たとえばオスワリ。
まず「オスワリとは腰を下ろすこと」と犬が理解するには想像以上に時間がかかります。
飼い主がオスワリと言うと座る犬でも、その意味を理解していないで
一生を終わってるケースはかなりあると思います。
なぜなら犬が言葉の意味を理解するのは至難の業だから。
そりゃそうですよね。元々言語を持たない生き物なんですもん。
おやつがある時だけ、言うことを聞いてくれる。
これ実は、思うほどズルイわけではないです。
望みどおりの報酬が無きゃそんなくだらんことはしない
って考える犬は実際はとても少ないです。
少ないってことは時々はいますよってことなんですが、
簡単に言うとそれは賢い犬。本当に賢い犬とは常に落ち着いた犬のことです。
イメージとしてはアニメ『アルプスの少女ハイジ』のヨーゼフ
エリザベス・M・トーマスの『犬たちの礼節ある社会生活』のサンドッグ
犬じゃないけどオオカミ王ロボ
平岩米吉の『犬の行動と心理』『愛犬王平岩米吉伝』などのキング・・あたり。
観察力が鋭くて洞察力に優れているので何事にも臨機応変に対応できる、
未経験のことでも平時と大事の区別がつく犬のこと。
ちなみにワタクシはそういう犬を見たことはありますが、我が家にはおりません(爆
オスワリとは・・
安全な場所で危険がないとわかっている対象について考え事をする時には腰を下ろす
という犬がもともと持っている習性を利用してコミュニケーションの手助けとしている行為。
じゃあなんで?
エサで釣らなければ座らない犬の「オスワリ」の認識は
・飼い主さんが期待を込めた目で自分に何かを訴えている
・その食べ物を食べたい
・それを見ながら腰を下ろすと食べられる
といった程度から始まるので、理解しているように見えてもそうじゃないです。
さらに場所や時間と関連付けて物事の判断をするのが犬ですから
ごはんの時間になったらひとりでに座って待っているからオスワリを知っている、
とかもちょっとお互いの誤解のもとにしてしまっているかもしれません。
なのでオスワリでいつどこでも座ってほしければ、
おやつが無い時にその言葉を言って座らせて報酬をあげる。
ご褒美を与えて肯定して習慣として刷り込んでしまえ!です。
報酬とは犬がもらって嬉しいものでなくてはいけませんので
褒める、走り回れる、飼い主さんの顔にチューができる、ナデナデ、
噛み噛みが好きな子には軍手をはぐはぐと齧らせてあげる、
それから忘れがちなことにその場からの解放=自由時間ってのもあります。
それらの全部にwith飼い主さんの嬉しそうな笑顔、ですね。
(愛犬の喜ぶことベスト5を知っていますか?)
「エサが欲しいからやってる」んではなくて、
エサがある状況で座ることがオスワリだと飼い主さんが教えてしまったのです。
玄関のチャイムが鳴ったらひどく吠えることの対応策として、
オスワリができているなら座らせて待たせてください、っとワタクシはアドバイスしたりします。
おやつをかざして命令すれば座るので、飼い主さんはオスワリができている、と思っています。
普段はおりこうなのに、普段と違うと言うことを聞いてくれない犬は
リビングでおやつを見ながら腰を下ろすことは知っているけど、
お客さんを見て興奮しきっている時に自分を制しなければダメだ、
とは「知らない」んです。
なので教えてあげるといいですよ。
泰造がすんなり覚えて(くれた気に飼い主はなっている)くれたので、悟空もそうだろうと思っていましたが・・・。奴はやらないのです。
難しいっす。
(笑)。2頭めは飼い主さんが気づかないうちにかなり油断してるのに加え、
2頭めの犬自身も最初から犬がいる環境なため1頭めより犬らしく振舞うものみたいです。
オスワリが何なのかは泰造くんを見て知っているので基本はできていますから
3日間もみっちり特訓すればできるようになりますよー。ただし真剣に。