2018年08月24日

パイボールドと病気の関係性


   ぼ
      ゼ
         ロ
            で
               す
                  。





あ、まるがハミ出た





わかりやすい記事を目指してもさくちゅう。   クリックしてもらえたら嬉しいです。
posted by あきこ at 19:00 | Comment(4) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月23日

ダップルと遺伝病は別モノだった!?

グーグル先生がブーイングに耐えてアルゴリズムをいくら変更しようとも、
ワタクシが何度ため息をつこうとも、
無理やり上位に捻じ込んで居座る迷惑な低品質情報発信サイト
は動じることなく嘘とも真ともつかないリライト作文に余念がないようで、
他人様のサイトから無断でちょろまかした単語を悪意なく且つテキトーに組み立て直しつつ、
お約束のてにおは誤用機能搭載のパワードスーツで身を固め、
今日も明日も中途半端なデタラメを世の中に広める運動に忙しそうです。

そんなこんなでダックスフントの遺伝病はダップルや薄い毛色が原因?
みたいな検索ワードで当ブログにもおいでくださる人々が今また若干増えている印象。
ダックスの飼い主さん全員がどっちみちどちらも危険だから繁殖は止めとこっと思ってくれるなら実害は少ないけれど、
そうすると濃い毛色で非ダップルの繁殖はOKな悪気のない浅慮な勘違いが湧いてやまないので、
ま、ため息ついててもしかたがないので前向きに行きます。

先に結論を書いておきますね。
ダックスフントの遺伝病の99%以上は毛色とは無関係です。
「無理な繁殖」の99%以上も毛色には全然関係ありません。


大多数の「無理な繁殖」の主成分は愛情です。

だから一般家庭での素人繁殖は衛生的で愛情あふれていても無理な繁殖=乱繁殖です。
ダックスフントはダップルという毛色があり毛色のバリエーションが豊富だから繁殖が難しい犬種なのではなく、
我が国ではプロのブリーダーもほとんどが素人繁殖レベルなのです。
要は正しい知識が足りていないため遺伝病が蔓延しているのですが、
短絡的に犬の繁殖の資格や免許制を望んでも改善は不可能です。


それでは本題に入ります。
タイトルはそーゆーサイトがよく使う感じのに似せてみました(皮肉です)。

ダップルDappleはダックスフントの毛色の名称。犬種特有の呼び名です。
よく見かける茶色い柴犬の毛色は「赤(あか)」と呼びます。それと一緒。
キャバリアの茶色は「ルビー」、白っぽいラブラドールは「イエロー」。
そんな感じで犬種独特の呼び名というものは数多く存在しています。

2800858_437995398_1large.jpg

友人Aの愛犬たち 右と左がダップル(正確にはチョコレート&タン,ダップル)


2800858_437995397_1large.jpg

友人Bの愛犬 シルバーダップル(別名ブラック&タン,ダップル)


2800858_437995396_1large.jpg

友人Cの愛犬 シルバーダップル(別名ブラック&タン,ダップル)


モデル写真があるとマーブル模様、大理石のような柄っと言われるのがよくわかりますね。
ダックス以外のダップルDappleはマールMerleと呼びまして一般的な名称はマールのほうです。
なのでマール遺伝子座Merle Locusまたは略してM-Locus、マール遺伝子、が正しい名称で、
ダックスだけの話題でもダップル遺伝子とは呼びません。「ダップルのマール遺伝子」です。
「ダップル遺伝子」と書くのは間違いです。

マール遺伝子は常染色体不完全顕性遺伝Autosomal Incompletely Dominantします。
(顕性=優性  潜性=劣性)
常染色体は性染色体以外の染色体で、マールはオスメスの差なく遺伝するという意味です。
顕性とは一つの遺伝子座に異なる遺伝子が存在する時に、表に出る性質です。
マール遺伝子座の遺伝子(対立遺伝子)はMとmの2種類が存在することがわかっています。
モデル写真の犬たちのような通常のダップルのマール遺伝子はM/mです。
1頭の犬のマール遺伝子座に異なる遺伝子Mとmが存在する時にMが表現型、なのでダップル。


友人Aの写真の真ん中のブラック&タンのダックスは非ダップルなのでm/mです。
マール遺伝子座の遺伝子は異ならず、同じm遺伝子を対で持ちます。
対の遺伝子が同じ場合をホモ接合、異なる場合をヘテロ接合と言います。
m遺伝子は潜性で、ホモ接合で表現型になり、顕性M遺伝子が存在しない証明になります。
(隠れダップルについては今回は省略します)

この記事では写真を用意しませんがマール遺伝子座がM/Mだとダブルダップルです。
ダブルダップルのマール遺伝子座は非ダップルと同じホモ接合です。
不完全顕性Incompletely Dominantは、
ヘテロ接合とホモ接合の表現型に差がない完全顕性Completely Dominantに対する言葉で、
ここではダブルダップルと通常のダップル(ダブルに対してシングルダップルとも言います)では表現型に差があることを指します。


犬の毛色に関する色素遺伝子は基本的に全犬種に共通しています。
ですのですべての犬の染色体にマール遺伝子座があり、そこに1対の遺伝子を持ちます。
どの犬もマール遺伝子座の遺伝子を両親犬からそれぞれ1つずつ受け継いで2つ1対を持って1頭の犬として誕生します。

親犬からMとmのどちらを受け継ぐかは、親犬がどちらを持っているかによります。
非ダップルm/mの親犬が子に継承するのはm遺伝子のみ。
ダップルのM/m親犬が子に継承するのはM遺伝子とm遺伝子のどちらか1つ。
ダブルダップルM/Mの親犬が子に継承するのはM遺伝子のみ、の3通りです。

一方の親犬から継承されたM遺伝子かm遺伝子は、もう一方の親犬から継承されるM遺伝子かm遺伝子とともに1頭の犬のマール遺伝子座に収まります。
1頭の犬のすべての遺伝子座の遺伝子に同じことが起こります。
それが生殖です。
新たな1頭の犬の発生、誕生。

一方からm遺伝子を、もう一方からm遺伝子を受け継いだ子は非ダップルm/mダックス。
一方からM遺伝子を、もう一方からm遺伝子を受け継いだ子はダップルM/mダックス。
一方からM遺伝子を、もう一方からM遺伝子を受け継いだ子はダブルダップルM/Mダックス。


繰り返しばかりでちょっと字が多い説明になってしまいましたが、このように基本的な仕組みはそんなに難しいことではないわけです。
(もし難しく感じられてもワタクシの能力ではこれが限界です。ごめんなさい)


たいていのものごとは、基本があって応用できる・応用が利くもの。
基礎を土台に基本を組んでからでなければ応用の利かせようがないですよね。
でも“ググってもカス”系サイトも大多数のダックスのブリーダーや繁殖経験者も、
口を開けばダックスはダップルがあるから難しいとか遺伝病が出るなどと、
応用部分だけをさもわかったように言ったり書いたりほざいたりしています。
しかもその応用部分はほんの一部に過ぎない、どこででも誰でも見聞きしたような情報ばかり。
基本がグラグラしているし、なんなら土台は最初から朽ちていそうです。
(近頃はフリー画像の盗用まで立て続けに複数やられていて個人的に少々イライラしてます。すみません)


ダックスフントの遺伝病の99%以上は毛色とは無関係、も基本は何も難しいことはありません。
遺伝病の遺伝子と色素の遺伝子が別個に存在するから。ただそれだけです。

たとえば北欧諸国のスタンダードワイアーヘアードダックスフント集団内に見られる、
杆体錐体ジストロフィーという目の遺伝病の原因遺伝子は5番染色体上にあるNPHP4です。
潜性遺伝で親犬から子に継がせてしまうダックスフント骨形成不全症の原因遺伝子は21番染色体上に、
国内でも遺伝子検査ができる同じく潜性遺伝病のナルコレプシーは12番染色体上に、
マール遺伝子の所在地は10番染色体上にあるのですから。どれもOMIAで公開されています。

ついでに。ダブルダップルのダックスに高い確率で視聴覚障害が現れることは、
厳密には遺伝性疾患とは違うと捉えるのが正解とワタクシは考えています。
例として進行性網膜萎縮症(PRA)がPRA原因遺伝子によって発症するのに対し
ダブルダップルは視聴覚障害遺伝子が視聴覚障害の原因になるわけではなく、
マール遺伝子が作用した場所と程度が結果的に視聴覚を障害するから。

視聴覚に影響する場所にマール遺伝子が働かない幸運なダブルダップルは、、、
少なくはないのですがと書きかけましたがやっぱり止めにします。
遺伝病にならないダブルダップル!?とかってリライト記事が湧いたら血圧あがりそうだから(笑






クレジットフリーだからバレてないとでも?

posted by あきこ at 01:00 | Comment(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月10日

ポメラニアンの色素遺伝子

カッカしたままブログを書くとロクなことにならないですね。
この記事のタイトルは1つ前の記事のものでしたが、
読み返してみたら色素遺伝子に関する記述が皆無でびっくりしました(笑
なのでタイトルを操作しつつ改めて。

1 ホワイト     sw/sw
2 パーティー    sp/sp またはsi/si ほか混合
3 クリーム     cch/cch
4 ウルフセーブル  ay/at、cch/cch
5 オレンジ     ay/ay
6 オレンジセーブル ay/at まれにaw/aw系
7 レッド      ay/ay C/* Em or E/ 非e
8 ブラック&タン  at/at
9 ブラック     Kbr/* まれにa/a
10 ブルー     d/d  
11 ブラウン(今も昔もレバーのこと)  b/b、D/*、Em or E/*
12 チョコレート(今のイザベラのこと) b/b、d/d
13 ビーバー    ay or aw/*、b/b、


パーティーは、ちょうどこのブログにモデルたちがおりますとおり、
ビッケとリーゼルンがsp/spで、ミッシュがsi/siだと思われます。
遺伝子検査は出来ませんが本犬の模様の出方で8割がた予想を絞れるものですし、
それぞれの親や子の情報も合わせてほぼ間違いがないと言い切ってよさそうです。

ポメの○○セーブルとは元来はブラックブランケットを指していましたが、
本物はもうほとんど見かけなくなってきています。
クリームの背中に黒い差し毛がワサーっとあるものをウルフセーブルと呼び、
オレンジだとオレンジセーブルと呼んでいますがこれは色んな犬種に存在する毛色で、
ウルフセーブルはこの犬種が元みたいなものです。
キースホンド 
Keeshond_in_Tallinn.JPG
画像出典;ドイツ語ウィキ

オレンジセーブルのポメ (おそらくaw/awなのでは?と思ってる)
(パピーと紹介されているがサル期の終わったおとなの毛)
Pomeranian_orange_sable_600.jpg
画像出典;英語ウィキ

レッドとは、濃いめの茶色のことで、そこらへん中の茶色のポメはたいていオレンジ。
ワタクシは今までに10頭も見ていないくらいのレアカラー。
ちなみにうちの茶白組の毛色は「レッド&ホワイト(のパーティー)」で登録されてるけど、
誰かがそう呼び出したから定着してしまっただけであって、
色素遺伝子的にはうちの2頭も含めほとんどがオレンジ&ホワイトの可能性が高そう。

ブラック&タンは、ポメも&クリームも&イエローも存在するんですが、
犬種的に常識になってしまっている部分が全部まとめて&タンのみです。
血統書に毛色を記載する際の世界共通のルールとしては、
目視可能な色素遺伝子配列がわかるような毛色の名称を選ぶべきですが、
たぶんそんなルールがあることすら知らない繁殖者の方が多いです。残念ながら。

Aシリーズは ay-aw-at-a の順で全身のユーメラニンとフェオメラニンの分布域を決めます。
ポメの場合は大多数がay/ay固定だと思われます。
我が国ではショー系統でいくつかのaw/awが知られています。
ブラタンは元々パーティーとともに2色、つまり柄物扱いなので傍流ですが、
チョコやブルーよりはマシなポメが多い傾向があります。昔から。

ブルー、ブラウン(レバーのこと)、チョコ(イザベラのこと)、は犬質が低いのがふつう。
最初っからポメラニアンとしてのクォリティが低いのに、
レアカラーブームで高値で売れ始めたものだから猫も杓子もバカもアホもどんどん増やして、
親犬(の色)を揃えさえすれば当然ながらレアカラーというものは簡単に生まれるから、
え?は?なにそれ?というような不思議な症状や重い気の毒な遺伝病も増えました。

おともだちのブログ ブルーのポメは片腎だったそう。4歳くらいで初めてわかったとか。
https://ameblo.jp/miwachin518/theme-10074577719.html
この子は元保護犬なので一族郎党にこの重大な情報を伝える術がありません。

最後ビーバーは、これもaw/awの名残で難しくなっていますが、要はこれです。
3221653_957278681_53large.jpg

「ビーバー」(動物)より「ビーバー 毛皮」で画像検索するとわかりますが、
明るい茶色と焦げ茶色が微妙なグラデーションになっているというか、
aw/awポメがほとんどいないのでay/ayやay/atがb/bだったらビーバーと呼ぶけど、
パッとしない毛色と言うかハッキリしないと言うか別段美しさも見当たらず。

知らない人のブログですがビーバー(動物)の写真がとてもわかりやすい
http://shrimpieaqua.seesaa.net/article/428191581.html
aw/awだと↑の写真のように派手めなビーバー色、なんだと思われます。今は幻だわ。



1月のバナー、かわいくないのばっか

posted by あきこ at 20:00 | Comment(2) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月08日

ポメラニアンの毛色13種類

そういえばホームページを一つ失くしたままだと思い出しまして。
毛色だけのサイトが以前あったんですけどね、
サーバのレンタルサービス終了通知を見逃してしまいまして、
気がついたらトップページに「終了しました」的なお知らせが自動で出ていて、
当然ながらデータは全部消えていて。
ワタクシ基準では)けっこう作りこんだものだったので脱力感も大きかった(自業自得

ま、うちの心の友がそのうちそんなサイトを公開してくれることを夢見ましょう。

さて。
犬の毛色は毛色の遺伝子で決まるものですが、毛色というか正確には色素です。
ほら、目鼻とかパッド(肉球)とかもありますから。
なので説明時はなるべく色素遺伝子と正確に書くように気をつけています。
わりと最近の関連過去記事はラブとちわわでした。この記事は第3弾です。

2017年10月19日 ラブラドールの色素遺伝子
http://kotavi2002.seesaa.net/article/454256953.html

2017年10月20日 チワワの色素遺伝子
http://kotavi2002.seesaa.net/article/454180083.html

●今ココ● ポメラニアンの色素遺伝子

✂  ✂  ✂  ✂  ✂  ✂  ✂  ✂

ポメラニアンの毛色は現在13種類が公認されておりますよね。
ちなみにこれはもう50年くらい前から変わっていないんですよ。
少なくとも1970年当時のJKCの基準としてはこんなでした。

1 ホワイト
2 パーティー(ブラックタン含む)
3 クリーム
4 ウルフセーブル
5 オレンジ
6 オレンジセーブル
7 レッド
8 ブラック
9 ブルー
10 ブラウン(今も昔もレバーのこと)
11 チョコレート(今のイザベラのこと)
12 ビーバー

※番号は色素遺伝子を意識してワタクシがいま独自に振り分けたものに過ぎません。
※現在はブラックタンを独立させて13種類と数えます。位置的には7と8の間かな。
※ブリンドルは昔からオレンジセーブルの1種にグループ分けされています。
 (他にも似たようなケースがありますが少数なので割愛します)
※トライカラー(3色)はパーティーカラー(2色)の1種です。
※マールは昔からずっと論外です。

ホワイトは、おそらく最初の毛色(ポメラニア地方に入る前のもっと寒い地域からの)で、
同じ遺伝子座であるパーティーも本来はそこそこ古いはず、ではあるけれど、
うちのポメたち世代は比較的新しい他犬種との交雑が基礎な気がしています。

「今のポメラニアン」は1900年前後にはほぼできあがって(確立して)いたそうです。
我が国では戦後わりとすぐからアメリカから輸入したポメを(一応)基にして、
小柄な日本スピッツを掛け合わせたりしてまずは台無しにしてから、
結局はイギリス系を拝み倒して輸入して出直したようです。
が、そんな話題は当ブログでは需要が無いのでまたにします。


そんなことより問題は頓珍漢なググってもカス情報を漏らす低品質サイト群でした。
やはり。もう常連です。
全体的にツッコミどころしかない中でがんばって抜粋しました。まずはご覧ください。
わんちゃんホンポ ポメラニアンの黒や白の毛色ごとの特徴とは?
https://wanchan.jp/osusume/detail/1907

すぐ思い浮かぶポメラニアンの代表的な毛色はオレンジ、それと赤みが強いレッド

マールというのは実は突然変異で、繁殖のプロセスで出現した毛色を取り出して、他色と交配して生まれた毛色

純血種の保存という立場からは批判の声もある

「チョコレート」の毛色が頂点醸してません。この毛色はとても繁殖が難しいこともあって、全体に頭数が少ない

純粋な「チョコレート」の毛色は「日本にいないかも知れない」

やだもうほんとに。
どうしてこんなにもこんなにもこんなにもデタラメを平気で垂れ流すんだろうか。
レッドのポメなんて滅多にいません。
マールは単に交雑です。マールポメ見りゃわかるじゃんよ。
遺伝を理解できていない自覚のない犬屋の典型的な決めゼリフが「突然変異」の法則発動。
純血種の保存???じゃなくて問題はダブルマールだっつの。
「頂点醸して」って、何語?
チョコの繁殖が難しいわけないじゃんよ。ほんっとヒドすぎる知識レベルの低さ。
チョコポメはただ単に犬質が低いだけ。
あと、わっさりいますから。レッドの100倍はいるわ。ものを知らんアホめが。

このようにあまりにもデタラメすぎて驚いて記事の内容が変わってしまいましたよ。
サイテーだわこいつらマジで。




今年もデマがノンストップ

posted by あきこ at 20:00 | Comment(2) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月01日

続・ホワイトミニピンの噂

アルビノ同士の掛け合わせで生まれた子犬に難聴の疑いがある話の続きです。
2017年11月29日 ホワイトミニピンの噂
http://kotavi2002.seesaa.net/article/455213519.html

前の記事では俗に言う犬のアルビノまでは行かない部分アルビノだろうとし、
部分的にアルビノを起こす色素因子のマールについてさらっと触れてみましたが、
画像を探している途中でItalian Grey Min Pinと英語圏で通称されるF1雑種が、
ホワイト系の毛色のミニピンとされる犬の正体では?っと感づいてしまった次第です。

イタグレ以外との雑種も混じっているかもしれませんが、
我が国では頭数が多くて手軽なのが日本テリアなど他犬種よりイタグレだろうから、
ホワイト系ミニピンのベースはイタグレ雑種と考えていい気がします。
毛色と模様と体型サイズなどから他にはジャックラッセルやパピヨンとの雑種?
みたいな説を書いているブログなんかもありましたが、毛質的にあり得ないです。
で、イタグレから来た白毛であるならば、やっぱりマール因子はナシ。
白毛のミニピンっぽい犬が難聴なら原因は非マールでしょう。

※マール因子ではなくパイボールド因子が難聴の原因である可能性
(内耳の蝸牛のメラニン不足)

当ブログ内関連過去記事
2013年12月23日 白色の耳と難聴
http://kotavi2002.seesaa.net/article/383426128.html


ホワイト系ミニピンはこういった犬種との雑種が元だろうなぁ、
っと考えながら集めた写真が以下です。

白勝ちな感じのイタリアングレーハウンド
このようにからだはほぼ白で片目の周りに片パンチ的なブルテリアみたい?
な模様のイタグレはわりといるみたいです。
italian-greyhound-puppies.jpg
画像出典;http://koinu-zukan.blogspot.jp/2016/05/blog-post_10.html

別のイタグレ。ママと真ん中の子が白勝ち毛色ですね。
833c53a6.jpg
画像出典;http://blog.livedoor.jp/wankotomo1/archives/cat_10017846.html?p=2

ワタクシの目にはどれも似た系統に見える中で、顔が一番ミニピンに近いと思える、
白勝ち毛色の犬種。これはアメリカントイフォックステリアです。
800px-Toy_Fox_Terrier_2.jpg
画像出典;ウィキ

上を出したらお次はこれでしょう。ご存知日本テリア。
顔面がほぼ真っ黒じゃない模様の個体が目に付いたのでこの写真をお借りしました。
あと見切れていますが上の方に口元が一部白い模様もいますね。
これらがもう1〜2段階変化するとブルテリア的な片パンチかなっと思います。
jt.jpg
画像出典;こちらからのキャプチャ


まとめ;
毛の色が白いってことは色素が無いですから、言葉としてはアルビノかもですが、
犬の毛色の色素遺伝子の話題では全身アルビノ因子をアルビノと呼び、
部分的アルビノを起こすマール因子をダブルで持つと病的アルビノとしますが、
パイボールド(白いブチ)因子を通常アルビノと呼ぶことはありません。

したがって全身ほぼ白一色で顔の一部分だけ有色(いわゆる片パンチ)という毛色は、
ほとんどの犬においてアルビノとは呼んでいないと思われます。

また、例にしたホワイト系ミニピンのようにその犬種の基準外の毛色は、
仮にメラニン不足による難聴を発症しているからとしても、
「基準外の毛色だから病気も出た」的に考えることはできません。
メラニン不足はあくまでも直接の理由ではあるけれど、
決まっているはずの毛色のルールを破ったからか?と言えば違いますし、
それだと難聴が出ないなら他の毛色はOKみたいなアホが出ますし。

片パンチが存在する他犬種の有名どころはダルメシアン、ブルテリア、ブルドッグ、
ピットやスタッフイー、身近なのがジャックラッセルとフレブル、など。
日本以外のどこかのまともなブリーダーなら片パンチ毛色は特に、
繁殖させる犬には聴力テストを積極的に受けさせるなど活用しますが、
まあ、アレですよ、ここ日本だし・・・・・・。
犬が先天性難聴だとしたら、あーあ、気の毒にねぇ、くらいです。今更ですもん。




プロもアマもトップぶりぃだぁも素人も、大多数が愛のある乱繁殖天国、それがニッポンだ!!!
posted by あきこ at 20:00 | Comment(3) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月29日

ホワイトミニピンの噂

アルビノ同士の掛け合わせって大丈夫だとは思えないけど大丈夫なんですか?
アルビノ×アルビノでホワイトミニピンが…という記事を見かけた、
といった感じのコメントをいただきまして、わからないなりに検証してみました。

その他情報
twitterで見かけた内容なので発信者に確認しました。
http://idolkido.web.fc2.com/
ちゃんとしたアルビノではないのかも。
ボラ仲間さんが保護者したそうで
「アルビノなので耳が聞こえない」と仰っていたとか。マールじゃないのか…と思った次第です。

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アルビノとは皆さんもご存知のように先天的なメラニンの欠損を言うので、
絶対に真っ白でなければならないわけではなく、部分アルビノなども存在します。
いろんな生き物で遥か昔から知られてますよね。
犬の場合も全身から部分までアルビノの程度はさまざまですが、
全身アルビノの犬は寿命を全うできないケースがわりとあるようで、
毛色の種類が豊富な動物種のわりにはアルビノ個体はほとんど見かけません。
albino_rottweiler_picture.jpg
White-Doberman-DuchessVanBee.jpg

画像出典;http://www.ruffingtonpost.com/beautiful-albino-rottweiler/
上がロットで下がドーベルマン。


次に部分アルビノを考えてみましょう。

151.10.12b_minipin_whitechocotan_osu2_a.jpg

画像出典;http://idolkido.web.fc2.com/item_minipin.html
この写真は「ホワイト、イザベラ&タン」という毛色の呼び名を付けられたミニピンとのこと。
マールにも思えるけどちょっと確定はできない感じです。
でも同じサイトの同胎犬は非マールで間違いないように見えるので、
この犬も非マールの可能性のほうが高いっと考えられます。
つまりこの程度の白毛の多さで難聴を併発していてもマール因子は無関係かもしれません。

ミニピンは(ふつうは)こんな犬です。
Minipinsaz.jpg

画像出典;英語ウィキ
ですよねー。

次に参考になりそうなハルクインピンシャー Harlequin Pinscher
日本語ウィキではジャーマンピンシャーの色変わりのように書かれているが、
これってどう見てもミニピン寄りじゃないのかな?
harlequin-pinscher_profile_350x400.jpg

画像出典;https://www.petpremium.com/dog-breeds/harlequin-pinscher/

ってか、ハルクインピンシャー見てたら見つけちゃったこちら。
Italian Grey Min Pin
http://www.pinsdaddy.com/italian-grey-min-pin_Kpjg6RbI6KAOZowqf1MMKMC6opIKycK789mAt3HIj08/

あー。イタグレ混ぜるのが一番簡単だよなぁ。白っぽいミニピンっぽい犬を売るなら。
なんかどんどんマールと難聴の話から遠ざかってしまいました。
ので、続く。




さすがF1雑種の本場(?)だよねー

posted by あきこ at 20:01 | Comment(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月06日

毛色のブラック&タン

犬の毛色を決めるのは色素遺伝子でして、
犬の色素遺伝子は基本的に全犬種共通です。
「基本的に」と言うのは、別の因子の作用で同じ因子を持っているはずでも、
犬種によって何の因子を持っているかが違うから結果も違って見えることと、
グレデンのハルクインやサルアフのグリズルのような犬種独特の因子が稀にあるからです。

たとえば先日記事にしたラブラドールはAシリーズが不明な犬種でした。
Aシリーズとはユーメラニンとフェオメラニンの分布域と分量を司っておりまして、
ay  アグーチイエロー 言うなれば「茶色」、ほぼフェオメラニン
aw アグーチワイルド 毛の1本ずつに分布域、基本的に根元がフェオで毛先がユー
at  アグーチタンポイント ブラック&タンのタン
a  レセッシブアグーチ フェオなし、ほぼユーメラニン

っということが現時点ではわかっていますが、
ラブはKシリーズが顕性のKB固定の犬種なので、Aシリーズが何であっても、
顕性に働く黒一色で塗りつぶしてしまうから不明なのであります。

黒ラブもチョコラブも黄ラブも、まずは「黒一色で塗りつぶし」てるんですよ。
ちょっと不思議かもしれませんが、この部分を越えたら未来は明るいからがんばって。
塗りつぶした黒を黒のままにするかチョコにするかをBシリーズで決めて、
黒かチョコのユーのままかフェオで再度塗って黄色にするかをEシリーズが決めるのです。
明るい未来って犬の?いいえ、毛色を学びたいアナタのです(笑

Kシリーズは
KB  ドミナンブラック
kbr  ブリンドル
ky  ノンブラック

の3種類で、世界のあちこちで全犬種対象のKシリーズ遺伝子検査があるんですが、
どこのラボでも結果はKB/KBとKB/kyとky/kyしかわからないという、
わかるようでわかりにくい不思議な事態になっております。
ブリンドル因子が間違いなくココにあるのに存在の検出方法を誰も知らないという。
まあ方法がわかったとしても別にノーベル賞とかもらえないですから、
のんびり調べてるうちに新説とか出てくるかもしれませんね。

で、ブラック&タンの&タンです。
ブラックの部分はレバー(チョコ)、ブルー、イザベラの場合がありますが、
ブラックが数的に一番多いだろうから例にあげています。
タンの部分も同じくゴールドやイエローやクリームの場合がありますが、
ブラック部分同様、「それ以外の色は無い」点にご注目ください。

ブラック&タン以外でも色が2色以上ある場合は分量の多い方を先に書く、
のが犬の毛色表記の決まりです。
だからタン(この場合は茶色系という意味)&ブラックはふつうありません。
なぜならそんな毛色の犬はいないから。
なぜいないのかったらそんな配色になる色素遺伝子が存在しないからです。
クリーム&チョコの犬っていないでしょう?タン&ブルーも。

ついでに、&タンのタンポイント(タンマーキング)は、
上に書いたとおりユーメラニンとフェオメラニンの分量を決定する因子なので、
それ以上に別のユーまたはフェオが入り込む隙がないんですよ。
つまりブラック&タン&ブルーとかイザベラ&クリーム&タンなんかが存在しないわけ。
SシリーズやMやRシリーズはそういう意味では「上書き」の性質ってことですね。


追記1
別件で、ネタ探しの途中でお見かけしたブログ
自分用コメントの覚書
http://inunopoti2.tenkomori.tv/e402186.html

追記2
ヒルズさん、たぶんそれ間違い。ガッツリ間違ってるように思える。
http://www.hills.co.jp/dog/dachshund/type/index.html
hills.jpg
間違い1箇所どこかわかるかなー?





11月のバナーがアルパカな意味が何年経ってもわからない

posted by あきこ at 20:00 | Comment(4) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月20日

チワワの色素遺伝子

[毛色遺伝子] ブログ村キーワード


チワワだけは遺伝の仕方が違うというブリーダー(全体的に大爆笑)がいますが、
チワワもちゃんと遺伝の法則にしたがって生まれてます。

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対立遺伝子の種類が多いからチワワはいろんな毛色があるんですよ。
頭数が多めで知名度の高い犬種では最多でしたっけ?毛色の数。
久々なのでいろんな意味であやふやです。
間違っている箇所があれば都度直しますので賢いかたはご協力ください。
以下はあくまでも基本です。

チワワの色素遺伝を知りたい人のための入門編

Aシリーズ ユーメラニンとフェオメラニンの分布域
ay  ay/ayというホモ接合でレッド
aw  ホモ接合とヘテロ接合上位でバンデッド、ヘテロ接合下位ではブランケット
at  ホモ接合とヘテロ接合上位で「&タン」、ヘテロ接合下位ではシェード、グリズルの条件その1
a   ホモ接合のみユーメラニン100%

awがフォーンの基本かもしれない。でもあまり真剣に考えたことがない。

Bシリーズ ユーメラニン
B   黒
b   レバー(あるいはチョコと呼ぶ)

Cシリーズ フェオメラニン(の濃淡か?)  ※このシリーズは遺伝子未確定
C   作用せず
cch  ホモ接合時のみクリーム
ca   ホモ接合時のみアルビノ

※アルビノも含め暫定的というか仮のものですこの座。

Dシリーズ ユーメラニンの希釈
D   希釈しない、作用せず  
d   ホモ接合時のみ希釈する、ブラックをブルーに、レバーをイザベラに

※フェオメラニンには作用しないのでブルーフォーンのようなわかりにくい毛色になる。

Eシリーズ メラニンの分布域と分量 色素ポイントに影響大
EM  ブラックマスク
EG  条件が揃った時のみグリズル
E   ユーメラニンの拡張
e   ホモ接合時のみユーメラニンを制限しフェオメラニンにしてしまう

Kシリーズ ユーメラニンの分布域と分量
KB  Aシリーズに対して顕性でフェオメラニンはすべてユーメラニンへ
kbr  ホモ接合かヘテロ接合上位のみブリンドル
ky  ホモ接合時のみ作用せず、グリズルの条件その2

Mシリーズ 両メラニンの色素を抜く
M   メラニンをランダムに切り継ぎ、両メラニンともに作用
m   ホモ接合時のみ作用せず

Sシリーズ メラニンの別なく白斑が覆う
S   不完全顕性の可能性。一応ソリッド因子
si  ホモ接合とヘテロ上位接合時アイリッシュマーク配分
sp  ホモ接合とヘテロ上位接合時パーティーカラー配分  
sw  ホモ接合時は全身の毛がほぼ真っ白

アイリッシュマークとパーティーカラー配分は因子1つだけだと胸や四肢の先に小範囲に白。
swもおそらく同じように出ると思われる。

-----
リクエストくださったかたへ
現時点でワタクシが把握できている分なので間違いがあるかもしれません。
が、ミスがあったとしても大筋は変わらないはずです。はず。

このほか「Gシリーズ」「R(T)シリーズ」はワタクシがよくわからないので外しています。
「退色」と「ローン柄(ティッキング)」シリーズなので後回しでもなんとかなるし。
また、上記のうちCシリーズとSシリーズの遺伝子の正体が現在ではまだ不明です。
なので今後外国の研究者さんたちによって内容が変わる可能性があります。
が、他の因子もそうだったように大まかな考えかたはそんなに間違いがないと思われます。

というわけで上記にあげた各遺伝子座の対立遺伝子はこういうのがあるという紹介ではなく、
「チワワという犬種内に存在していると考えられるもの」です。
ね?ラブと比べたらその違いがよりわかるでしょ?
チワワのリクエストを出したらラブを書かれて内心困ってませんでしたか?(笑
比較のためだったのでした。

このようにチワワは対立遺伝子の種類が多いので、毛色が豊富な犬種なのです。
ただし1頭のチワワが対立遺伝子をたくさん持っているのかと言うと、
当たり前ですがそういうことはなく、他のすべての犬種や雑種と同じように、
1つのシリーズにつき因子を2個持っていて、その組み合わせで表現型が決まっています。

書かれていたように「ダックスは毛色遺伝がよく知られているけどチワワは不明」とは、
「そのチワワ鰤さんの認識」が不明になっているだけです。つまり知らないだけ。
自分がわからないからチワワは他と違うから難しいとかって言ってるだけ。
チワワもちゃんと遺伝の法則にしたがって生まれてますよ(笑
それにしても「なに色でも許される」をはきちがえた馬鹿者ばかりなので、
マールを早めに非公認毛色にしたのは唯一GJでしたねJKC。




病気がちじゃない2キロ未満のちわわってあのウルウルのCM以降なんびきいるんでしょねー?
posted by あきこ at 20:00 | Comment(4) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月19日

ラブラドールの色素遺伝子

[毛色遺伝子] ブログ村キーワード


リクエストをいただきました。ネタ提供ありがとうございます。

ラブラドールレトリーバーはご存知毛色が3色の犬種で、
犬の毛色の遺伝そのものを考える際の入門編として知られています。
チョコラブの配列は「bb EE」か「bb Ee」ってやつです。

2800858_1124461838_90large.jpg

参考写真;いわゆるダッドリーイエロー b/b,e/e
かなり前に毛色説明時用に使用許可をいただいた写真なのでこのコももうお空の上かな。


BシリーズとEシリーズの組み合わせ図を使った説明を長く公開されておいではこちらさま。
C.K.Beck犬舎さんのチョコラブのコートカラーのページ
http://www.eonet.ne.jp/~ckbeck/chocolate1.html

そして文字だけですが非常に丁寧な説明のサイトはこちら。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=4312220&id=44162750
超お勧めなのは身内びいきだけでもないんですよ。
このヒトは犬の色素遺伝子を学びだすのにダックスから始めたんです。
いきなり上級編というか最終研究段階とでもいうべき究極の犬種(笑
(って笑ってるのはワタクシも同じだからです。笑うしかないよね)
だからこそつまづきやすそうなポイントが考慮されているので読めば読むほど親切なんですよ。

そんなこんなで、入門編は上記mixiや他の図説サイトで納得し終わったら、
BシリーズとEシリーズ以外の遺伝子座も一緒に頭に詰め込んでください。
ではどうぞ。


Aシリーズ 
両メラニンの分布域と分量を決定する座で対立遺伝子は4種類(全部潜性)。
ラブはどの因子があってどれはないのかが不明な犬種。
1種類だけなのか4種類すべてあるのかまったく不明。

Bシリーズ
体表のすべてのユーメラニンがブラックなのかレバー(チョコ)なのかを決める。
B 顕性因子なのでホモ接合でもヘテロ接合でもユーメラニンは黒のみ。
b 潜性因子なのでホモ接合時のみユーメラニンはレバーになる。

※Bシリーズは必ずどちらか一方のみが表現される。
「ブラック&チョコ」的な配色の犬が存在しない理由。

Cシリーズ
現時点ではフェオメラニンの補完と考えられる座で、
そうであるならラブは潜性のcch固定ではとワタクシは考えている。
ラブならばどのラブもcch/cchのホモ接合。

C座については遺伝子検査はまだできないので想像のみ。

Dシリーズ
ユーメラニンの希釈の座なのでラブは代々D/D固定の犬種。
ブルーラブ、イザベララブが存在しない理由。

Eシリーズ
対立遺伝子は4種類あるが、その中の2種類が犬種内に継がれている。
顕性のEと潜性のeの2種類。
EE 顕性ホモ接合。他シリーズで決定された両メラニンを後押しするような働き。
Ee ヘテロ接合。働きはEEと同じ。
ee 潜性ホモ接合。他シリーズで決定されたユーメラニンをフェオメラニンに変えてしまう。

ブラックマスクのラブがいない理由。

Kシリーズ
ラブの毛色は3色あるが柄や模様のないソリッドカラーのみ。
ということは顕性のKB固定という証明になる。KB/KBのみ。
ブリンドルやブラックタンがいない理由。
片親がラブの雑種は相手の犬種が何であってもKB/*を持って生まれるので基本ソリッドが多くなる。
片親がラブの雑種にブラックタンが出にくい理由。
たとえば黄ラブ×ゴールデンレトリーバーで黒が生まれる理由。

不思議に黒毛の雑種が目に付く感じの検索ヒント
Popular Labrador Retriever Mixes で画像検索。ポピュラーは無くてもそんなに変わらないかも。

Mシリーズ
犬種内にマールを持たないほかのすべての犬種と同様にラブはm/m固定の犬種。
マールがいない・マール柄のラブが生まれないということは、
マール(の遺伝子座)が無いのではなくて、
代々非マールの潜性(劣性)因子だけを子に伝えているから。

このことはマールの犬との間に簡単にマール柄のラブ雑種が何頭でも生まれるからそれが証明になる。
そして遺伝の法則を知っていればテストをしなくても充分正しい予測がつく。
毛色だけではなく性質や体質にも同じようにあてはまる。
それが育種。ブリーディング。ブリーダーがしていること。
増産業者や工場式裏庭生産とはそこが違うのにブリーダーならひとくくりに同じと広く思われている。

Sシリーズ
これも考えかたはマールなどと同じ。
ラブはSシリーズは代々S/S固定、だから白斑のラブがいない。ソリッドのみ。
ラブの祖先犬種セントジョンズウォータードッグが四肢の先などが白い犬で、
その血がメダル(胸の白斑)となって時折現れるとされているが、
その祖先は500年も前の話なので、かなり苦しい言い訳に聞こえる。

S座の顕性因子は、不完全顕性か、あるいは不完全顕性ちっくに働くので、
たくさんの犬種に胸や四肢の先の少量のミスマークが存在している、
のかもしれない。ラブもそれと同じ。祖先の血は無関係なくらい薄れてるはず。

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以上、毛色の因子の話以外のラブについての諸情報はお手軽ネット検索を基にしています。
ので、もし間違っている部分があったらご存知のかたは教えてくださいね。



明日はチワワでこれやります

posted by あきこ at 20:00 | Comment(2) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月16日

チワワの毛色遺伝のデマについて

[毛色] ブログ村キーワード

チワワの毛色遺伝の詳細サイトがそのうち誕生するかと思っていましたが。
やっぱ無理なのか。

・ブラックとブラックタンはまったくの別モノですよ

混同して説明しちゃってる鰤がーと情報をいただいたので。
ちわわのBLKとBLK&TNで考えられる配列

ソリッドブラック@ KB/* Aシリーズは全ての組み合わせ
ソリッドブラックA ky/ky a/a 
ブラックタン    ky/ky at/at のみです。

ソリッドブラックの@とAはおそらく見た目では判別できません。
因子が違うので呼びかたは@は顕性(優性)ブラック、Aは潜性(劣性)ブラックですが、
Aが潜性だから@より薄いとか白っぽいということにはならないはず。

「黒毛」が標準に存在する犬種は、たぶんどちらか一方が基本なんだと思います。
おそらく顕性(優性)ブラックだけ持つほうが多いとも思います。
潜性(劣性)ブラックの有名どころはGシェパとシェルティのバイカラー(黒白の2色)。
(シッパーキ、アメリカンエスキモー、プーリーもっと御用達に書かれていますが、
ワタクシにとってはそれらはモデルさんが側にいないのでよくわかりません)
ポメもそうだけどちわわはポメよりさらにもう1段階許されしカラーが多い犬種なので、
顕潜どちらも犬種内に存在してるっと前から思っております。ワタクシは。

で、それぞれの親犬や子から因子が予想が確定に変わることはありますが、
それを知るために必要なのは実際の犬の情報だけですから、
ブリーダー歴がどうとかはまったく関係ありません。
ちわわの鰤ってほんっと独特な人が湧きますよね。ロングが流行りだして以来ずっと。


・色素遺伝子は常染色体遺伝しかしないはずです

ネコじゃないんだし。
○○色の子が欲しけりゃ父犬が▽▽色で母犬が○○色を選べとか、
ひどいのは「そうじゃないと生まれない」的に書いてありますね。
母犬が▽▽色で父犬が○○色だと子は▽▽色になる〜だって。バカじゃねーの。

たまたまそういうケースが続くことはそりゃあるでしょうが、
常染色体が何なのかをふつうに把握すれば誰にだってわかりそうですが。
カラー遺伝子に相性がある???競馬ゲームのやりすぎだっつの。


て感じで少し事情があって、その流れで他も見てみたくなりまして。ちょっとご紹介。
「チワワの毛色 遺伝」とグーグル先生に聞きました。Q&Aサイト以外です。

ブリーダーのお店CanCanさん
(※URLが長すぎるので表示させずリンクさせています)
あらららら。全体的に無理しすぎです。
合っている箇所はありますが、頓珍漢な箇所が足を引っ張っているのでは。

☆【犬】毛色☆研究会コミュの【研究】チワワの毛色
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=4312220&id=48617263
トピ主は知り合い(笑)です。
今となっては更新すべき情報もありますが書き込めば答えてくれますよ。
よかったらどちらさまもどうぞご利用ください。

チワワ専門ブリーダー マダム辻岡さん
なんじゃこりゃ(笑
URLも長い。
マールに関する情報は、残念なことに、間違ってしまわれていますから、あー。気をつけて。
毛色が非公認になったのは疾患のせい(笑)じゃありません。
原産国が雑種疑惑を宣言したからでしょ。

☆La.Noirさん
http://lanoir.web.fc2.com/keiro.htm
上記のマダムを「あほちゃうか?と思える記事」と書かれていてワタクシを笑かします(笑
内容は非常に正しいですしわかりやすいのですがちわわオンリーではないです。

☆Qoon [くーん]さんのちわわの毛色ページの一部
https://qoon.jp/I0002374?page=3
出たなまとめサイト系。
それよりもイイ感じの出だしなのにマダムの意見を参考にしちゃってます。残念。

☆ワンニャンホンポの生体入荷情報!!さんのブログ記事
https://ameblo.jp/air-0309/entry-11472012826.html
たまに引用してくださってますよね。今後もよろしくどうぞ。

☆パス。ってかデタラメひどし。自分の願望を事実と言い張るのは血なんでしょうね。

☆nuthouseさん「レアカラー」
http://www.nuthouse.jp/pg8.html
だからどうしてちわわ鰤はそんなにテキトーなの???なんだその強弱の法則(笑




天界のちわわんたち、力不足でほんとすまん。

posted by あきこ at 20:00 | Comment(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする