2014年02月16日

毛色遺伝子の優先度 2


犬の毛色の遺伝の話の取っ付き難さについて。
Aシリーズがアグーチで劣性でBシリーズはチョコ(レバー)か優性の非チョコで、
といきなり記号込みで優劣を語られてもなんのこっちゃと思う場合、
なんかわかりやすい図解があればいいのにと嘆いたことはワタクシもありました。
なのでウインドウズのペイントで作ってみました。(お手軽ー)
2014年01月22日の記事 毛色遺伝子の優先度などと合わせてご覧ください。

※※すべての記述において省略していますが「基本的に」「だいたいそんな感じみたい」
を頭にもお尻にもくっつけてお読みくださいますよう。
また、実際にこの順番で胚の発生が進むわけではありません(んなこたそもそも知らんがな)。
あくまでも理解の一方法としての提案でございます。


毛色遺伝子影響順.JPG


1番。まずAシリーズでユーメラニン(黒)とフェオメラニン(茶)の分布域を決めます。
4種類の対立遺伝子はどれも劣性の因子ですが、その劣性因子に優先度が決まってます。
ay ほとんどフェオメラニン
aw 1本の毛がしましま。根元(肌に近いほう)がフェオメラニン、毛先がユーメラニン
at タンポイント部分がユーメラニンで残りはフェオメラニン
a  最劣性で全身ユーメラニン、黒い犬になる(外見上のKシリーズとの区別は誰にもつかない)

横道:Aシリーズで決定された分布域のうち、フェオメラニンの明るさをどうするかCシリーズが関与。
C もともとのフェオメラニンのまま、茶色のまま(例 ダックスのブラタン)
cch フェオメラニンを薄くする、クリーム色  (例 ダックスのブラクリ)

2番。Aシリーズで決定された分布域のうち、そのまま従うか黒さを増すかKシリーズが関与。
KB  優性の黒、ドミナンブラック。Aシリーズで決められたフェオメラニン分布域さえも黒くする
kbr  ブリンドル。Aシリーズで決められたフェオメラニン部分に黒を増やす。増やし方は基本しましま
ky  Aシリーズに逆らわない、KとしてはAに何もしない

3番。Aシリーズで決定された分布域のうち、ユーメラニンの色調をどうするかBシリーズが関与。
B 黒い
b チョコ(レバー)色

横道:Aシリーズで分布が決まったユーメラニンのBシリーズの明るさをどうするかDシリーズが関与。
D  なにもしない
d  ユーメラニンを薄ーくする。ダイリュート、ダイリューション。
   黒のダイリュートはブルー、チョコのダイリュートはワイマラナーの毛色(イザベラとかライラックとか)

4番。Eシリーズは「拡張と制限」を担当していて、今までに決まったことを拡張したり制限したりの働き。
EM  ブラックマスク。Aシリーズで「顔面はだいたいフェオメラニン」と決めたのに、「いいや顔は黒くする」
   と言って(言わない)主に口元と耳にユーメラニンの分布域を勝手に増やす
EG  グリズル。この因子の持ち主は今のところアフガンとサルーキのみ
   (日本は別。ダックスやちわわにもある。ポメにもたぶんある。)
   EGはKシリーズがky/kyでAシリーズがat/atの時のみ富士額
E  今までにいろいろ決まったものにあまり手出しをしない(拡張するそうだがそんなにでしゃばらない)
e  最強。
  Aシリーズが黒と茶の分量を決めたりKシリーズがそれを覆して真っ黒にしたりがんばってるのに、
  Eシリーズの劣性因子 e がホモ接合するだけで( e/e )ユーメラニンを封じ込めてフェオメラニンのみにする。
  黒ラブ同士から黄ラブが生まれる、黒い犬同士から茶色やクリーム色が生まれる不思議はここ。

横道:Sシリーズはユーメラニンもフェオメラニンも分布も分量も無関係。
S  無関係じゃないね、やっぱ関係あるよねーごめんーと言う(言わない)因子。なにもしない。
si  どこが黒かろうが茶色かろうが襟首周りなどを白くする。絶対する。白毛は全身の2〜3割程度
sp  siと同じく絶対白くする。spが決めた部分を白くする。全身の4〜6割程度を白くする
sw  や、いっそのことほぼ白にしちゃうよボクはね、と言う(言わないってば)奴。全身の9割以上が白い

横道:Mシリーズは「メラニン」に対抗して勝つ因子。
最近発行された「よくわかる犬の遺伝学」/誠文堂新光社では「ユーメラニンの毛色だけを薄くする」と書かれてありますが毛色だけではなく、メラニンが関係する部分ならどこでも斑模様が出ちゃいます。わかりやすいのがM由来のブルーアイですね。
M  マール
m  非マール(マール柄毛色の無い犬種は基本的にみんな代々劣性m/mで遺伝してるんですねぇ)


さあ、いかがでしょうか。
こういう説明の仕方を他の人もしてくだされば、犬の毛色のマニアックさが薄まるのではと期待されま・・(笑

ワタクシなんて図をさらにわかりやすくするため色をつけてみましたよ。
毛色遺伝子影響順.JPG


え?もっとわかんない?おっかしいなぁぁあ。
だれかこの図を進化させてくんないかなぁ(涙





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posted by あきこ at 17:59| Comment(7) | TrackBack(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月23日

Eシリーズのe 後編


前の記事の続きで毛色遺伝子の e のお話。

犬の毛色(色素)遺伝子には優性遺伝するものと劣性遺伝するものがあり、
基本的には言葉の意味のとおりに親から子へと遺伝します。
遺伝とは親に似ているとか親と同じという意味ではなく
遺伝情報が親から子へ伝えられる事実を指しています。
白い子犬と黒い子犬が黒い親犬同士から生まれたら、どちらも親からの遺伝で誕生した、ってこと。
「優性」「劣性」という言葉と同様に思い違いしている人がけっこう多いです。
なんとブリーダーさんにも大勢います。

以前、年間100頭超の子犬を生産販売している自称プロブリーダーが、
子犬の顔が親犬のどちらにも似てないのは親からいろんなものが遺伝しなかったからだ!
と言い切った時もワタクシはカツゲンを吹いちゃいました(カツゲンいつも飲んでます)。
その自称プロさんは臍の緒の上手な切断処理に定評のある方でした(やっぱり)。
世の中そんなもんです。

えー、Eシリーズ最強説。
ブラックタンの犬を思い浮かべてください。犬種はなんでもいいです。
黒柴、ダックス、キャバリア、ちわわ、ミニピン、ポメ、プードル(ファントム)、
チワックスでもヨーチーでもマルシーズとかの一代雑種でも大丈夫です。
ワタクシはドーベルマンが浮かびました(耳は垂れてるほうが好きなんですが)。
atat dobie.jpg


ブラックタンはAシリーズがat/at、BシリーズはB/*、Cは今回無視してDシリーズはD/*、
そして重要なEシリーズはEM/*かE/*でKシリーズがky/ky。

at/at,B/*,D/*,EM or E/*,ky/ky
ってのが見た目でわかる「ブラックタンの犬」の色素遺伝子でして、
EシリーズはEMかEのどちらか1つがあることは間違いなく、EM/EMかEM/EかEM/eかE/EかE/eのどれか。
なぜなら、もしe/eだったらユーメラニンが制限されてフェオメラニンの一人舞台になる、
こんなふうに。
ee dobie.JPG

(ふざけてませんよ。真面目に塗りつぶしました)

Eシリーズがe/eな犬は一般的に「クリアレッド」と呼びます。
ワタクシはe-レッドと書いてイーレッドと呼んでay/ayのレッドと区別することもあります。
混ざり物のない、純粋な、Clear Red 、
ユーメラニンを制御したので毛先や差し毛が黒かったりしない赤。
赤ってか茶なんですけどね。
レッドとブラックタンが両方スタンダードカラーな犬種にはたいていe-レッドがいるみたい。
ミニピン、ダックス、キャバリア、ポメやちわわ、コリーやシェルティ、実はパピヨンとコーギーも。

優性ブラックKBはAシリーズの黒と茶の配分がどうであろうと真っ黒に塗りつぶし、
Eシリーズの最劣性e/eはその真っ黒を茶色に塗りつぶし返すんですよ。最強じゃね?
あ、SシリーズとMシリーズはさらにその上を行く形ですが、白斑とマールはどちらかと言うと柄物、
ユーメラニンとフェオメラニンを入れ替えるような働きはしないです。




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posted by あきこ at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Eシリーズのe 前編


昨日の記事の続きでEシリーズの劣性遺伝子 e について。

Eシリーズの対立遺伝子は4種類、優先度もこの順です。

EM  メラニティクマスク(ブラックマスク)
EG  グリズル(今のところアフガンハウンドとサルーキのみ特殊作用)
E   ユーメラニンの拡張(不完全優性)
e   ユーメラニンの制限

リトル博士がExtension座と呼び犬の毛色遺伝子の中で最も重要と考えていたEシリーズ。
なぜなら彼はKシリーズがあるとは思っていなかったので、各遺伝子座がそれぞれ表現してるのに、
E/EかE/eの犬とe/eの犬ではユーメラニンとフェオメラニンがひっくり返るだなんて、
驚くとともに「これだから遺伝は面白いんだ」と感じた・・かもしれませんすいません妄想でした。

さて、Eシリーズの原因遺伝子はメラノコルチンレセプターのサブタイプの1番、MC1Rだそうです。
レセプターは受容体、メラノコルチンとはメラノサイト刺激ホルモンと副腎皮質刺激ホルモンの総称、
色素のほかに体温や循環系や免疫機能の制御や調節にもざっと関わっていて、
犬は5番染色体、ヒトは2番染色体、マウスは12番染色体に位置するとゆー、
いろんな生き物の体内で多様な作用をになっているたんぱく質らしいです。

MC1Rが関連する毛色は馬とハムスターでもよく知られていて、
ゴールデンハムスターでは野生型E/Eに対し、e/eはキンクマと呼ぶ黒目のクリーム毛色、
馬では栗毛遺伝子ホモ接合型が栗毛、栗毛遺伝子2コにクリーム遺伝子1コでパロミノ(2コで佐目毛)と、
犬のe/eと同じようにユーメラニンを制御するように働くようです。

キンクマ(写真はウィキより)
escription


栗毛(写真はウィキより)
解説English: Hessian Warmblood Deutsch: Hessisches Warmblut 日付2011年2月13日原典投稿者自身による作品作者Krypt


パロミノ(写真はウィキより)
解説	 English:


ユーメラニンを制御してしまう、つまり黒毛の発現を抑えて代わりにもう一つのメラニンを出す。
毛色部分の黒が抑えられちゃってほとんどありません。茶〜黄〜クリーム色のフェオメラニンばかり。
他のシリーズで決定されたユーメラニンをフェオメラニンに変更するのが e の仕事で、
劣性遺伝子なのでホモ接合(2コ揃うこと)でなければ表に出ない。

e/e犬の有名どころ4犬種も並べてみましょう。
いい夢見ろよ ゴル色またはゴールド
ee gol.jpg

ヨ、ヨダレヨダレ! アイリッシュセッター色またはレッド
ee Isetter.jpg

にょーん ビズラ色またはレッド
ee Vizsla.jpg

ちらっ イエロー(ひねりがなくてごめんよラブちゃん)
ee lab.jpg


これら4種は犬種によって(他の毛色遺伝子によって)濃淡の違いはあるけど基本的にみんな茶色系で、
ユーメラニンが限りなく抑制されていることがよくわかります。
え?わかんない?
じゃあ、この4犬種のEシリーズの特徴をあげてみましょっか。

ひげや眉毛は真っ黒かもしれませんが、体には黒い色の差し毛がほとんどありません。
e/eの遺伝子配列を持つ犬は色素ポイントが生涯を通して真っ黒ではなく、
生まれたてはピンク色の鼻をしていて数日から数週間でいったん黒い鼻になり、
その後だいたい年齢とともに鼻の色素が中央から抜けてゆきます。

成犬のパッド(肉球)は一見黒く見えますが毛をかき分けてよく見ると地面に着く部分は黒っぽくても、
パッドの付け根は肉が柔らかく色も薄めで使い込んだ部分だけが黒ずんでいるような印象です。
くちびる(ゴムパッキン部位)の色も鼻と同様に年齢とともに色抜けすることはありますが、
ほとんどのe/e犬の目のふちと爪は一生のうちの色合いがあまり変わらず「真っ黒ではない」色調です。

そろそろ寝なきゃ。
また明日ー。





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2014年01月22日

毛色遺伝子の優先度


たまに思い出すようにしないと次から次へと忘れてしまうお年頃なので毛色話題。
犬の毛色遺伝子は今現在以下の12種類が基本になっとります。
「アグーチ」とか「ブラウン」てのは遺伝子座の名称、それと対立遺伝子、
その後の言葉は各遺伝子座の働きの説明(現時点でのワタクシの解釈)です。

1.A  アグーチ 1.ay 2.aw 3.at 4.a  ユーメラニンとフェオメラニンの分布域を決定
2.B  ブラウン 1.B 2.b  ユーメラニンの色調を黒かレバーかに決める
3.C  チンチラ 1.C 2.cch 3.ca  フェオメラニンの補完と希釈 ※原因遺伝子は未定
4.D  ダイリューション 1.D 2.d  ユーメラニンの希釈
5.E  エクステンション 1.EM 2.EG 3.E 4.e  拡張と制限
6.G  グレーイング 1.G 2.g フ ェオメラニンをグレーに変化させる(進行性) ※原因遺伝子は未定
7.H  ハルクイン 1.H 2.h  今のところグレートデンのみ特殊作用、ホモ接合は致死
8.K  優性ブラック 1.KB 2.kbr 3.ky  1と2はAシリーズの決定に優性
9.M  マール 1.M 2.m  ランダムに全身のメラニンに作用
10.R  ローン 1.R 2.r  霜降り状の細かい斑点
11.S  スポッティング 1.S 2.si 3.sp 4.sw  白毛の割合を決定
12.T  ティッキング  1.T 2.t  ローンと同じグループかもしれない

その昔リトル博士が毛色の解明をしていた頃、優性度合いはAから順と考えられていたのですが、
エクステンションの中身と優性ブラックの正体がある程度わかった現在では、
Eがおそらく最強(最強って)、その次に影響力が高いのがK、MとSはちょっと別物として一旦横に置いて、
E−K−A−B−C−Dの順で1頭ずつの犬の毛色が決まるんじゃないかなーと思われます。
このわかりにくい説明をフリーサイトからの写真でさらに混乱させてみましょう(鬼か)。

犬の毛色自体を決定するAシリーズに存在すると考えられている対立遺伝子は4つとも劣性ですが、
その中にも優性度があって上に書いたとおりay−aw−at−aの順で影響力が強い→弱い、です。

たぶん左から1番目と5番目がat/at、3番目と6番目がay/at、2番目と4番目がay/ay
at-ay Shelties.jpg


aw/aw
awaw husky.jpg


Aシリーズでユーメラニン(黒)とフェオメラニン(茶)の分布域を決める、
aはフェオメラニン0、ユーメラニン100、
atはタンポイント部分がユーメラニン残りはフェオメラニン、
awは1本の毛にユーメラニンとフェオメラニンが分布する(たいてい毛先にユーメラニン)、
ayはほぼフェオメラニン、てな感じで捉えてOKです。

その犬がAシリーズの対立遺伝子のうち何と何を持つかで黒と茶の配分が決まりました。
そたら次にAシリーズで配分されたユーメラニンをどうするかBシリーズで決めます。
Bシリーズはユーメラニンだけ担当してるので茶色い部分はそのままです。
なのでチョコラブならこうなります。

b/b
liver lab.jpg


Cシリーズはリトル博士からの流れによるとCがそのまま、cchはフェオメラニンを薄くし、caはアルビノ。
いろいろと解明されたら中身について語ることにしてDシリーズ。
Aで配分されてBで黒かチョコにされたユーメラニンを希釈するかしないか決めます。
このDシリーズは油断するとすぐ弱っちくなるようで、日本で生まれるブルー系の犬が、
よく毛吹きがイマイチだったりハゲちゃったり皮膚も弱かったりしますね。
だからかはわからんけど、Dシリーズはユーメラニンを薄めたりしないD/D固定の犬種が多いのか、
Dとdが混在する犬種ではdは傍流になりやすいのかもしれません。

d/d
blue staffy.jpg


さてここでKシリーズの登場です。
なんてったって優性ブラックなのですから、今まであれこれと決めたシリーズに対しても優性なのです。
本当はAシリーズがay/ayなので茶色い犬になるはずがKB1つで黒い犬になるというそこそこの強さ。
優性ブラックKシリーズの対立遺伝子KBは優性なので1つだけで能力を発揮できます。

KB/*
KB Newfoundland.jpg


「*」と書いたのは、「なんなのかわからない」という意味で、Kシリーズ以外でもこう書きます。
KシリーズにはKBのほかにkbrとkyがあって、kbrは劣性の対立遺伝子でブリンドル、
kyは最劣性で、他のシリーズの邪魔をしないという性質を持っています。つまり作用せず。
1頭の犬が持つKシリーズの1つがKBであれば、もう1つがkbrでもkyでも真っ黒犬になり、
kbr2つならブリンドル、kbr1つとky1つでもブリンドル、ky2つで初めて「邪魔をしない」になります。
逆に言うと1頭のブリンドルの犬のKシリーズはkbr/kbrなのかkbr/kyなのかわからないということ。

kbr/*
kbr Greyhound.jpg


kbrともう1つが何なのかを知るには、この犬の両親犬やこの犬の子から確定できることはあるけど、
最劣性のホモ接合でなければふつうは1頭の犬の毛色を見ただけでは正確にはわからないもの。
たとえばフレンチブルドッグはブリンドルが基準カラーの1つですが、
ブリンドルの両親から生まれた同胎の犬たちが全頭ブリンドルだったとしても、
それだけでその犬たちが全部kbr/kbr決定とはいえないってことです。

ky/ky
fawn boxer.jpg


kbr/*
blindle boxer.jpg


ボクサーはフレブルよりさらにブリンドルとブリンドルじゃないのがはっきりしてて、
色調の濃淡はあれど基本の毛色はブリンドルとフォーンだけなので(白は別で)、
kbrの捉え方のモデルさんにおピッタリなはず。

・ブリンドルはフォーンに対して優性
・フォーン×フォーンは100%フォーンが生まれる
・ブリンドル×ブリンドルからはフォーンも生まれる
・ボクサーではブリンドルを優性B、フォーンを劣性bと表してのパンネットスクエアが知られている

つまり、
・kbrはkyに対して優性(ボクサーのKシリーズはkbrとkyだけ、KBを種内から除外して固定された犬種)
・父犬がky/kyで母犬もky/kyなら生まれる子犬はすべてky/ky
・ブリンドルとはkbr/*なので、両親のどちらかか両方が「*」がkbrであればブリンドルしか生まないが、
両親とも「*」がkyなら子に継ぐのはkbr/kbrとkbr/kyとky/kyの3通り
・先人ブリーダーが毛色遺伝子の正体の科学的な判明前に仕組みを正しく理解して繁殖に役立てていた 

なのですねぇ。
勉強熱心な先人ブリーダーはどの犬種にもいるみたいで、
犬種ごとの独特な呼び名があちこちについてるのからもわかります。
(シェルティなんて「ヘテロセーブル×ピュアセーブル」ですよ!?ふつう意味わからんて(笑))
ところでそろそろ飽きてきちゃいそうな長さになってまいりました。
写真を探しながら記事を書いてるんでかれこれ2時間くらい経ってましてワタクシも飽きてきてます。
眠いことだし最強Eシリーズとその他については続くことにしましょう。

つづく。





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posted by あきこ at 01:41| Comment(14) | TrackBack(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月23日

白色の耳と難聴


犬の毛色の劣性遺伝と劣性遺伝する遺伝病を混ぜるなキケン話のつづき。

2013年12月08日の記事 劣性カラー
に関するリクエストをいただきまして小躍りしながら書いてます(書きにくい・・ちょっと盛ってる)。
みき(授乳中)さん、ありがとうございます。んっちゅーキスマーク

「犬の劣性遺伝する遺伝性疾患は、毛色因子とはまるで関わりがない」は、
小さい字でこっそり書いたとおり正しくは「基本的に無関係」で、
爪の色が白かったり鼻の色素が薄く肉色(一部か全部がピンク色)だったり毛色がクリーム色だとしても、
爪も鼻も毛色も真っ黒な犬より遺伝病が出やすいことはない、です。

ラブラドールの色違い3頭のうち色合いが薄いイエローの遺伝性疾患のリスクは黒とチョコと同じ、
全身白一色のちわわと黒一色のちわわが持つ遺伝病因子の内容の毛色による差は無い、
同胎兄弟のダブルダップルダックスとブラックタンダックスの両親がPRAクリアであれば、
ダブルダップルがPRAを発症する確率はブラックタンと同じでゼロ。という意味です。

マールやダップルの白い部分が耳にくると難聴が多いのも、基本的にはそれと同じ。
犬の難聴の原因は少なくとも難聴になる遺伝子と症候群性と内耳の蝸牛のメラニン不足問題が知られていて、
「先天性遺伝性感音難聴遺伝子」が原因ならどんなに黒々していても難聴となるそう。
犬の遺伝性難聴はずいぶん前からいろんな犬種で研究されていて、
2010年のオーストラリアンスタンピーテールキャトルドッグ(長っ)の、
50家系の聴覚障害のBAERテスト(脳幹聴覚誘発反応検査)結果では不完全浸透劣性と判断された模様。
(マニア向け;不完全浸透常染色体劣性遺伝とはメンデルの分離の法則にきっちりあてはまらない例で、
アフェクテッド同士から発症ナシが生まれてそれとキャリアー間の子がアフェクテッドみたいな)

症候群性は書ききれないのでウィキをチラ見してみてください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E6%80%A7%E9%9B%A3%E8%81%B4
これは対象がヒトだけどまあこんな感じです。
耳に関係ないところになんらかの原因があり、症状のひとつに難聴もある、的な。

スタンピーを含むオーストラリアンキャトルドッグの899頭(なぜあと1頭・・orz)の調査では、
顔面に白色部分のある、パッチ無しのメスの発症が高かったそうで、耳の色素については言及ナシ。
なぜかと言うとこのケースが「内耳の蝸牛のメラニン不足」にあたるわけで、
その前に「内耳の蝸牛」とはなんぞ。
いつものステキな図をここで載せたらめんどくさい話がますます混乱するといかんので、
やさしいワタクシは良いリンクを探してきました。ふふん。

子犬のへやさん 犬の体図鑑 犬の耳・聴覚 
耳の形の説明の次の、犬の耳の解剖図
http://www.koinuno-heya.com/zukan/hearing.html

ね?耳そのものよりも顔面のほう、目の周囲が近いんですよね。蝸牛。
耳が白いことが原因で難聴になると言われているのは日本ではおもにダルメシアンとダブルマール、
話を難聴に限ると実はポイントは耳ではなく顔だったということになりそうですね。
キャトルドッグたちは霜降りの細かい水玉ローン柄がじゃまくさいので白いと思いにくいけどね。

顔の表面までメラニンが作られなくても内部には届いてる可能性はあるしそれは見た目ではわからんから
顔のそのへんに色素がないことと蝸牛のメラニンがうまいこと発生しないのはイコールではないけど、
ダルメシアンでは首から上に必死のパッチがあれば難聴でない確率が断然高いと昔から知られているし、
内耳にメラニンが行き渡らなければ顔面にも当然色素が無い、と考えることができそうかなと。

ここまで書いてなんのカテゴリだかわかんなくなってきましたが、
首から上に白色が多い2色以上の犬は、体内のメラニンの分布の影響で難聴のリスクが高まる、
しかしその原因を毛色遺伝子に求められないケースのほうがおそらく多いだろう、
そして劣性遺伝の遺伝病と毛色因子はほぼ無関係と覚えて大丈夫です。





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2013年12月09日

犬のダイリュートカラー


まあ犬ではダイリュートカラーとはふつう呼ばないんですけどね。
ネコはそういう言い方をしますのであえて。

Dilution ダイリューション Dシリーズ

優性 D ユーメラニンに作用しない
劣性 d ユーメラニンを希釈する


全犬種共通で犬のDシリーズの対立遺伝子は今のところこの2種類が存在すると考えられていて、
上記の通りフェオメラニンにはほとんど影響を与えない。
Aシリーズ(とKシリーズ)でユーメラニンとフェオメラニンの分布をあらかた決め、
その結果に沿ってユーメラニン区域の色素を(視覚的に)薄くする。
犬の毛色のユーメラニンはブラック(黒)とレバー(チョコレート)だから、
ブラックダイリューションはブルー(本当は灰色)、
レバーダイリューションはイザベラ(またはペールレッドとかライラックなど)。

Dilutionの訳は希釈で、希釈とは濃いものに対する薄いものではなく、
濃いものを薄めるために混ぜ物をすることを指すので、
単にユーメラニンの量が足りないことではないのかもしれない。
が、目で見て毛色を判断する際はユーメラニンが濃いか薄いかという考え方でOKな気がする。

写真はすべてフリーサイトから。
ブラックダイリューション Dシリーズはd/d
Amstaブルーブリンドル.jpg


非ダイリューション Dシリーズは1つがDなのは確定、あと1つが何かは見た目ではわからない
チョコジャックラッセル.jpg


右 レバーダイリューション d/d
左 非ダイリューション D/*
vizsla.jpg


非ダイリューション D/*
file0002040418415.jpg


ブラックダイリューション d/d
file0001461258363.jpg


母と濃い子犬たち ブラックダイリューション d/d
薄い色合いの子犬たち レバーダイリューション d/d
weimaraner-weim-puppy-8134056-l.jpg




ところでなぜいつもいつもフリーサイトの写真を拝借しているのか、疑問に思う方のために特別の1枚。
この最後の写真はワタクシの撮影なのだが、部屋が暗いとかソファーが黒い黒っぽい犬が多いとか以前に、
ものすごく、限りなく、ワタクシにはナニカが足りないので、真面目に撮ってもこんなんばっかなのである。
ただし小太郎とは目が合っている気がするので、きっとこれでいいんだと思う。
2800858_437988364_1large.jpg

あ、非ダイリューションだらけ 犬種的におそらくみなさんD/D





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2013年12月08日

劣性カラー


最近目に付く検索ワードなんですが、
劣性って、ほんとのほんとに、ダメっぽい意味はぜんぜん無くて、
出たか、隠したか、さあどっち?ってのが優性・劣性。
だから犬の劣性の毛色(毛色因子)が良いか悪いかと考えるのは大間違いで、
濃い色が良いか悪いかと考えるのも間違いで。

ついでに毛色が劣性なことと遺伝病はぜんぜん関係ないです。
(正しくは「基本的に無関係」なんだけれどネット上に散らばる情報があまりにもデタラメ多しなので大文字で言い切っときます)

劣性カラー(の因子)を持たない犬は存在しません。
犬の劣性遺伝する遺伝性疾患は、毛色因子とはまるで関わりがないもの。
雑種を含むすべての犬種において、茶でも白でもクリームでもマールでも黒でも、
毛色による遺伝病の違いはほぼゼロ。

犬の毛色や遺伝病について検索すると、そういうことが書かれているサイトがいくつもいくつもあるけれど、
思い違い、勘違い、思い込み、がほとんどじゃないかと思う。

1頭の犬の健康状態は、その犬の毛色が薄くてもまだらでも濃くてもわからないし、
鼻の色や爪がどんなに黒くてもその犬が将来遺伝病を発症するかどうかは完全に不明、
だから子犬を選んで買う時に黒い毛や色素があるから健康かどうかはなんの参考にもならない。
もし「色素がしっかりしてるから健康」とか言う販売者や繁殖者がいたら要注意。なにもわかってない。

毛色と遺伝病を結び付けるのは、ダブルダップルの他にこの4つが主だと思うが、

・マール因子及びパイボールド因子関連性難聴
・色素希釈性脱毛症(カラーミュータントアロペシア)
・周期性好中球減少症(グレーコリー症候群)
・黒色毛包形成不全

これら以外にどんな遺伝病があるのだろう?
そしてワタクシは劣性遺伝する濃い毛色の話をそのうち書けるのだろうか?(需要がなくてノれない・・)




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posted by あきこ at 23:54| Comment(2) | TrackBack(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月19日

マールはメルル座


パソコンで日本語に翻訳するとたいてい「メルル」とカタカナに訳されるんですが、
マール柄(ダップル柄)のマールは英語でMerleと書きます。
ついでにバラすと犬の毛色のセーブルは「クロテン」、タンは「日焼け」みたく直訳?されることが多く、
そんなでも読み慣れると「羊飼いのクロテンと日焼け」「カチカチ音の因子が示唆された」
みたいな(ある意味)難解な簡易翻訳変換後の文章でも言わんとすることがピーンときたりします。
んなことに慣れる前に英文を読みゃいいだろってね。はぁーい。

ダブルマールの見分け方の練習の話。
オーストラリアンシェパード、愛称オゥシーはこんな犬。
file0001456128581.jpg


フリーサイトから拝借した写真です。
黒い毛色部分の毛艶が良すぎてマールのグラデーションに感じるかもですがこれはふつうのブラック。
※フリーサイトでは毛色の名称は書き添えられていなく今までのは(きっと今後も)ワタクシ判断ですが。
この毛色はオゥシーではブラックあるいはブラックトライ、単にトライなどと呼びます。
ほぼ同じ遺伝子配列のコリーやコーギーやアメコカはトライ、ちわわはブラタン&ホワイト、
微妙に違うけど3色で構成されるパピヨンやワイアやビーグルもトライカラー。

オゥシーの毛色の「犬種標準」「スタンダード」は、本国アメリカ(主にAKC)が決めた基準に沿うものでして、
JKCでは以下のように約束事があります。(日本語ですが多少変えてよりわかりやすい言葉にしています)

白色の襟回りの生え際は皮膚の部分においてキ甲(首と背中の境)の先端を越えない。
首、胸、脚、マズルの下側、ブレーズ、膝の水平線から10センチまでのホワイトは許される。
頭部の白毛は有色より割合的に多くてはならず、目の周りは色素で完全に囲われている。
体に白毛だけがたくさん散った模様は失格。


『なんでそこまでたかが色にこだわるんだ?失格って格下扱いかよorzこれだから血統厨は・・』
と感じてしまうこともあるかもしれませんが、
実はこれは犬の健康度を心配してのルールなんです。
この色部分はダブルマールを誕生させないようにしようよ、という意味。

めんどくさいワンポイント-----マニア向け
これはつまり、オゥシーの毛色遺伝子でこの規定に直結する因子の話としては、
SシリーズはSとsiの2種類が犬種内に存在しているがspとswは持たない、
そしてMシリーズはMとmの両方があるが当然ダブルマールは避けるべきである、ってことになります。

SとはSシリーズの対立遺伝子の中で唯一優性形質を持ち、表現型は白斑が無い
siとはSシリーズの対立遺伝子のうち優性Sに次いで最優性に働く劣性因子で、
アイリッシュスポッティングと呼び表現型はホモ接合でマズル・襟首回りから胸・四肢の先と内側に白班、
Sとのヘテロ接合ではsi/siより小さな範囲の白斑出現、sp,swとのヘテロ接合ではsi/siより大きな範囲の白斑。
-----

マールの興味深い点は、けっこう昔から存在していた毛色(千年単位とかそんな感じで)、
アイリッシュスポッティング因子を犬種内に持つ牧羊犬種に多い(ヤバイ白毛との判別)、
おそらく自然環境下(牧場内)で保護色の役割を果たす、のではるか昔から受け継がれている、
似たような理由で鳥猟犬種はローン柄を発展させたのだろう(藪なんかだと暗い色アリの斑はマジ保護色)、
不健全すぎるダブルマールが出やすいか障害が重すぎない個体が出やすいかに犬種差の傾向は?、
耳に色がないと難聴のリスクが高まるがヒトと同じように犬も難聴に種類や段階があるだろうから、
シングルマールの半数が視聴覚障害を持つという説はあながち間違いでもなかろ、ってあたり。


そんなこんなで前置きが長いですがやっと本題です。こちらをご覧ください。ケータイとかでは見れないのかな。ごめんね。
http://homepage.usask.ca/~schmutz/merle.html
エイーゴのお得意な方は文章をサクサク読み進め、そうでない方は画像のみご注目。
上からオゥシー、ダックス、その右隣にグレデン、雑誌の表紙のダブルマールのシェルティ、
eレッドマールちわわ、eレッドダップルダックスが2頭、ダブルマールのオゥシー、その次です。
全部で17枚のダブルマールの写真が固まっているオゥシーの中にシングルマールが1頭だけいます。
さてそれはどの子でしょう?のクイズです。
ワタクシはトーゼンこんだけ偉そうでウルサイんですから一目でわかりましたよん。

ページの下段に答えが載っていますがこのような撮影条件の異なる小さい写真でも、
シングルマール(ふつうのマール)とダブルマールの違いはありありと現れています。
一度で答えがわからなかったマール・ダップルの繁殖経験者・繁殖者がもしいらっしゃったら、
犬種に関わらずマール・ダップルの繁殖をする資格は無かった可能性がお高いですよ。

上記のサイトのクイズで正解できなかったマール・ダップルの繁殖経験者・繁殖者はこっちもどうぞ。
http://www.amazingaussies.com/
アメージングオゥシーズ − リーサルホワイトレスキューオブアリゾナさんのトップページです。
このページの中ほどから下にかけても、コンテンツの中にもたくさん写真があります。
全身真っ白でもなく目も見えてそうなダブルマールが何頭もいますので心ゆくまでお勉強を。


エムエムカワイソ エムエムコワイー ドンドットット ドンドットット ・・・
満月の晩にジャンベを叩きながらこんな歌詞で低ぅぅく歌っちゃいそうです。
ファイヤーポイダンスを踊りながら暗闇から出てきてどなたか付き合ってくれませんか。
エムエムイヤイヤ エムエムツライー ドンドットット ドンドットット ・・・




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posted by あきこ at 01:49| Comment(4) | TrackBack(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月04日

ミスカラー 胸の白色


ワタクシどうしたんだろう?ブログ更新熱がなかなか冷めません。
まだ書いておきたい内容がいくつかあるもん。病気だろうか?(どっちにしてもビョーキくさいのは元から)

ところで伏線張っておいた「胸の白」について。
この絵で果たして意味が伝わるのでしょうかという冷や汗もののドキドキ感を胸に、
メラニンはこういう感じで犬にとって重要なんだという話。

胎児色素経路モデル.jpg


図は説明書きのとおり犬の胎児を表しています。
交配後のエコー診断が可能になる妊娠25日前後、犬の胎児は身長2センチ体重2グラム(ざっと)くらいです。
産まれるまであと1ヶ月あるかないかなのにずいぶん小さいのは、
受精卵として着床してからほんの5日程度しか経っていないからです。
胎児の成長の素晴らしさ、妊娠というメカニズムの不思議には心から脱帽。敬礼したくなります。

神経の元になるものが発生し脳脊髄ができあがってゆくのと同時くらいに、
メラノサイト(メラニン産生細胞)と呼ぶメラニン色素を作るシステムも形づくられ、
またそれに沿って体のあちこち、各器官が形成されてゆきます。
青い線や点がメラノサイトができて広がる過程を表現してますったらしてます。

あと、この図でそこまでわかってくれと頼むのは無謀と承知の上(笑)ですが、
神経に沿ってメラノサイトがうまいこと発生を続けなければ、
なんらかのトラブルが起こってもおかしくないってのが伝われば万々歳です。
最初から創られる際にメラニン関連が足りない(毛色が薄い)より足りてた方が絶対良さげ。
白いだ茶色いだ模様があるだ水玉だ、誕生してからの毛の色だけの問題じゃないんですね。

で、体の毛色にほとんど白い部分が無いはずの犬種で、ときに胸元に小さく白毛が生えることがあります。
「胸のホワイトスポット(マーキング)は許容される」みたいな約束が決められているいくつかの犬種は、
Sシリーズが優性SSで固定されているはずなのでミスカラーのくくりと考えられます。

どういう仕組みで胸のミスカラーが継承されるのかはまだわかっていませんが、
メラニンの産生を科学的に辿ると、胸元や四肢の先にメラニンが届くのは一番最後だということ。
なんて言うか、背骨のあたりから行進を始めたメラニンの元が先端に着く前に力尽きた、いや、
「もうこのへんでいんじゃね?」的なことが起こりやすい。そんな印象を持ちます。

胸元に白毛がかたまらない柄のはずの犬種に一番ミスカラーが起きやすいのが胸元。
ミスカラーは犬種によって解釈が様々ですが、代々SS固定の犬種にあてはめると、
遺伝性が大きく影響しているので繁殖ラインからの除外が適切、で間違いないと言えそうです。


Sシリーズは現時点では少なくとも4種類の対立遺伝子の存在を仮定するのが妥当で、基本はこんなです。
S  優性 白斑がほとんどないソリッド
si  劣性 アイリッシュマーキング 襟首周り、四肢の先、尾の先が白い
sp 劣性 パイボールド siの白の面積がさらに延長、全身の白と有色がの割合がおよそ半分程度
sw 劣性 エクストリームパイボールド 全身の9割以上が白い

リトル博士の説がこうだったからワタクシもひとまずこのように頭に入れたのですが、
最近の研究(日本じゃないことだけは確か)では4つじゃ済まないとか、もっと複雑だ、
な記述をよく見かけるようになりまして、じゃあなんなんだよと研究結果を待っている所です。(他力本願)

(そのうち真剣に考えようと思ってますが) sw は全身のほとんどが白い犬ということになりますが、
面白いことにマルチーズやウエスティやサモエドやピレはまた別の因子みたいなんです。
sw を犬種内に持つのはブルテリアやボルゾイや鳥猟犬系、カラーヘッドなんて呼ぶコリーなど、
近場にモデルさんがいない犬たちばかり。
北海道でこれらの犬たちのお集まり会情報があればぜひ教えてください。(なんだその〆)



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posted by あきこ at 16:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 毛色の遺伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月13日

ハルクイン

Lily-Blind-Dog-being-led-on-leash-by-another-dog.jpg

写真はMotleyDogs.comのもの。
文章読んでないけどおそらく目ナシのダブルマールのリリーちゃん。
マールのマディソンちゃんがリリーズ盲導犬なんですって。イイハナシダナー

Mシリーズのおまけ話。
グレートデンには「おまえそれ間違いなく牛だろう」というハルクインという毛色があって、
一応毛色シリーズの中では今のところHシリーズと呼ぶ。とりあえず。Harlequin locusだから。
Hシリーズの居場所は犬の9番染色体で、Hが優性でハルクインになる、劣性hはハルクインにならぬ、
だけども不思議なことにMシリーズとご一緒でなければなんにもしたくないというか、
彼がいなくちゃお出かけなんてできないわ、的なまさにベタベタのダーリン&ハニーの物語ちっくな話で(ハーレクインだもん)。

どういうことなのか得意の図で示そうと思ったけど(や、絵じゃないからこれはほんとに得意だが)、
アメリカのクレムゾン大学のサイトにちょうどいい表を見つけたので紹介するほうが早い。
どぞ。
Harlequin Punnett Squares

そして冒頭で重度のダブルマール障害をかかえた犬を見せといてなんだが、
健康上それほど困ったことが目に見えないダブルマールの犬はそこそこ存在するという。

同じサイトの別のページ
Harlequin Coat Patterning in Great Danes
上から3枚目の写真のグレデン君は Genotype = MM Hh  ダブルマール&ハルクイン。マールクインと呼ぶことも。
豆が1個しか入ってなかったさびしい豆大福のような地味なダルメシアンのようなちょいぽっち。
4枚目の写真のグレデン君は Genotype = MM hh ダブルマール、ノーハルクイン。
単にマールでいいだろうにこれもマールクイン。

パンネットスクエア(それぞれ2個持つ両親の遺伝子型を縦横軸に1個ずつあてはめて子に出る確率を現す表)
にあるとおり、HHは致死。いつの段階で致死に至るかはワタクシにはわからないが、
ハムスターの似たような例から発生してわりとすぐに終了するのでは?と思う。
マールじゃなくてもダブルハルクインは致死で、ハルクインはマールが無ければ活動を停止する、
ならばグレデン以外にもHが存在する犬種はおそらくどこかにいるだろう、まる。

ワタクシは現時点でマールは2013年10月04日の記事で書いたとおり、
プレメラノソームプロテイン(PMEL因子)が本来表現するはずのメラニンを抑制すると考えていて、
Kシリーズで地色、Aシリーズでユーメラニンとフェオメラニンの分布、Bでユーメラニンの全体量、
Cでフェオメラニンの補完、Dで希釈の有無、Eが拡張と制限のほかにもいろいろやらかして、
そうやって決まったものをユーメラニン(黒、灰、レバー)と、
フェオメラニン(赤、茶、クリーム)と、さらにノーメラニン(白)の区別なく機能を阻止すべく動く、と。

そしてハルクインは、マールがそうやってメラニンの機能を部分的に阻止したところを中心に、
広範囲にメラニンを抑え込む、つか消し去るみたいな印象。
HHが致死なのだから「消し去る」のほうが合っている気がするのだが。現時点では。




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