健康よりも見えない遺伝子を見つける必要性に気付くものなのです。
連鎖、、でもないけれど自然に繁殖の評価を求める部分がショー出陳とCh完成の流れを作り、
同じオスメスで繁殖を繰り返さない、メスは生涯3回出産でも多いくらい、
マイクロチップ普及前はタトゥーで個体識別の証明、公開データの意義を、、etc、etc、、

自称シリアスには後半は理解不能だろうなぁと諦めながら書いてしまいましたので暗いですね。





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posted by あきこ at 04:00 | Comment(0) | 犬の繁殖・乱繁殖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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