2017年11月15日

チワワの遺伝性疾患

シリーズ第3弾
トイプードルの遺伝性疾患 http://kotavi2002.seesaa.net/article/454436664.html
ポメラニアンの遺伝性疾患 http://kotavi2002.seesaa.net/article/454523066.html

CIDD
Canine Inherited Disorders Databas
カナダの獣医師会と獣医大学発信の犬の遺伝病のデータベース情報の翻訳です。
日本国内の犬は多くの犬種でアメリカから輸入された血統が入り込んでいますし、
純血種の犬籍は大雑把にはアメリカとカナダはイコールで結べますので、
我が国の犬たちに基本的には直結すると考えていいと思います。人気犬種はとくに。
ただし日本では素人レベルの乱繁殖が大多数なので独自に悪化し続けていますが。
ワタクシはそこそこな数の「犬の繁殖者」を直接知っておりまして、
その経験に基づいて素人レベルの乱繁殖が大多数だと言い切ることができます。

ちわわのページ
http://discoveryspace.upei.ca/cidd/breed/chihuahua

最重要疾患
この遺伝病は外科的な治療の必要がありあなたの愛犬の健康に重大な影響を及ぼす
チワワに比較的一般的な遺伝性疾患といえる
繁殖上では可能な限り根絶する努力がなされている

・パテラ

※パテラは「ジャンプするから」「フローリングで滑るから」発症するのではなく遺伝病です
参考 当ブログ内過去記事)2014年02月06日 犬の膝蓋骨脱臼の考察 http://kotavi2002.seesaa.net/article/387444044.html

発生率が増加している遺伝病
カナダとアメリカではさほど致命的でもない  ※日本では超深刻!!

キアリ様奇形および脊髄空洞症
カラーミュータントアロペシア
角膜ジストロフィー
停留精巣
アカラス
緑内障
水頭症
乾性角結膜炎(ドライアイ)
僧帽弁形成不全(閉鎖不全、ほか)
動脈管開存症
パターン脱毛
進行性網膜萎縮症
肺動脈狭窄症

中でも要注意の遺伝病
カラーミュータントアロペシア

チワワの遺伝病として入り込む可能性がある遺伝病  ※日本ではたぶんすでに出まくり
血友病
神経軸策ジストロフィー
二分脊椎(症状の1つに水頭症がある)


参考
乳児型神経軸索ジストロフィー(INAD)マウス(1)


二分脊椎(軽症例)


二分脊椎(中〜重症例)



あちこちのヘルニアや口唇口蓋裂や鎖肛のような一目でわかる奇形も多いし
アジソンやクッシング系の内分泌疾患が山ほど出てるし
手根骨亜脱臼なのに飼い主はまるで気づかないでブログに写真載せてたり
離断性骨端炎や骨軟骨症みたいな遺伝病もありまくりだけどこの記事はCIDDの紹介なので。




スペルはちふぁふぁで覚えました

posted by あきこ at 20:00 | Comment(0) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月01日

CL症まとめ

基本的に当ブログ内の記事関連のまとめなので大したモノではありません。

2006年03月07日 ()ボーダーコリー
発症・死亡犬の出身犬舎情報の転載、ほか
http://kotavi2002.seesaa.net/article/14364156.html

2006年08月28日 ボーダーコリーCL病について
上記の続編と2011年時点での遺伝子検査機関情報、ほか
http://kotavi2002.seesaa.net/article/22947779.html

2011年01月12日 神経セロイドリポフスチン症
OMIAリストにCL症の亜型が増えた話題
http://kotavi2002.seesaa.net/article/180380103.html

オマケ
2013年12月16日 繁殖の組み合わせ
CL症やGシェパのDMのような単純な潜性遺伝の説明
http://kotavi2002.seesaa.net/article/382862431.html

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本家本元ごえママさんのサイト
goe.jpg

http://www.rei2.net/goe/

あと、最近お見かけして勝手にリンクさせていただいた新たなCL症発症犬のサイト
コメントができないブログなのかな?リンクをお知らせできません。
可能ならば血統書の犬名や犬舎名の公開の転載をさせてほしいです。

http://blog.crooz.jp/riku414/
http://anonyasutaro0414.blog.fc2.com/
2014年10月に2歳6ヶ月で亡くなったボーダーコリー りく君
2015年5月に3歳1ヶ月で亡くなったボーダーコリー  Anonちゃん

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この記事作成時点でのOMIAリストのCL症 9型

神経セロイドリポフスチン症1型  ダックスのみ
神経セロイドリポフスチン症10型  アメリカンブルドッグのみ
神経セロイドリポフスチン症12型  チベタンテリア
神経セロイドリポフスチン症2型  MLダックス
神経セロイドリポフスチン症4A型  アムスタのフランス血統
神経セロイドリポフスチン症5型  ボーダーコリー
神経セロイドリポフスチン症6型  オーストラリアンシェパード
神経セロイドリポフスチン症7型  チャイニーズクレステッドドッグ
神経セロイドリポフスチン症8型  イングリッシュセッター
神経セロイドリポフスチン症(総合)

アメリカやイギリスやオーストラリアで確認されている他の犬種
ゴールデンレトリバー
オーストラリアンキャトルドッグ
サルーキ
チワワ
ミニチュアシュナウザー
※現在「総合型」に数えられているのでいずれ亜型にわかれる(数が増える)かもしれない。

犬の遺伝病のうちライソゾーム疾患は他にもたくさん種類があり、
遺伝子検査が可能な単純な常染色体潜性遺伝病もたくさんある。

あとは重症発症犬の誕生を減らす方向に行けばいいだけなのに、
・・・・・・。
ごえもん君たちーほんっとオバちゃん力不足でごめんねー。
でもまだがんばるからキミらもそこからまだ応援しててねー。




うちの男の子チームはそこで立ったまま24時間応援せよ。先にいった罰じゃ
posted by あきこ at 20:00 | Comment(4) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月29日

ポメラニアンの遺伝性疾患2

同じタイトルの記事が過去にあったのでこれは「2」とします。
2008年03月03日 ポメラニアンの遺伝性疾患  ←地味に息の長い人気記事です
http://kotavi2002.seesaa.net/article/87616386.html?1509273974

昨日のトイプーと同じシリーズです。
ポメラニアンの遺伝病のページ(英語です)
http://discoveryspace.upei.ca/cidd/breed/pomeranian
Copyrightc2011 Canine Inherited Disorders

この遺伝病は外科的な治療の必要がありあなたの愛犬の健康に重大な影響を及ぼす
ポメラニアンに比較的一般的な遺伝性疾患といえる
繁殖上では可能な限り根絶する努力がなされている


・動脈管開存症(血管の奇形のような状態の心臓病)


発生率が増加している遺伝病
カナダとアメリカではさほど深刻な状態ではない  ※日本では超深刻ですからね!!


停留精巣
まぶたの内反
アロペシアエックス(ポメはげ)(プードルでもポメはげ)
水頭症
パテラ
洞不全症候群(シニア期以降に発症する心臓病なので老化と診断されるだろう)
気管虚脱


動物病院での症例が散発的に報告されているので
ポメでも遺伝性の可能性があるその他の遺伝病   ※日本ではポピュラーですからね!!


白内障
周期性好中球減少症(グレーコリー症候群のこと)
甲状腺機能低下症
椎間板疾患
進行性網膜萎縮症
SA皮脂腺炎


・・・・・・。書いててアホらしくなってくるほど少ないのね、
カナダ&アメリカのポメの遺伝病。
ああむなしい。




低血糖僧帽弁レッグペルテス歯突起皮膚病水頭症環軸クッシング鼻涙管閉鎖アトピーアレルギー鎖肛的な奇形も山ほど

posted by あきこ at 20:00 | Comment(0) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月28日

トイプードルの遺伝性疾患


いつもとは別のワタクシ御用達より。
CIDD
Canine Inherited Disorders Database
犬のこの話題はカナダとアメリカはイコールで結んでOKっと思われます。
で、日本国内の犬は多くの犬種でメイドインアメリカが元ですので、
遺伝性疾患の話題ではアメリカやカナダの例がまずはそっくり日本にも当てはまります。
ただ日本では素人レベルの乱繁殖が大多数なので独自に悪化はしていますが。根っこは同じ。

カナダのプリンスエドワードアイランド大学と獣医師会発信の犬の遺伝病のデータベースは、
犬の所有者や飼育者に情報を提供しこれらの病気の発生率を低減することを目的としています。
「プリンスエドワード島」と聞いて昔のお嬢さんたちが少女の瞳になったかもですが、
どうでもいいけど裏山。うらやましいですよね赤字部分。ふー。

大学の目的を見てもわかるように要は「遺伝性疾患を知ろうです。
繁殖者も飼い主さんも広く対象に。まずは知りましょうと。
科学的(獣医学的)に病名とか遺伝形式とか症状とか原因遺伝子とかがわかってるもの、
実際にそこにあるもの、すなわち真実を受け入れること。それが「知ろう」です。


の、トイプーのページ(英語です)
http://discoveryspace.upei.ca/cidd/breed/poodle-toy
Copyrightc2011 Canine Inherited Disorders

この遺伝病は外科的な治療の対象でありあなたの愛犬の健康に重大な影響を及ぼす
トイプードルに比較的一般的な遺伝性疾患といえる
繁殖上では可能な限り根絶する努力がなされている


・パテラ


発生率が増加している遺伝病
カナダとアメリカではさほど深刻な状態ではない  ※日本では超深刻ですからね!!


停留精巣
難聴
真性糖尿病
まぶたの内反
まつ毛の異常(二重まつげや逆さまつげなど)
緑内障
成長ホルモン応答性皮膚症; 副腎性ホルモン応答性皮膚症(ポメはげのこと)
水頭症
高脂血症(クッシング症候群)
特発性てんかん
免疫介在性血小板減少症
レッグペルテス
微小眼瞼; 眼の異常発生
僧帽弁異形成(弁の機能不全の心臓病)
視神経形成不全
動脈管開存症(血管の奇形のような状態の心臓病)
進行性網膜萎縮
皮脂腺炎
気管虚脱


動物病院での症例が散発的に報告されているので
トイプーでも遺伝性の可能性があるその他の遺伝病   ※日本ではポピュラーですからね!!

白内障
先天性下垂体症(こびと症)(極小サイズ注意)
角膜ジストロフィー
網膜異形成
ファロー四徴症(肺動脈狭窄と心室中隔欠損と右心室肥大と大動脈騎乗が一度に現れる心臓病)



以上、最新版をざっとご紹介いたしました。
大事なことなので最後にもう一度念押ししておきます。
上にあげたのは全部「遺伝病」です。
「トイプーがかかりやすい病気」とか「トイプーは注意したほうがいい病気」
というレベルは最早はるか彼方なのですよ。それらは単にイコールですし。





「知ろう」みんなで。協力してください。「知るだけ」でいいから

posted by あきこ at 20:00 | Comment(0) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月26日

遺伝病への偏見

遺伝性疾患を隠すのが日本人の特徴と言ってもそんなに間違いじゃなさげです。
ヒトはもちろんそれが犬であっても。
ほんっとこの問題、悪徳業者だけが悪いとは言えないんですよ。
モノを知らない愛誤なバカどもはこう言うと目くじら立てますけど、
悪徳業者と言われる繁殖者にも犬への愛情はあるんですよ。たいてい濃いです。
(無いのは知識。あと勇気?)

遺伝病をなくそう!とか遺伝性疾患を出す店や犬舎は劣悪だ!っと騒ぎすぎなことが、
犬の遺伝性疾患が減らない原因の半分くらいだとワタクシには思えます。
とどのつまり、
犬の繁殖販売業者は遺伝病を「商売の邪魔になる風評被害」と思い、
飼い主さん側は遺伝病を「犬の遺伝子が劣っていること」のように考えがち、
開業獣医師は「あんまり知らない」&「触らぬ神に祟りなし」的な他人事。

といった偏見のほか、あと目立つのは擬人化です。
人間だって病気するんだから犬の病気をある意味「自然」と考える、
飼い主も遺伝病を持っているがそれが悪いのか!!と激高する、
老いと病気がセットなのは当然だとか避けられないと思う、
そんなあたり。

次に素人考えに端を発するカンチガイ系、
純血種と遺伝病は切り離せない、
遺伝子検査ができないなら避けられっこない、
遺伝病かもしれないけど遺伝病じゃないかもしれない、
勘違いの相乗効果で血統書が悪いザッシュサイコー!
的な。

そんなこんなで日本人は偏見から遺伝に変に敏感で繊細な傾向がある気がします。
ワタクシも日本人だからそう思う根拠や気持ちなんかは理解できるのですが、
恥や外聞から隠すと言うよりは根底にあるのは他者への配慮かもしれません。
遺伝病だと言われたら・思われたら・バレたら、カワイソウってのが。
結局は「偏見」でしかないけれど、やっぱり「悪意」はそんなにないわけで。
自分に悪意が無いから自分の偏見を見逃しがち、な悪循環。

そういうあたりが犬の遺伝病が減らないどころかますます増え続ける理由。
病気しない丈夫な掛け合わせだから流行りだしたはずのF1雑種が遺伝病だらけな理由。
世界一犬の遺伝病が多い国の座に居続ける理由。
近頃そんなふうに感じています。

偏見は、学ぶことでしか直せない。
逆に言えば学びさえすれば人間性を変えたりしなくても客観視できるようになるはず。
→ホームページを見てネ★

擬人化は、いつも同じ言い回しになってしまうけど、
犬は自然には増えないということを腹から理解しなければ。
→説明文を考えてみよう。

・・・・・
犬は必ず人間の手によって生まれてきます。
子犬を産むのはもちろん母犬ですが、生み出しているのは飼い主、人間です。
飼い犬が1頭だけだろうが100頭いようが、
どのオス犬とメス犬と掛け合わせるかを決めているのは人間ですよね。
犬の意思は入らないし自然の摂理も飛び越えています。

ということは生まれた子犬が持っている遺伝子は人間が選んで渡したものです。
とりあえず病気のあるなしに関わらず。

わたしたち人間は妊娠中に「元気な子が生まれてくるといいな」っと願います。
ふつうのことだし正しいことですよね。
それを犬に当てはめてしまうと繁殖における究極の擬人化です。
自称プロのブリーダーも、それから素人繁殖者もけっこう言ってますよ。
「元気な子犬が生まれてくるといいな」って。
「万が一カラダの不自由な子犬が生まれても可愛がろう(あるいは売ろう)」って。
・・・・・

ながい。飽きる。これじゃあダメだ・・・・・。
いい案あったらコメントくださーい。




これってマジで。

posted by あきこ at 20:00 | Comment(7) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月13日

誰も彼もが遺伝病をスルーする国

[フレンチブルドッグ] ブログ村キーワード

そういえばこれここのブログで取り上げてませんでしたね。
たいへんたいへん。



ふつうではあり得ない、かなり異常な状態ですからね、これって。
なんてかわいそう。
この犬も母犬のその後も遺伝病てんこ盛りのようですし。

飼い主さんや関係者さんに対して何かをするつもりは一切ありませんし、
悪意があってのことではないと充分理解しているつもりです。
ただ、この状態が正常ではないことがネット上にあまり出ていないようなので、真実を。

このカテゴリの名前は「遺伝性疾患を知ろう」です。



フレブルの新生子は飽きるほど見てきてるんです、ワタクシ

posted by あきこ at 20:21 | Comment(2) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月12日

雑種強勢!ミックス犬は丈夫!

[ミックス犬] ブログ村キーワード

あと世界で唯一の存在っ(はぁと)!ってか。
大爆笑ですよねほんとに。

img_7024e302a810e52355f0d86effe36f0c75949.jpg

生後7ヵ月時エナメル質形成不全と診断されたシュナウザーとダックスの雑種
(画像出典;http://diamond.jp/articles/-/97098?page=3

※犬の遺伝性疾患であるエナメル質形成不全に関する当ブログ内の過去記事
2013年07月09日エナメル質形成不全症 http://kotavi2002.seesaa.net/article/368740609.html
2014年02月01日国外遺伝子検査    http://kotavi2002.seesaa.net/article/386726624.html

以下、ブログ村(というブログランキングサイト)の「MIX小型犬」
https://dog.blogmura.com/mixdog_s/ranking_pv.html
に、登録しているブログにおじゃまさせてもらってきました。
「遺伝性疾患」という言葉は見つけられなかったけど。

ヨーキー × ちわわ  膿皮症
マルチーズ × プードル 腎臓病、ほか
プードル × ビションフリーゼ 甲状腺機能低下症、尿結石、ほか
ポメラニアン × プードル 乳歯遺残
マルチーズ × シュナウザー(推定) アトピー性皮膚炎
マルチーズ × ちわわ 僧帽弁閉鎖不全症
マルチーズ × ヨーキー(?) 尿結石、関節炎
ポメラニアン × マルチーズ 片腎、ほか(4歳死亡
マルチーズ × ちわわ パテラ


25件ほどのお宅におじゃました結果です。
1位から25位まででこれ。
しかも基本「病院」とか「病気」のカテゴリがあるお宅のみ。でこれだけの数。

誰も「遺伝性の〜」みたいなことは書かれていませんでした。
ちょっと覗き見しただけだから本当のところはわかりません。
あと、「腎臓病」とか大雑把なのはワタクシの判断も混じっているものもあります。
全部が遺伝病に間違いないなんてもちろん言いません。
犬の遺伝病おたくなHPの管理人目線で見たままがこういう結果になりました。

遺伝性疾患の可能性がとても高い病気を持たされたミックス犬さんたち。
動物病院に連れて行っても獣医師が言わなきゃ飼い主さんは気づくわけがない。
飼い主さんが気づかなきゃ生産者であるブリーダーは知る由もない。
その前にペットショップで売り買いするから元々生産者責任を皆で放棄してる。


ね?

遺伝性疾患で苦しむ犬が

減るわけないでしょ?



mixiでミックス犬が丈夫だなんてウソだから信じちゃダメと、
あれだけ訴えてきたワタクシたちは一体何だったんでしょうね・・。
最初のエナメル質の犬の文章を書いた人があまりにもまともで的確だから、
余計にむなしさを感じてしまいました。
全6ページで先頭はここです。
http://diamond.jp/articles/-/97098

はーあ。



バカに斬り込まれた時よりコタえるわ

posted by あきこ at 20:50 | Comment(0) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月10日

Gシェパード変性性脊髄症

[シェパード犬] ブログ村キーワード
[ホワイトシェパード] ブログ村キーワード


つい先ほど、冬の便りがワタクシの耳に直に飛び込んでまいりました!
ハクチョウの編隊の掛け声が。
来たか今年もー。ようこそー。
キミらのことは大歓迎だが寒さも一緒に引き連れてくる印象が・・まあしゃーない。

あいつら真っ暗闇でも平気で飛びますからね。
証拠写真は無理ですから皆さん期待なんかしないでくださいよ。
「暗い夜」「夜空」「はるか上空」「飛ぶ=動く」「もう寒い」
ワタクシの腕前ではぜったいに写真が撮れないキーワードが並ぶ並ぶ(笑

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さて。
ジャーマンシェパードの飼い主さんに犬の遺伝子検査ご協力のお誘いです。
情報発信元は「DMゼロを目指して」さん。(早速リンクもさせていただきます)
各自がされた検査の結果情報提供していただけませんか?
というお願いです。

何よりも誰よりも愛しい存在である愛犬のからだを通じて、
変性性脊髄症という恐ろしい遺伝性疾患に触れられたご経験をお持ちの、
ワタクシたちと同じ、ふつうの一般飼い主さんたちの集まりです。

banner.gif

バナークリックで飛びますが念のためURLはここ http://mat-23.com/dm_project/

「DM」とは英語の病名の頭文字をとった略語で、変性性脊髄症のことです。
変性性脊髄症(変性ミエロパチーとも) Degenerative Myelopathyについて、
「DMゼロを目指して」さんのトップページの案内用説明を引用します。
DMは知らないと怖い。知れば防げる。

DM(変性性脊髄症)とは、8〜12歳位までに発症する、進行性の神経麻痺疾患です。 最初は後ろ足のフラつきから始まり、徐々に麻痺が全身に広がっていき、最終的には呼吸が止まってしまう恐ろしい病気です。
この病気が発見されるまで、G.シェパードといえば8歳ぐらいで後肢に支障が出て来ることはよくあることだと思われてきました。
しかし、医学の進歩でたんぱく質に色々な型があることが発見されてからは、遺伝子のある一部が変異していることが発見されました。
実際は、老齢で足腰が弱って立てなくなっただけではなかったのです。
そして、遺伝子検査によって、陰性、キャリア、陽性に分けられ、その検査結果を参考にした繁殖をする事により、病気(DM(変性性脊髄症))の遺伝を避けられるという事が分かりました。

つまり常染色体潜性遺伝する遺伝病だということになりますね。
我が国では岐阜大動物病院でけっこう前から(10年くらい?はっきり覚えてないですが)、
ペンコギ(ウエルッシュコーギーペンブローク、ふつうのコーギー)の症例が研究されています。
岐阜大学動物病院神経科ウェルシュ・コーギーの変性性脊髄症はこちら
https://www.animalhospital.gifu-u.ac.jp/neurology/medical/spine_dm.html

それもあってペンコギではわりあい知名度のある遺伝病と言えそうですが、
OFAを見ると(アメリカなど英語圏のラボで)DNAテスト犬種が他にもこんなにいます。

バーニーズマウンテンドッグ
ボクサー
チェサピークベイレトリーバー
よくいるコーギーとカーディガンコーギー
ジャーマンシェパード
ゴールデンレトリーバー
グレートピレネーズ
ケリーブルーテリア
パグ
ローデシアンリッジバッグ
シェルティ
ワイアーフォックステリア、他

そして検査対象犬種にはなかなか登場できないようですが、
プードルの遺伝性疾患としても以前から有名です。

いろいろ言いたいことはあります。
ありすぎますがこの記事はご案内なので1つだけで我慢することにします。

Gシェパのブリーダー!

お前らがこれやれよ!!!!!!




コホン。失礼いたしました。
英語圏ではこういう話題は繁殖者からよく出ています。
ブリーダー同士で情報交換したものを元にラボが検査に着手する、的な。
同じ常染色体潜性遺伝する遺伝病ではボーダーコリーのCL症も、
最初はオーストラリアでそういう流れだったようです。

アメリカ人が偉いとか真剣だとかではなくて(や、偉い人いるし真剣だろうけど)、
この「犬の遺伝病に関する問題」には、実は民族的な宗教観や国の歴史の文化的な背景、
それらから来る死生観の傾向なんてことの影響が想像以上に根底にある気がしています。
うまくまとめられる気はしないのでなかなか書けないんですけどね。

・犬は具合が悪くたって自分で病院に行けないし薬も買えないし飲めない。
・犬は自然には増えない、人間が繁殖し誕生させている。
・犬が重い病気になったらかわいそう、気の毒、苦しいことが少ないといい。

って、皆さん納得できるでしょう?ふつうのこととして。
犬の繁殖(というか生産)を商売にしている大勢のブリーダーも同じなんですよ。
同じならどうして犬の遺伝病が減らない&増える一方だ!って思うでしょ?
遺伝子検査が少しは知られてきて、ブリーダーは全員うちの犬はノーマルって言う。
なのに病気の犬があちこちにいる。その病気は大半が実は遺伝病。って思うでしょ?

そこまで来れたら答えまであと一息です。
ワタクシが「犬の遺伝病を失くそうと言ってはイケナイ」と何度も訴える意味まで。



「DMゼロを目指して」さんを広めようではありませんか!日本生まれの犬たちの未来のためにリンク!

posted by あきこ at 22:40 | Comment(0) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月13日

優性・劣性から顕性・潜性へ

言葉を変えましょうと、日本遺伝学会が。

日本遺伝学会

↑こういう断りかたって他ではしないだろうけど(笑)人間用のサイトです。

今までもあった言葉ですしそう表現している人やサイトや法人や書籍なんかがありましたが、
もっと広く「優性」は「顕性」に、「劣性」は「潜性」に言い換えますという動きです。
どうしてかと言うとご想像のとおり間違えやすいからですね。漢字の与える意味を。
今後は普及に努め学校教科書も顕性・潜性とするよう文部省に働きかけるだとか。

無題.jpg


犬の繁殖の話をしていて「それは劣性遺伝ですね」と言えば、
自分や愛犬が劣っているという指摘だと思い怒り狂うぶりぃだぁがよくいますから、
ある意味助かる、かもしれないです。
変換できないのは辞書登録すれば済むし。

本音を言うと、今更めんどくさいです。
漢字の印象から早とちりするバカのために手間かけて直していくのが。
「よく嫁アホめが」で済ませてしまいたい。

でも、「バリエーション」の訳語の一つだった「変異」は「多様性」とするそうです。
つまり「色覚異常」や「色盲」は「色覚多様性」にってことだそう。
そっか、なら仕方ないね。私も変更に付き合うし従うよって思いました。
色覚が異常という診断名を当事者がどう感じるかという問題ってことなんでしょう。

で、
このブログではご存知のように犬のことだけしか書いていません。
なのですがブログを読むのは人間の皆さんですから、人間のルール改正に従うのが正解と考えています。
だから今後は顕性・潜性、変異は多様性方式か、または(旧優性遺伝)のように表現しますが、
ですが過去記事の言葉遣いは基本的に訂正しません。ご了承くださいませ。


あー。絶対何回か間違えそう・・。


posted by あきこ at 15:38 | Comment(2) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月06日

犬の膝蓋骨脱臼の考察


すまん、いろいろ忙しいので今日のブログはワタクシメモより。
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前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい、Anterior Cruciate Ligament; ACL)は、膝関節の中にあって大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)を結ぶ強靭な紐で、関節を安定に保つ支持機構をいう。脛骨が前方へ変移する(ずれる)ことを防ぐ。 (ウィキ)

パテラ
多因子遺伝+環境要因
*パテラを発症した個体を生んだ親や発症個体の兄弟をキャリアーとは呼ばない

重要
先天性と後天性の両方がたしかに存在しますが、
小型犬あるいは人気犬種の後天性パテラを免罪符にしてはいけません。
だいたい後天性のパテラとは、ふつうに元気に日々暮らしている家庭犬がフローリングごときでそうそう発症するもんじゃないですから。
家庭のフローリングの床材で多少滑った程度でなんでホネが外れるの?
ふつうの犬はホネが外れる前に滑らないように歩くことを勝手に学習しますって。
外傷だけが原因だと固く信じている人もなぜかいるけれど、
犬が自分で転んだだけでなんでホネが外れるの?
よっぽど運の悪いケースはたしかにあるだろうけど、外傷による後天性パテラってのは、
成人(人間)の頭の上から地面に叩きつけられるくらいの力が加わりでもしないと、
折れも外れもしないように頑丈な作りになってるのがひざの関節なのだから。
もともとひざの皿がズレてしまいやすい体を持った犬が後天的(生後数ヶ月〜数年経過後)にパテラを発症、
そしたら原因はフローリングではなく繁殖ですよ。


パテラを起こす病的因子が複数または多種類ある状態が多因子遺伝で、因子を特定するのは非常に困難なので、パテラ以外でも多因子遺伝病というのはどの病気もほとんど全解明はされていません。
ただし、骨格そのものの遺伝にマイナス要素が働いていること、
寛骨と大腿骨と脛骨それぞれの角度や長さのバランスを決めるのは遺伝情報、
ホネを作り上げるために必要なカルシウムなどの体内の運送問題、
外からは触れない内側の筋肉の栄養障害や神経伝達障害、
そしてご存知のとおり靭帯の強度などいくつか別々の要因がパテラを引き起こすとわかっています。

結果的にパテラの症状があっても原因がひとつとは限らないので病気を理解しにくいのかもしれません。
似たようなことはJAHDの膝蓋骨脱臼の詳細のページにもさらっと書いてあるんですが、
こういうことが書いてあると読み取れる繁殖者はまずめったにいません。
http://www.jahd.org/jahdnet_d.html
その他、ホネのカタチや靭帯には一切異常のない内分泌由来の病気でパテラが起きることもあると知られています。

ハッキリと常染色体性の劣性遺伝だと確認されている病気は犬の遺伝病の数パーセントですが、
でもパテラは絶対に単一因子ではないということはわかっています。
そして股関節や肘と同様に膝の関節疾患の多因子とは、優性遺伝の割合が大きい、と思われます。
たとえば骨格そのものの形状の遺伝でパテラを発症する場合、膝の皿には一切関係ない膝関節の一部のホネのカタチの問題であるケースがあります。
正式には脛骨粗面の位置異常と呼ぶそれの場合は親犬の骨格が優性遺伝することでパテラ発症と考えられていて、優性なので親犬のどちらかも原則として同じ症状が出ています。
また、優性遺伝の場合は両親ともが異常な骨格なら確率的に子犬の半分が異常になります。

でも犬のパテラは脛骨粗面の位置異常だけが原因なこともあるけど、
後肢の筋肉の栄養障害(食べ物の栄養失調とはふつう関係ありません)かもしれないし、
両方が原因でパテラを発症する犬ももちろんいます。
パテラの手術をして治る犬と治らない犬がいることの大きな原因がこういうことなんです。
膝の皿の位置だけの問題であるなら執刀医の技術や病院の設備の違いがあったとしても、どの犬も基本的にほぼ100%に近い完治が望めるはずですから。

原因となるハッキリした疾患が他にある場合(靭帯の強度とか骨形成不全とか)と、
簡単にはわかりにくいけれど明確な原因が無い場合おもに多因子+環境要因によって発症するもので
たとえば滑車溝(ヒザのミゾ)が浅いとか皿に対してスネの骨がねじれるように曲がっているなら一目で診断がついても、
膝蓋骨の内部組織の栄養不良とか内側広筋の軽い拘縮とか膝関節屈筋の解離とか脛骨粗面の位置の異常など
どこにある筋肉がどんな状態なのか言葉だけでわかる小型犬の繁殖者はまずいなく、
動物病院で撮るレントゲンに写るものでもないので獣医師もそこまで気にしないこともあり得ます。
とにかく、パテラの全症例がヒザの皿がずれただけという単純なものでないから、
外科手術の方法が骨切り術やミゾ堀術やスジの縫い縮め術など何種類もあるし、
手術をしたのに完治しなかったり再発したりするケースが多く、ヤブ獣医と呼ばれる人が増える(笑)のかもしれません。

そんなわけで、パテラは通常、優性が強い多因子遺伝性疾患と繁殖上は捉え、
パテラを予防するために繁殖ライン上で考えるべきことは、
できるだけ多くの血縁犬のヒザの状態の正しい把握です。
「足を引きずったことが無いから」「動物病院でパテラと言われたことが無いから」「親犬は健康だから」
などはすべて遺伝性疾患の予防・縮小にはならないですから。
せっかくJAHDがあるのに繁殖者はほとんど誰も利用しないことが問題で、
誰かがパテラの犬を産ませたとか買ったらパテラだったとか、
そんなことを言い合っているうちは残念ながらザンネンな繁殖は減りようがありません。
痛く不自由な思いをする犬を殖やさないためには人間同士仲良く正しい情報を共有する、
犬の遺伝病の検査機関とはそのために存在していると、繁殖者ならそう考えるべきです。




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2014年2月現在 ビーグルとビーグルとフレブル系 新飼い主募集中  当ブログ内の記事  北陸わんの里親探し
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posted by あきこ at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 遺伝性疾患を知ろう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする