2007年01月21日

ペットショップ

 当ブログへお越しくださるかたの検索ワードで
 常に上位を占めているもののひとつに
 「ペットショップの売れ残り」 があります。
 ワタクシは専門が犬ですので、以下はおもに犬のことについて。

 可愛い子犬ちゃんが売れ残ってしまったら。
 せいぜい生後3ヶ月ころまでの可愛い盛りを過ぎたら
 買い手がつかなくなるのではというご心配は
 生体陳列販売のペットショップを大嫌いなワタクシも
 そんなに目くじらたてなくても・・と思うかたも共通の思いですよね。

 で、実際はどうなんでしょ?
 もうそれは、個々の店によって違いますなんですけど
 一般的にはなんとか「売りきり」ます。
 価格を下げたり、サービスをつけたり、イベントに便乗したり、
 場所を変えたらってことで業者間で転売したり販売依頼をしたり
 それこそ色々な方法がありますが、売れなければ損しか残らないので
 最終的に原価を割ることになっても、とりあえず売る努力をします。

 こんな団体もあるし、経営のための月刊誌もあったりします。

 日本鳥獣商組合連合会

 月刊誌ペット経営


 それでも星の数ほどあるペットショップですから
 どうやっても売れない売れ残りが出てしまうわけです。
 そのころには可愛い子犬ちゃんは育っていますから
 繁殖犬として売ったり譲渡し合ったり(押し付けあったり)するんですね。
 その相手は、知り合いのペットショップ仲間同士のことも
 仕入先の(実際はただの犬増産所ですが)自称ブリーダーのこともあり、
 ネットオークションを利用したりもします。

 以前記事にした覚えがありますが、売れ残った犬が
 保健所で殺処分されることや実験や標本業者に流されて
 直接死またはそれに準じる苦痛を受ける運命は
 無くはないですがやはり小数です。
 (少数だからいいってもんじゃありませんけどね)

 ですので、売り残りを心配するかたがたは
 今後一切、買わないようにしてください。周囲にもそうお伝えください。
 買う人間がい続ける限り、ペットショップの売れ残りはゼロにならんのです。
 とくに気高いレスキュー精神をお持ちのかたは注意してください。
 生後半年にもなる犬が、
 いつも行くペットショップの狭いケージの中で窮屈そうにしている。
 最近では管理が行き届かないので皮膚病になりかかっていて
 店員さんの話では「このままでは処分場に・・」などとチラッと聞いてしまった。
 交渉したら価格を半分にしてくれると言う。
 何よりもこの子が気になるのは自分との間に出会いの運命があったから。
 この子を救おう。医療費がかかってしまうのは承知のうえ。
 自分はこの子を救ったことにより、また自分も救われたのだ。

 ・・・
 よく聞く美談です。
 で、ペットショップはありがとうを連呼しながらも
 5分後には空いたケージに陳列する別の子犬の仕入先に電話をかけてますよ。
 だから、どうしてもその犬を救わなければならないのなら
 せめて二度とこのような売れ残りを出しませんと血判でももらってください。
 それも大勢のお客さんがいる時間を狙って。 



 ペットショップの定義とは、
 業として動物をペット用に売っているところ
 です。
 平成16年の環境省の資料より〜pdfファイルです〜





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posted by あきこ at 14:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | ペットショップ考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月09日

販売者は勉強せよ

 昨年平成17年6月に改正され
 ついこないだの平成18年6月1日から施行された
 「動物の愛護及び管理に関する法律」(動物愛護管理法)。

 ネット販売の自称ブリーダーも
 きっちりと住所氏名電話番号なんかを
 ネット上でも大々的に公表しなくてはならなくなった
 「動物取扱業者登録制」

 ま、手数料がちとかかって
 おまけに書類を何枚か書かなきゃいけないだけで
 な〜んにも難しいことはありゃしませんがね。
 試験に合格しなきゃならんわけでもないし。

 早い話が、いままで同様、誰でもなれる取扱業者なんすが。
 

 ところで
 この法改正の目玉商品! と、ワタクシたちが一度は夢見た

 子犬の譲渡時期の法律による規制

 昨年9月の生後8週齢 は、
 やはり無残にも打ち砕かれ
 
 翌10月には早くも前言撤回 ・・・


 んでもって
 最終的には

 犬の所有者は、子犬の譲渡に当たっては、特別の場合を除き、
 離乳前に譲渡しないように努めるとともに、
 その社会化が十分に図られた後に譲渡するよう努めること。

 また、譲渡を受ける者に対し、
 社会化に関する情報を提供するように努めること。

 〜 家庭動物等の飼養及び保管に関する基準
 平成14年5月28日 環境省告示第37号
 一部改正 平成18年1月20日 
 第4) 犬の飼養及び保管に関する基準の8より 〜



 残念ですねー。8週齢っていい案だったのにー。
 ま、
 売り手にも買い手にも犬の社会化について
 勉強せよと言うことですので、頑張ってもらいましょうか。
 
 これからは、犬を買う時・もらう時は
 こんな用紙に記入  (環境省・pdfファイルが開きます)
 しなくてはならなくなりました。
 ショップで買っても、ブリーダー直販でも、ネットの通販でも
 ぜーんぶ同じです。
 つまり買い手は住所と氏名を売り手に名乗り、(売り手が5年間保管)
 社会化とは何ぞや? の説明文をもらえるわけです。
 参考までに・・ こんなことも細かく教えてもらえるんですよ〜
 (これも環境省のpdfファイルです)

 売り手によって違う、どんなお話が読めるのか、わくわくしてしまいます。
 皆さん、手に入れる機会があったらぜひワタクシにも見せてくださいね〜。
 
 


 社会化を知るには犬の生態から♪
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posted by あきこ at 17:33 | Comment(2) | TrackBack(0) | ペットショップ考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月06日

ペットショップの売れ残りとは

 
 また売れ残る可能性が大きい売れ残り2世を作らされる。

 生体を展示販売するペットショップの何がイケナイのか?
 売れ残った犬たちはどうなるのか?
 売れ残った犬たちが保健所に連れて行かれて殺されてしまうのか?
 残ってもまずめったに殺されることはありません。
 が、それで安心しないでほしいなという思いをつづってみました。

 殺さないのは愛護精神があるから、ではないことのが多いです。
 殺してしまうと損にしかならないから。
 が業者(子犬の販売を商売にしてるたいていの繁殖者すべて)の本音ですよ。
 

 始めにお断りしておきますが
 ワタクシは子犬を陳列展示するペットショップは大嫌いです。
 乱繁殖だとか社会化阻害だとかこんだけ情報がある今の世の中で、
 今後買っちゃう人はすんごく若いバカ者か、そうでないなら自分本位なアホと思っちゃいます。

http://blogs.dion.ne.jp/mami20040303/archives/2010125.html 
子犬の生体展示販売は間違ったやり方です。

 
 すでにペットショップ経由で迎えた子を否定するのではないんですが。

 だって間違ったやり方に気がついていない・知らなければしようがないことです。

 ワタクシも「子犬即売会」なるイベントで買ったことがあります。

 大昔(昭和50年代)とは言え2匹も。さらに、衝動買い、です。

 でももう一度言います。

 ガラスケースによる子犬の陳列販売はよくないことです。



 なぜダメなのか。
 犬にとって「いいこと」がひとっつも無いからです。
 飼い主にとっては百害と一利くらいのもんです。


 その一利とは、簡単・便利。

 「パパ−、ビーグルが欲しいよ〜」

 「よーし、買いに行くか〜」

 「すいませーん、この子犬くださーい」

 「はい、8万円のところ7万5千円にしときますよ」

 「ではボーナス1回払いで」

 「この子は吠えないしおとなしいから飼い易いですよ、毎度あり」


 ってなもんです。便利ですね。やや省略しすぎていますが結局はこんな感じですね。

 ・
 
 ・

 ・

 これのどこがいけないのか。

 

 一言でまとめるとわざわざしなくていい苦労を背負い込みます。



 「トイレのしつけは出来ています。ホラ、ちゃんとシーツでしますから」

 出来てるわけがありません。
 一日中閉じ込められていてしかたなくそこでタレテいるだけです。

 「無駄吠えや甘噛みなんか全然しないんですよ」

 単に刺激の無い毎日で無気力なだけです。
 それに余程良くない血統で無い限り生後2ヶ月前後の子犬は吠えまくりませんから。
 ものを噛みたくなるのもこれから。

 「人懐っこいおとなしい子です」

 人懐こくできるかどうかの大部分は今後、決まりますが
 もともとの親犬の管理とそれまでの子犬の管理が不十分なら
 ワクチン2回〜4回終わるまで完全室内でしょう。
 様々な経験をさせないでいると後から大変困ります。

 「丈夫でかわいいでしょう?」

 繁殖場〜せり市場経由だと伝染病罹患率が高いです。
 その時はわからなくても買って1週間で死ぬなんてよく聞くことです。
 そして指定獣医に診せないから、だとか
 かまいすぎて疲れさせたから、等と言って泣き寝入りが多いようです。
 挙句の果てには返金はできないが代替犬を・・なんて言われてそれも結局泣き寝入り。

 「優秀な血統なんですよ」

 もはや目眩がします・・・。
 親兄弟も見ずに偽造の血統書でないとなぜ信じられるのか。
 タトゥーやマイクロチップで確認もせずになぜ。
 血統書を取り違えている可能性は?同種で同毛色では・・・充分あり得ますね。
 血統書ナシの犬が産んだ子犬を血統書アリの子で登録などもね。

 そうして迎えた子犬を将来交配させてくれて
 さらに子犬を買い取るという店もあります。
 しかし仕入れ値は驚くほど低いのが当たり前。
 素人なら店頭価格20万の子犬だと3万で買い取ってくれればラッキー、程度。

 信憑性のあるなしもわからないし血統書も読めず、
 出るはずのない毛色の子犬が生まれても関係者は気付きもしない。
 そうしてスタンダードは(姿形よりも性質がとくに)崩れ、遺伝性疾患が蔓延し、
 現在の不健全なペットブームを作り出しています。

 ああ、ちなみに。

 売れ残った子犬の大半はセールで安売りしてなんとか売り切ろうとしますね。
 かなりしつけにてこずるのに上手いこと言って売りつけます。
 「子犬と違って手間がかかりません」とかなんとか。
 いいえ、倍以上、かかることの方が多いかも。
 社会性がまるで養われていなく、売り手も買い手も社会化を軽視するから。
 実際まあまあ飼いやすい当たり犬も時々いますが
 一部は手に負えなくなり里子・保健所、、考えただけで腸が煮えくり返ります。


 きっとこの辺であまりにも可哀相で、
 または運命を感じて迎えた犬の飼い主もいるでしょう。
 そして泣いたり笑ったりしながら幸せに暮らしている人もいるでしょう。
 そんな方たちはとても立派だと思いますヨ。

 ただ、少しだけ考えてください。

 第2第3の売れ残りを作り出す手助けをしたことを。

 こんな動画も参考になりますよー



 それでも残ると・・・
 繁殖に相応しくないから店に出されたはずなのに
 「ブリーディング」を理解しない育種ができない繁殖者に渡りもします。
 ここを訪れるお優しい方たちにはショッキングでしょうが・・・
 犬の骨格模型と標本の業者なんてのも世の中にはあるんです。
 まあ学んだりするのに必要ですからね。
 (※ブリーディングにおいて繁殖にふさわしくない犬とはいわゆるフツーのペットのことです。
 うちの犬たちのように)

 と、ここまでは微々たる物でもお金と替える事ができます。
 しかし、最終手段として保のつく場所へ行く犬ももちろんいます。


 ワタクシにできること。

 生体販売の店で犬を買わないでとこうして訴えること。

 生体販売の店では犬用ボーロの1粒も買わないこと。


 あと、生後5か月を過ぎると聞かれる回数が多くなる言葉に
 「売れないから1週間後には処分されちゃうんです」みたいなのがあります。
 それが売り切りたいペットショップの手口ですから。
 今は多くの自治体が不要犬の持ち込みには手数料を取ることをしてくれています。
 全国不用犬猫引取料金調べ
 しかもありがたいことに保健所の職員さんのお説教つきで。
 信用が大切な商売をしている側が基本的にそんなこたぁするわけがないんです。
 実際に殺処分するための手続きをして持ち込んだショップがあればぜひ情報を!
 ここで末永くそのお店の宣伝をさせていただきますので。



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posted by あきこ at 16:42 | Comment(14) | TrackBack(0) | ペットショップ考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月22日

子犬の社会化の大切さ

 赤ちゃんペット販売禁止 環境省「8週齢以後」を検討

 検討かい・・・?

 ま、ニュースの続きをどうぞ。


 環境省は21日、生後間もない犬や猫といったペットの販売を禁止する

 方針を明らかにした。

 かわいらしさなどから、国内では犬と猫の約6割が生後60日以内に

 ペット店に仕入れされ販売されている。

 しかし、生まれたばかりの犬や猫は、環境の変化や輸送に弱いほか

 人間や他の動物に十分に慣らされていないという問題がある。


 成犬などに比べてエサやフンの始末なども大変で、

 世話しきれずに捨てられるケースもある。


 米国では8週齢未満の犬猫の取引、輸送を禁止。


 英国も8週齢以下の犬の販売を禁止している。



 動物愛護法が今年6月に改正され、

 ペット店などの動物取扱業に登録制度が導入された。

 同省はこの登録基準に幼齢な動物の販売禁止  を盛り込む考えだ。

 生後いつまでのペットを販売禁止にするかは、海外の事例や国内の販売実態を踏まえ、

 8週齢 を軸に検討する。

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posted by あきこ at 17:02 | Comment(11) | TrackBack(0) | ペットショップ考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする